ワウンズ:呪われたメッセージの評価・感想
★★☆☆☆
ネットフリックの意味不明映画ワウンズ:呪われたメッセージです。
基本的に終始何事もうまくいかない主人公を見せられて見終わってから少し暗くなる映画です
。何より、ラスト20分の展開が早すぎて気づいたら振り落とされて終わっていた。。。。という人も多いのではないでしょうか。
何よりも主人公がヘタれすぎて魅力がないですからね、呪われてもちょっと同情できないかな、というのが正直な感想です。
ワウンズ:呪われたメッセージのあらすじ
ニューオーリンズのバーでバーテンダーとして働くウィル。
そのバーは地元の人たちが集まる憩いの場でした。その夜は常連のアリシアとその恋人ジェフリー、大男のエリック、あとは大学生と未成年の少年たちがいました。
エリックは仲間たちとビリヤードで盛り上がっていましたが、酔った勢いで喧嘩になります。大けがを負ったエリックを見て、警察を呼んだウィルですが、警察沙汰は御免と店のメンバーは全員その日は帰りました。
ふとウィルはバーに大学生が忘れた携帯が置いてあることに気づきます。
仕方なく一度携帯を持ち帰ったウィルですが、携帯に届くギャレッドという人から届く不吉なメッセージが気になり、携帯のロックを解除します。
するとその中では世にも恐ろしい写真が多くあり、気味悪がるエリックにもう一度ギャレッドから「助けて」という通知が来ます。
翌朝、昨日起きたことを恋人のキャリーに説明し、彼女はすぐに警察にスマホを持っていくべきだと言います。
キャリーを大学に送り届けたウィルは、バーに戻ろうとしますが、ふと自分が尾行されていることに気づきます。
ウィルは昨日ケガをしたエリックの様子を見に行きますが、彼は顔に穴が開くほどの傷になっており、病院に行くようにすすめます。しかし、彼はかたくなに行くのを拒みました。
するとまた携帯に「負傷した友達はどう?」「あの友達のようになれるね」というメッセージが届き、スマホを見ると生首やガイコツの写真や動画があることに気づきます。
その後ウィルやには不可解な出来事が起きるのでした。
ワウンズ:呪われたメッセージのネタバレ解説
ネットフリックスのホラーは最近丸投げ映画が多いのですが今回もとてもわかりずらい丸投げ映画でした。
それが「ワウンズ:呪われたメッセージ」
主人公のウィルがふとバーで拾ったスマホの中身を見たことから摩訶不思議な出来事が周りに起こるようになり、最終的に彼自身も精神的に異常をきたしてしまうのですが、なぜ彼は精神的におかしくなってしまったのか?
ラスト結末でエリックに起きた異変は何なのか?とか多くの疑問に対して全く説明がないまま終了してしまう映画なのです。
ここでは私が勝手に考える今回の映画の解説を書いていこうと思います。
グノーシス主義とは
さて、エリックの彼女キャリーが呪われたようにPCで検索していたのがグノーシス主義です。
グノーシスとは古代ギリシャ語で「認識」「認知」「知識」という考えです。
グノーシス主義とはWikipediaなどを見ても正直さっぱりですが、今回映画に関係ありそうな要点だけ書いていくと以下のようです。
・今私たちが生きているこの世界は悪の世界であり、私たちの肉体は罪の産物である
・キリスト教的な唯一神を否定し、神様はそれぞれの精神の中に認知(=グノーシス)した瞬間に現れる
(一部間違っているかもしれませんが、私は上記のように理解しました)
これらはキリスト教と真っ向から対立する話ですので、キリスト教圏内では敵視される考え方のようです。
一つ目は極めてネガティブな考え方です。
二つ目については日本人からすれば瞑想の考え方に似ているのではないでしょうか。
瞑想することで自分の精神状態に向き合い、神に同化するような感覚に似ているようです。
傷の翻訳書
もう一つグノーシス主義と同時にキャリーがネット検索し、拾ったスマホ内にも出ていた本が「傷の翻訳書(translation of wounds)」です。
この本の一節には人間が解剖され、穴が開いている中から何か光のようなものが差し込んでいます。
グノーシス主義に照らし合わせると人間の肉体は罪であると同時のその中には神に通ずる何かがあると理解することができます。
エリックの中でウィルが見た物
ここまで言えばラストも理解できると思いますが、ラスト結末でエリックの傷口からウィルは何かを見つけます。そして、その何かはエリックからウィルへ移っていきます。
それはグノーシス主義と傷の翻訳書からすれば神に近い何かであると考えられます。
つまりこの映画は人間が神を一目見ようと模索する映画であり、似た映画と言えばマーターズがあります。
「マーターズ」のネタバレ解説!最後の言葉は何?【ラストシーンのささやき】
マーターズは神に近づくために人間を拷問にかけて極限状態まで追い込みますが、本作では人間の中に神を見出す作品と言えます。
最後に
ネットフリックスのホラー映画はわかいずらい作品が多いですので好みは別かれるかもしれませんね。
これも最後は「これで終わり?!」と困惑した方も多いと思います。
途中までよかったですのでそこは残念な作品です。