ザ・ヴォイドの評価
★★★★☆
80年代カルトホラーファンであれば楽しめる作品です。(私は楽しめました)
田舎の病院が部隊ということもあり、昔ながらのホラーという感じがする作品で、どこかなつかしい雰囲気を感じました。
これでストーリーがよければ★5なのですが、、、、
特に後半の30分はかなり息切れしてしまうこともあり、監督も若干ラストは投げやりだったのでは?と思えるラストでした。
ザ・ヴォイドのあらすじ
深夜のパトロール中、保安官のダニエルは道路で血まみれの男を発見し、郊外の病院に運びます。
病院にはダニエルの元妻の看護婦、医者、看護師の見習い、妊婦とその親、そして患者がいました。
ダニエルが男を送り届けたあとに帰ろうとすると病室で患者をめった刺しにしている女性がいます。女はダニエルにも襲い掛かってきて射殺してしまいます。
何が何だかわからないままダニエルは気を失ってしまい、気づくと州警察が来ています。
州警察は数キロ離れたところでの人間を生きたまま焼き殺した事件の犯人を追って病院に来たのでした。
その男の病室に行くとなんと患者が「人間ではないもの」に変身しようとしていました。あわてて逃げ出すダニエル達でした。
そんな中、銃を持った中年男と斧を持った若者も病院内に乱入してきます。
また、さらに病院の外では大型ナイフを持った白装飾のカルト集団が包囲します。
外には怪しいカルト集団、中には化け物とダニエルは絶体絶命の中でこの病院で起きていたある実験について知ることになるのでした。
ザ・ヴォイドのネタバレ感想
R15指定のグロ映画ザ・ヴォイドは評価の分かれる作品でしょう。
はじめの評価のところで書きましたが、私は高評価です。
もちろん「ん?」と思う部分はあるのですが、カルト映画としては久しぶりに「それっぽい作品」が出てきたなと言う感じです。今日はそこの魅力について語りたいと思います。
昔なら名作
はじめてこの映画を見た時にまず思ったこと。それは「昔なら名作になったかもな」ということ。
古くはサスペリアやヘルレイザーのような名作古典オカルトに印象が似ているのでした。
それらは悪魔崇拝⇒カルト⇒化け物⇒グロ(スプラッタ)のコンボで映画を見ている人を楽しませてくれます。
まさにこの映画はその昔ながらの古き良きを体現しようとした映画だと言えます。
古典が好きでない人には・・
つまり逆に言えば古典カルトが好きでない人には、とんでもなくつまらない作品になると考えられます。
「ストーリー性がない」「意味不明」「安っぽい」など古典であればある意味「深み」として許されるこれらのことが今の映画では許されないということでしょう。
まあそれも時代ごとに求められるクオリティが上がっているということでしょうか。古典カルトも上映当時は「すごいクオリティだ」となっていたのかもですしね。
グロ描写に軍配
私がこの作品を気に入っている理由の一つはやはり気合の入ったグロ描写でしょう。
例えばこのはじめの突然ズブズブ指していくこの描写。
通常はこのレベルをいきなり出してこないでしょう。
というか無言で刺しまくる状況が突然現れ見ていて「え?!」となった瞬間に映画に引き込まれてしまいます、これはお見事。
そしてあとはクリーチャーです。モンスター系カルトといえば映画バスケットケース。
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このゴム人形のような妙にリアルで妙に作り物っぽい質感のモンスターを私は愛してやみません。見てください。黒目の大きなお人形のようです。
もう触手がどうこうというより人間の原型がなさすぎでしょう。
正直監督からはこのゴム人形を作りたかったという気迫はすごく感じたのですが、ストーリーとかはもうガン無視という感じでしょう。
頭がおかしいからか、カルト教祖の医者の言っていることが意味不明すぎて、自分が改めてまともな人間であるとほっとします。
最後に
B級映画でありながら、80年代の古き良きあの映画を思い出しながら多くのことを多めに見ていたあの時代がなつかしいです。
決して名作ではないものの、こういう色物作品は見る人によって好みが分かれると思いますが、あなたはこの作品気に入りましたか?