サイレント・ナイト 悪魔のサンタクロースの評価
★★★☆☆
一言「クリスマスシーズンに見ましょう」
この手の映画は個人的に好きです。
個人的に、と書いたのはスラッシャー映画が好きな人であればあうと思いますし、映画にストーリー性を求めるような人だと途中で見るのをやめてしまうでしょう。
R指定だけあって多少セクシーな描写が出てきますのでそれ目的の人にもあっているかもしれません。
サイレント・ナイト 悪魔のサンタクロースのあらすじ
ある田舎町、クリスマスで賑わう街の一室でサンタクロースの仮面をつける男がいます。
彼は悪魔のサンタクロースと呼ばれ、男女を監禁して拷問して殺していました。
悪魔のサンタクロースは保安官、不倫相手、ポルノ撮影の男女、麻薬の運び人を次々と殺害していきます。
女性の保安官オーブリーは現場でビデオカメラを発見しますが、なんとそこにうつっていた殺人鬼がサンタの格好をしていたことに驚きます。
クリスマスイブということで街はサンタクロースの仮装だらけでした。
捜査が難航する中、オーブリーはバーで飲んでいた怪しい客に目を付けますが、彼もまた連続殺人鬼のサンタクロースではありませんでした。
その間にも町長やその家族も襲われ、被害は拡大していました。
オーブリーは現場の共通点からサンタが殺害予告として事前に中身が石炭のプレゼントを贈っていることに気づきました。
ふと、自分の両親にも石炭のプレゼントが届いていたことに気づき、急いで家に戻りますがすでに父親が殺されてしまっていました。
結末ラスト
すぐに保安官事務所にもどったオーブリーは悪魔のサンタクロースと対決します。
最後は彼の持っていた火炎放射器で撃退します。
保安官事務所は火の海になってしまい結局悪魔のサンタクロースの正体はわからずじまいでした。
翌日RJ煙突掃除サービスと書かれた車が街から出ていきました。車には顔をやけどした男が乗っていました。
彼は、都市伝説として有名な火炎放射器で浮気妻と浮気相手を焼き殺した男の子供でした。
サイレント・ナイト 悪魔のサンタクロースのネタバレ感想
通常サンタクロースといえばみんな大好きなプレゼントを持ってきてくれる存在です。
それを殺人鬼に変えてしまうという発想は素晴らしいですね。
同じ発想ではピエロという愉快な存在を一気に変えてしまったIT(イット)という映画があります。
映画IT/イット “それ”が見えたら、終わり。のあらすじ考察と結末のネタバレ解説【ペニーワイズの正体は?】
これもみんなを笑わせてくれるピエロが実はとんでもない殺人鬼になります。
今後もこういう「みんなのかわいい存在」を危険な存在に変えるような発想の映画を期待します。
人を殺すのみのB級映画
ネット上のこの映画は評価が低いのですが、その理由が典型的なB級スラッシャー映画だからというのがあげられます。
犯人は誰?動機は?主人公の魅力は?ストーリーの起承転結は?オチや結末は?なんで彼らが殺されたの?などなど通常気になる部分がさらっと解説されるだけで終わってしまうのです。
とにかく現れては人を殺す殺人サンタ。
登場からとにかく人間を切る、焼く、刻む、絞めるとひたすらに人間で遊び続けるヤンチャ坊主です。
一般人から警察官まですごい勢いで殺されていくのでスラッシャー映画好きには大満足な内容になっています。
ラストのネタバレ解説
90%以上が殺人シーンですが、一応悪魔のサンタクロースにも動機がありました。
それがラストで明らかにされるのですが、彼は子供のころ、自分の父親が浮気していた妻とその旦那を焼き殺すシーンを見てしまいました。
それ以降、不貞の輩(浮気、不倫、AV、麻薬など)を見てはクリスマスに殺すということを繰り返していたのです。
また、オーブリーの父親は一見まともに見えますが、当時警察として、彼の父親を射殺していましたのでその復讐だったのでした。
ラストに息切れ感
さて、ラストで動機が一気に解明されますが、一方でラストに近づくにつれて、視聴者とともに監督も飽きてきたのか、なんと殺人シーンがカットされるという始末に。
主人公の父親が殺されるシーンなんてまさにこの映画の見せ場と言っていいのに、すでに殺された後、主人公の上司の警察署長が殺されるシーンもカットとあってラストに死ぬ大物であればあるほどカットされてる始末。
これはいまいちでしたね。
最後に
サイレント・ナイトというだけあってやはりクリスマスに見るのがいいのでしょう。
街のあらゆる場所がクリスマスムードになってちらほらサンタの人形が街かどに現れるとき、この映画を思い出すとなんだか背筋がぞっとするのがホラー映画好きにはなんともたまらないのです。