映画コープスパーティの評価・あらすじとネタバレ感想

 コープスパーティの評価

★★★★☆

安っぽい映画だが、見どころあり。

原作はゲームのコープスパーティという作品ですが、元々が残酷な描写と臓物がアニメ調で描かれていることでかなり話題を呼びました。

実際に映画化するのはかなり大変だろうなという印象でしたが正直面白かったです。

複雑な人間模様、悪霊の存在やその背景にハラハラドキドキしました。

もちろんアイドル映画であることは間違いないので演技はたどたどしいことこの上ないのですが、そこを補ってあまり余る作品の世界観が本作を見るべき作品の一つまで押し上げています。

 コープスパーティのあらすじ

高校生の 直美は幼なじみの哲志や級友たちと共に、文化祭の後片付けに追われていました。その文化祭で転校してしまう友達のために、怪談マニアの委員長あゆみはある提案をします。

それ、その場所に集う全員がずっと離れないでいられるおまじない“幸せのサチコさん”を行うというものでした。

冗談半分でおまじないをした彼らは閉鎖された異空間に放り込まれてしまいます。

そこは天神小学校という場所で、その昔、生徒の連続殺人事件があった場所でした。

戸惑う彼らの前に現れたのはその殺人事件の犯人と噂される用務員の男でした。

彼は先生を殴り殺し、彼らは散り散りに逃げ出しました。

 オチ・結末(ネタバレ)

実際に人を殺していたのはこの学校に通っていたサチコの霊でした。

サチコは保健室に通う自分の母親が校長先生と用務員の男に殺されてしまったことを恨んで、母親が寂しくないように子供を殺しては母親のいるあの世に送っていました。

直美、哲志、あゆみは必死の思いで逃げ出し、ついに現世にお戻るおまじない「逆打ち(さかうち)」を行うことにします。

哲志に好意を寄せるあゆみは直美にわざと違う切れ端を渡し、哲志と二人だけで現世に戻ろうと画策しますが、切れ端の真偽に疑いを持った哲志は自分の持っている切れ端と直美の偽物の切れ端を交換します。

結果的に現世に戻ってきた3人ですが、哲志だけは腕だけ戻ってきてしまい、死んでしまいました。

コープスパーティのネタバレ感想

この映画を見る人は、残念なアイドル映画を想像しながら見はじめたのではないでしょうか。

冒頭学園祭の準備をしながら、明らかに制服がコスプレ化してしまっている女性陣に違和感と地雷感と大根な演技に胸がドキドキしたことでしょう。

しかし、見れば見るほど本作のドキドキはしっかりとしたホラー映画で感じるドキドキまで昇華されていきます。そんなこの映画の見どころを解説していきます。

複雑な人間関係

まず言えるのがこのコープスパーティでの登場人物は一筋縄ではいきません。

単に学園物の頼りがいのあるリーダーがいるわけでも仲良しごっこが行われるわけでもなく、口では友達と言いながら色んな思惑が交差します。

時に好きな男を取り合ったり、嫉妬したり、友達だけど実は女友達に恋をしていたり、もちろん幼馴染のような甘い関係もありますが、だからと言って無条件に生き残れる保証はありません。

そんな複雑な人間関係をうまく表現しており、混乱しながらも人間らしいドロドロした部分もしっかり1時間半で描いている点は非常の高評価です。

ハッピー&バッドエンド

コープスパーティのゲームは昔ながらの劇場型ゲームで選択によりラストが変わってきます。

完全なハッピーエンドではなく、完全なバッドエンドでもない、こういう終わり方はもやっとする人もいるでしょうが、個人的には大好きです。

いくつかの犠牲があってそこからはじめてハッピーエンドに辿りつけるものと思っており、作中でもその伏線をしっかりと回収しています。

「もし、あの時にあーしてたら」と思うだけでゲームのような感覚を得ることができる映画です。

(哲志もどんくさすぎて若干うざかったというのもありますが、、、)

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容赦ない残酷描写

まさにコープスパーティのゲームが有名になった理由ですが、この残酷描写にあります。

内臓や臓物が容赦なく、飛び散り、血が吹き出す描写。これこそコープスパーティの神髄なのです。

今回はそれがしっかりとオーバー過ぎず描かれており、日本映画としてとてもいいスプラッターになっていると思います。

逆にアイドル映画だからと言って、ここの手を抜いてしまったら確実に評価は2ランクは落ちていたでしょう。

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演技は許してあげて

そんなべた褒めの作品かと思いきやそんなことはありません。残念ながら役者の演技は褒められたものではありません。

もちろん、一生懸命やっていますし、かわいいのでOKという見方もあるのでしょうが、演技がこなれていないのと、コスプレのように年齢のあっていないセーラー服がどうしても見ていて気持ちが冷静になってしまいます。

シナリオが飛びまくる

これも若干のマイナス点ですが、とにかくテンポがよく、どんどん人が死んでいきます。これはいいことですが、一方で設定やシナリオをしっかりと敷く前に物語が進んでいくので「え、なんで?」というようなことが多々あります。

例えば直美が親友を首つり自殺にして殺してしまいますが、サチコが直美に乗り移るという設定でした。

そもそも突然そんなことできるんかい!となったり、いやチートすぎるでしょ!となって失笑してしまいます。

コープスパーティの最後に

総じて好きな作品でした。

ホラーの中にグロが混じっており、日本映画の中ではバランスの取れた作品でした。

アイドル映画ですが、こういった作品にアイドルが出てくれるのはとても嬉しいです。

続編がありますのでしっかりと続編も見ていきたいと思います。 

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