悲しきホラー映画ペット・セメタリーの評価・あらすじとネタバレ感想

 ペット・セメタリーの評価

★★★★★

ペット・セメタリーのあらすじ

医者のルイスは彼の愛する家族と一緒にあたらしい郊外の家に引っ越してきます。

彼は妻のレイチェルに娘のエリーと幼い息子ゲージと猫のチャーチとともに幸せな家庭を築いていました。

しかし、引っ越した先には、大型トラックがいっぱい通る道路があり、さらにそのお国はペットセメタリー(ペットの墓地)があるのでした。

ルイスは向かいの家に住む老人ジャドの案内で、家から伸びる小道がペットの墓地(ペット・セメタリー)に続いていることを知ります。

その墓地はトラックにはねられて死んだペットたちが埋葬されてきた場所でした。

ある日ペットのチャーチがトラックに轢かれてしまいます。

悲しむ娘の顔を見たくないルイスはジャドの案内でペットセメタリーのさらに奥にある土地に埋葬します。

すると次の日チャーチが生き返って戻ってきました。

驚いたルイスはジャドに訳を聞くと墓地の藪の向こうには不思議な力を持った土地があり、亡き者を蘇らせることができるのでした。

しかし、生き返ったチャーチは凶暴でした。ジャドいわく、生き返ったものはそれまでと”性格や行動”が変わるというものでした。

ある日大学生が車に轢かれてしまい、死亡する事故にルイスが立ち会います。手を尽くしましたが、死んでしまった彼はルイスに恩返しをするために死後もルイスの傍に憑いていました。

ある日息子のゲージがトラックに轢かれてしまいます。悲しみに暮れるルイスはジャドや霊の大学生の反対を振り切って例の場所に埋葬します。

 結末ラスト

蘇ったゲージはとても凶暴でルイスのメスを使ってジャドとレイチェルを殺してしまいます。やっとの思いでゲージを気絶させたルイスは、ジャドの家に火をつけゲージごと焼き払います。

ルイスはレイチェルを失った悲しみからまた、墓地へ向かいます。

蘇ったレイチェルと抱き合ったルイスはそのまま殺されてしまいました。

ペット・セメタリーのネタバレ感想

往年の名作のペット・セメタリーはスティーブンキングの原作のホラーです。

自分の親しいひとをもし生き返らせることができたら?そんな夢みたいな話がなぜホラーになってしまうのか、、、そこがキングの才能なのでしょう。

脚本が秀逸

本作で出てくる殺人鬼はサイコパスや殺人鬼ではなく、なんと子供や妻なのです。

自分の愛する人が生き返る、、、どう考えてもラブストーリーなどに多そうな展開がまさかのホラーになってしまうのは脚本が秀逸だからです。

生き返ったらそれはもう悪魔になってしまう、、、人間にとってこんなに残酷なトラップはありません。

はじめはペットからはじまり、子供に至るまで「もう一度会いたい」。そう思うのが人間の常でしょう。

そんな人間の弱さに付け込んだおもしろい作品です。

脇役がおもしろい

物語の展開に欠かせないのが実はルイスが事故で助けようとした青年です。

彼は霊となり、死後ルイスを助けようとレイチェルが帰るのを手伝ったり、ルイスを止めようとします。

脇役に見えながら、実はパッケージのおどろおどろしい顔は彼の顔だったりするのでストーリー上というよりは物語を盛り上げるのに重要な役割を持っています。

避けられない運命

死は避けられない運命で、それに抗うと必ずしっぺ返しを食います。

ジャド自身も「死んでいたほうがいいこともある」と言っていたように無理に曲げようとすると生きている人にすべて反動が来てしまうんですね。

今回は単に人間の欲望だけでなく、ペットセメタリー自体が人を呼び寄せているような気もしています。

ジャドがなぜチャーチが死んだときに例の場所へいざなったのか、チャーチはなぜ死んだのか、ゲージはなぜチャーチのすぐ後に死んだのか、レイチェルはなぜわざわざ戻ってきたのか。そんな偶然をすべてペットセメタリーが呼び寄せていることがペットセメタリーの本当の怖さだと思っています。

ゲージの怪演

とにかく本作ではゲージが可愛い。自分も息子がいるからわかりますが、この3歳~5歳の可愛さは最高に来る(?)んです。エリーもかわいいですし、はじめはずっとエリーが注目を浴びえていましたが、まさかゲージが死ぬとは、、、、しかも死んだあとまるでチャッキーのように殺人を繰り返すとは、、、、うーん、可愛さ余って、怖さ100倍と言う感じでしょうか。

最後に

名作ペットセメタリーは2019年にリメイクが決まっています。

個人的にはゲージを誰がやるのか?というのがとても気になります。エスター以来の殺人鬼子役に期待しています。