ケージ(CAGE)の評価
★★☆☆☆
個人的にはこういう「え、これだけ?」というスラッシャー映画は嫌いではありません。
ただ、あまりにもストーリーが無さ過ぎて、意味なし、落ちなしの映画になってしまい、人に勧められる映画ではありませんね。
ですが、スラッシャー映画としての魅力は後ほどしっかりと。
ケージ(CAGE)のあらすじ
女子高校生のカイリーは友達の集まりハロウィン・パーティーに出席していました。
彼女はセクシーな赤ずきんの恰好をして、同じ高校に通う男子マーカスに誘われるがままにいちゃいちゃします。
しかし、その時の性行為の動画を誰かに撮影されてしまい、翌日それが学校中の人の話題になってしまいます。
恥ずかしさをこらえながら、その日の夜カイリーはハリソン家のベビーシッターのアルバイトに出かけます。
フィービーとサムの御守りをしているとベルが鳴り、そこには豚のお面をかぶった男の子が立っていました。
カイリーがお菓子をあげようとすると突然豚のお面をかぶった男が襲ってくるではありませんか。
驚いたカーリーは咄嗟に家の中に逃げ込み犯人から隠れます。しかし、フィービーたちが捕まってしまい、助けようとしますが、そこへ偶然車で来たマーカスに出会います。彼は退学にならないようにカイリーに証言してほしいと言っていましたが、豚のお面をかぶった奴らに殺されてしまいます。
巡回に来た警察も殺され、事態は悪化するばかり。
カーリーは電話で警察に助けを呼びながらも自力でマーカスの車で脱出を図りますが、犯人たちに捕まってしまいます。
目を覚ますとカイリーは犯人たちのトラックに乗っていました。
捕まっていたカイリーは隙を見て、犯人一味の少年を気絶させます。
また、トラックが止まった隙を見て、運転していた犯人の男と女を殺すことに成功します。
結末ラスト
気が付くと彼女は病院のベッドの上にいました。
生存したことを母親から聞き、安心していました。
犯人の少年は命に別状はなく、警察の取り調べを受けていました。
ある日突然カイリーの病室が停電になります。
不思議に思い、病室を出たカイリーはフロアの病院関係者が全員殺されているのを見つけます。そこには豚のマスクをつけた男が立っていました。
映画ケージのネタバレ感想
スラッシャー映画に多くを求めてはいけない。。。。
ある程度映画を見てきた人なら当然持っている常識(一種の諦め)でしょう。
このケージという映画はそんなとにかく人を傷つけることに特化した、とんでもなく単調な映画です。
使い古された豚のマスク
このマスクを見て映画サプライズを想像した人もいるのではないでしょうか。
動物のお面をかぶって人を襲うというのはSAWでもジグソウがやっていました。
どうしてもこれらの映画を見てしまうとスラッシャー映画というよりもスリラーのほうを想起して期待してしまいます。
しかし、この映画はそういったシナリオによるスリルはなく、ただただ人を殺すことが淡々と続く映画なのです。
別にそれが悪いとはいいません。
私はその手の映画には理解がありますが、やはりそれでは満足しない人が多いのも事実です。
粗い設定
これもまじめに議論してもしょうがないのですが、結局あの手の甲の円に三角のマークはなんだったのか、動物のお面をかぶった彼らの目的は何なのか、どうやって電話をジャックしたのか(カイリーが911に電話したら犯人の携帯につながった)、などなど疑問を考え始めると止まらないです。
残念ながらこの手の映画ではそれ以上を求めてはいけません。
中途半端な展開
あとはすべてが中途半端です。
スラッシャー映画としていくのであれば徹底的にスプラッター展開にするなり、いろんな方法で殺すなり徹底してほしかったところです。
冒頭のカイリーの性的動画も中途半端。ああいう日本のアダルトビデオのような中途半端なモザイクをかけるようなシーンを取るならないほうがマシです。B級ならエロ路線でもう一歩出るなりしないと「?」という映画になるのは目に見えています。
唯一いいのは、、、
唯一スカっとしたのはマーカスが殺されたところですかね。
もう少しカーリーがマーカスをうまくはめてやつらに殺させる、というような展開があってもよかったかもしれません。
それもね、マーカスってやつのどこがいいのか、、、、これがアメフトキャプテンみたいな感じであれば納得なんですが、どう見てももやしっ子でカーリーに同情できるものではないような、、、、
ラスト結末どうなの
そして、みんながもやっとした最たるがラストの結末ですよね。
病院に入院していたカイリーのところにまた来た豚のマスクをかぶった男。しかもフロア全員皆殺しってどんだけすごい暗殺者なんだよ、って話です。
あの終わり方は「結局カイリーが殺されたかどうかは想像にお任せします」というラストですが、殺すシーンしか魅力がないスラッシャー映画ならそこはカットしないで!となってしまいますよね。最後まで中途半端な作品でした。。。。
最後に
残念ながら中途半端な作品であることに迷いは無さそうです。
ただ、何度もいいますが、こういうスラッシャー映画は「こういうもんだ」と割り切って見るようにしています。
そして何より、こういう愚痴に近いような話ができるのもB級映画特有のうまみ(?)なんです。(なんのこっちゃ)