映画ライト/オフの評価レビュー
★★★★★
普通におもしろかったです。
元々映画SAW、死霊館のジェームズ・ワンが製作に携わっているということでかなり見る前からハードルが高かったのですが、立派にそのハードルを越えてくれたと思います。
死霊館の時と違い、悪霊すぎず、かと言って単なる殺人鬼ではない。
原作がアップされた動画ということもあり、そのリアルと現実の間のような世界観をしっかりと再現し、一つの物語として仕上げているのがとてもいいですね。
原作動画はこちら↓↓↓
映画ライト/オフのあらすじ
ポールは夜中のマネキン工場で残業をしていました。彼は電話で息子のマーティンからお母さんの調子が悪く、ずっと独り言を言っているという、電話を受け取り、ばつが悪そうに「もうすぐ帰るから」と繰り返していました。
同僚のエスターがポールに声をかけ帰ろうと、マネキン工場の倉庫を施錠してまわっていると部屋のライトがふっと消えました。すると人影がうつります。
すぐにライトをつけなおしますが、人影は消えました。不思議に思ったエスターですが、次の瞬間目の前に影が近づいてきて、驚いてポールのところに戻ります。
エスターは驚いて事情を説明しますが、ポールには伝わらなかったので仕方なくそのまま帰ります。
ポールはその後自分も片づけをして倉庫を見て回ります。
地下に行くとふと誰かがしゃがんでいることに気づきます。
ライトを照らすと消えてしまいます。
光が消えるとまた影が現れます。
ポールは走り出し、影の近くを通り過ぎると突然影がポールの足を切りつけます。
驚いたポールはスタジオに逃げ込みますが、照明が落ちてしまい、そのあとにはポールの無残な死体が残されていました。
レベッカはには恋人一歩手前のブレットがいます。
一緒に過ごすことは楽しそうですが、どうも一歩進めることに抵抗がありそうです。レベッカには母親のソフィーがおり、ソフィーとポールの間には弟のマーティンがいます。
ポールが死んでからはソフィーとの間は最悪でした。
ソフィーは、ポールが死んでつらい自分を見捨てたレベッカを恨んでいましたし、レベッカはうつ病に向き合わないソフィーにうんざりしていました。
マーティンは母親のソフィーと暮らしていましたが、夜中にソフィーが誰かと話しているのを聞いて怖くなってしまいます。
部屋には何かの気配を感じ怖い思いをし、いつの間にか不眠症になって、学校で居眠りをするようになり、倒れてしまう日もありました。
児童福祉局のエマは母親を呼び出しますが、連絡が取れないため仕方なく身内であるレベッカに電話をして迎えに来るように言いました。
レベッカはマーティンをソフィーの待つ家に送っていこうとしますが、マーティンは「眠りたいからレベッカの家に行きたい」と言います。
マーティンはソフィーがダイアナという女性のことを話しているが、家にはだれもいないので不思議だと言うと、レベッカも似たような話を母親から聞いたが、それは彼女の作り話だと言いました。
その夜、物音が聞こえてレベッカが起きます。声をかけますが、だれもいません。
ふとベッドから出たソフィーは床にうずくまっているような黒い影をみかけます。長い髪で四つん這いになって床に何かを掘っているようです。明かりをつけると彼女は消えてしまい、消すと現れます。
次の瞬間突然それは彼女の目の前に来ました。
驚いたレベッカは洗面所に逃げ込みます。
すると人の気配を感じてカーテンを開けるとバスタブにマーティンがライトを握りしめて寝ていました。
翌朝エマが来て、母親の要請でマーティンを連れて帰りました。
マーティンがいなくなったあとに、ふと床に昨日の女性が掘ったであろう文字「ダイアナ」が床にあることに気づき、ぞっとしました。
なんとその文字は昔、レベッカがお絵かきをしたときに突然父親の顔が塗りつぶされて、レベッカ、という文字が書かれていた記憶に似ていたのです。
レベッカは真相を調べるべくソフィーの家に行きます。
ソフィーは家にいなかったため彼女の部屋を物色していると病院のカルテを見つけました。そこにはダイアナという女性の記録もあり、独特の皮膚疾患を持つ彼女は光に過敏に反応し、時には暴力をふるうこともあるあり、ソフィーも何度か傷つけられていました。
ダイアナはソフィーに固執していました。ある日光療法を受けたときにダイアナは忽然と消えてしまったのです。(切り抜きが見つかります。)すると突然ドアが閉まり、「関わるな、二度とソフィーを奪わせない」という声とともにレベッカは体をたたきつけられました。
驚いたレベッカは資料をもってブレットとともに家に帰ります。ソフィーとマーティンが帰宅します。映画を見ようというソフィーですが、「3人で見よう」というソフィーにマーティンは驚きます。
夜、映画を見ていると突然ソフィーが部屋のライトを消し、ダイアナの話を始めました。
するとダイアナらしき影が現れ、おびえたマーティンは必死にライトをつけようと部屋を走ります。ソフィーはそれを阻止しようとしますが、マーティンは一つライトをつけて、難を逃れました。そして、家を飛び出し、レベッカの家に逃げ込みます。
レベッカはマーティンの話を聞いて、自分がソフィーの家から持って帰った資料を調べた結果を話します。
ダイアナの父は皮膚病で、自殺していました。ダイアナは13歳の時に鍵のかかった地下室で見つかったのですが、「人の頭に入りこみ、性格を変えてしまう」という能力を持っていたため「悪魔の子」と呼ばれていたそうです。
マーティンとレベッカの話し合いで、「母・ソフィーがダイアナを存在させている」という結論に至りました。
ドアがノックされ、ブレットが来たと思ったレベッカですが、だれもいません。
次の瞬間マーティンがベッドにひきづりこまれそうになります。
このままでは自分たちの身が危ないと思った二人はソフィーと対峙することを決めます。
ダイアナの写真をソフィーに見せて彼女が死んでいることを説明しますが、彼女は聞き入れません。
仕方なく、マーティンと一緒にソフィーの家に泊まることにしました。
その夜レベッカはソフィーに向き合おうと部屋へ行き、これまでのいきさつを謝りました。するとソフィーもこれまでのことは水に流すと言ってハグしてきます。
喜ぶレベッカですが、その手にはソフィーから渡された「たすけて」というメッセージがありました。 レベッカは母親も脅されていることに気づき、抗うつ剤を探しましたが、ありませんでした。
映画ライト/オフのラスト結末
真夜中に家が停電になります。ブレーカーを探すためにレベッカは地下に下りますが、マーティンも黒い影に追われて地下に下りることになります。
レベッカは罠だと気づきましたが、二人はすぐに閉じ込められてしまいました。その頃、外を見回っていたブレットは黒い影に襲われますが、間一髪で逃げ出し、車で飛び出します。
そのころ、地下室で武器になるものはないかとブラックライトを見つけました。
地下の壁には多くの文字があり、ダイアナの悲痛な叫びやソフィーへの執着が書かれていました。
レベッカはダイアナにブラックライトで対抗しますが、相手の姿を見ることはできても攻撃はできませんでした。マーティンが持っていた懐中電灯でダイアナを攻撃します。
その頃、ブレットは警察を連れてかえってきます。警察に救助されたレベッカたちですが、すぐに警察はダイアナに殺されてしまいます。仕方なく、マーティンだけでも連れ出したレベッカはソフィーを探しに家に戻ります。ソフィーの部屋に入るとダイアナが「お前の父親のところにつれていってやろう」と自分で父親を殺したことを話しだしました。
ソフィーは銃を構えて、ダイアナを撃ちます。
しかし、銃ではダイアナは殺すことができず、ソフィーは自分の頭に銃口を向けます。
次の瞬間ソフィーが自殺すると、一緒にダイアナも消えてしまいました。
ダイアナが消えると家の明かりは復旧し、3人とも警察に保護されました。
映画ライト/オフのもう一つの結末(エンディング)
ライトオフにはもう一つの結末(エンディング)があります。
それはDVDに特典として入っているもので、結果的には採用されなかったものです。
動画は将来削除されるかもしれませんが、Youtubeに上がっています。
簡単に言えば以下の通りです。
例の一件以来、ソフィーがなくなり、親がいなくなったマーティンの面倒をみるためにレベッカは裁判所に保護者になる申請を出していました。
エマはその結果をもってレベッカを訪れ、晴れてレベッカはマーティンの保護者になりました。彼らはそれを喜びました。
ある日夜中に物音で目が覚めたレベッカはライトを片手に、ナイフをもう片手に家を歩きます。そこには、マーティンがいましたが、様子がおかしいのです。
マーティンはおかしなことを口走っており、まだダイアナがいるというのです。
ブラックライトを片手に歩き出すソフィーですが、風呂場にブレットが倒れていることに気をとられ、背後からダイアナに襲われます。
しかし、レベッカも準備は十分にしており、スイッチを押すと部屋中に高性能のブラックライトとライトがつき、ダイアナは完全に消滅することになりました。
映画ライト/オフのネタバレ考察
ダイアナは結局何者でしょうか。
悪魔?ゾンビ?悪霊?幽霊?サイコパス?何なのか?
元々ダイアナは独特の皮膚疾患を持つ女性で、病院で実験に近い治療を続けていました。
また、特殊な子供で相手を意のままに操ることや、相手の意識の一部に寄生することができました。
ある時行った光療法で姿が見えなくなってしまったことをきっかけに、ソフィーに寄生しました。
ダイアナの正体は?実在する?
ブラックライトで照らせば実体が現れたことから、ある程度は実在するものと考えられます。
また、意識に寄生することは彼女が生きているときからできたことです。
実際にダイアナの父親は「ダイアナの頭に入られる」といって自殺したので、ダイアナ自身が意識に寄生することは生きている間から十分可能だったと思われます。
また、ソフィーの家の地下に住んでいた形跡があるので、それなりに実体のある存在だったのではないかとも考えられます。
悪霊とする考え方
こっちのほうが色々説明がつきます。若干安易な設定なので認めたくないのですが、、、
例えば人並外れた力が通常の人間でないことを表しています。ダイアナは男性で大柄なブレットを軽々と持ち上げ床にたたきつけています。
また、どのシーンでも身体能力がずば抜けて高く、光をよけるために暗闇に高速で移動していますし、ラストシーンでソフィーが自殺すると消滅していることから、やはり悪霊とする考え方が優勢だと考えられます。
あとは間をとって、幽体離脱のような存在という考え方もあります。
本物の彼女の肉体はソフィーの家の地下に存在して、あくまで意識だけで行動しているという考えです。これであれば、実はまだ死んでいないという設定もできますね。
ダイアナと二人の夫の関係
一言で言えばダイアナはソフィーを独り占めしたかったのです。
幼少期にはソフィーを退院させないためにケガをさせていますし、ソフィーに乗り移った後もうつ病の薬もわざと飲ませないようにしていました。特にソフィーを治そうと献身的に尽くしてきた夫はダイアナにとっては、邪魔な存在そのものでした。
そのたソフィーは夫を殺したものと考えられます。
ダイアナを殺す方法は
シンプルに二つあります。
一つは宿主である人間を殺すこと、もう一つは光を当てて殺すこと。
一つ目は通常バージョンのエンディングでも最後母親が自殺するので寄生先となっているソフィーの死で解決です。二つ目はもう一つのエンディングでやられている光を当てて殺す方法ですね。
映画ライト/オフの最後に
細かいところは突っ込見どころ満載ですが、個人的な一番のつっこみは幼少期からずっとソフィーはダイアナに寄生されていたのであれば、よく二人も子供産めたな~というところでしょうか。
なぜ、今になってあんなにダイアナは暴れだしたのか。
普通なら子供が生まれるどころか、恋人ができそうなタイミングで邪魔しそうですけど、、、まあ、怖いからいっか(笑)