ファイナル・ガールとはスラッシャー映画において、最後の一人になった女の子が相手のモンスターを倒すというお決まりの設定を指します。
これはつまり、一人の女の子を残して他の人間は全員死ぬことを指しますし、逆に誰か一人は生き残らないと物語がエンディングを迎えられないことを指しています。
ファイナル・ガールズの評価
★★★★☆
面白かったです。
コメディよりのホラーで、ばかばかしい部分もあるのですが、十分見ごたえがありそれなりの作品に仕上がっています。
ホラー映画のお決まりの設定を逆手にとってギャグに変えるのは斬新で楽しめました。
ファイナル・ガールズのあらすじ
アマンダは映画『血まみれのキャンプ場』に出演したB級映画女優。いまだに大女優になるためにオーディションを受けています。
ある日、娘のマックスと一緒にオーディションに落ちたやけくそで運転していると交通事故にあってしまいます。
それから何年かたち大学生へと成長したマックスは、親友のガーティの兄で映画館の副支配人のダンカンに映画の上映会に出てほしいと頼まれます。
落第すれすれだったマックスは古典をかわりにやってもらうかわりに渋々映画館に行くことに同意します。
そして上映会当日には会場となる劇場にガーティのほかに、マックスに好意を抱く男友達クリスも訪れます。また、クリスの元カノ、ヴィッキーもマックスにまだ未練があり、映画館まで追いかけてきて上映が開始します。
カルト的人気があるだけあり、観客たちは息をのんで映画に見入り始めました。
ところが上映から少ししたころに、タバコと吸っていた客とアルコールを飲んでいた客の不始末から、劇場は火事となり、瞬く間に火に包まれます。
慌てふためいた観客たちは我先に劇場の外へ逃げ惑いますが、マックスたちはスクリーン裏にも出口があるとダンカンから聞くと、スクリーンを破ってその裏側に避難しようと急ぎます。
落ちていた刃物でスクリーンを切り裂いてスクリーンをまたいだ彼らは難を逃れたと思いきや、そのまま映画「血まみれのキャンプ場」の世界に入り込んでしまいました。
ファイナル・ガールズのネタバレ見どころ
アイデアが非常に面白いですね。
13日の金曜日とスクリームにバックトゥザフューチャーを足したような作品。
13日の金曜日のようなスラッシャー映画を用意しながら、スクリームのようなホラー映画を風刺するような部分もあり、バックトゥザフューチャーのようにコミカルで味のある設定を見ることができます。
ベタすぎる展開とそれを逆手にとるシナリオ
遊ぶことしか頭にないアホ大学生、キャンプ場、いわくありげな昔話、意味もなく脱ぐシーンとセックスシーンが唐突に現れる。
このころ、そんなのんきなやつらをズタズタにしたのがジェイソンのようなスラッシャーたちです。
これぞ80年代の古きよきホラー映画の代表であり、今でもそのときの名作といわれた映画の続編が作られています。
そんな映画たちの作り上げたベタベタな設定を面白おかしく逆手にとって、彼らが死んでしまうことを防ごうと主人公たちが奔走します。
そのルールは簡単。
服を脱がないこと!
映画の世界ではイチャついて脱ごうとすると、突然刃物を持った殺人鬼が現れて、彼らをバラバラにします。
そのため、ひたすらラブシーンを作らないようにするのです。
親子愛がちょっぴりあるところがいい
なんだかんだ、笑いとスプラッターのシーンが多いのですが、それでもラストのほうではマックスと死んでしまった母親のシーンがそこそこ感動します。
ちょっと馬鹿っぽいところと、おばさんっぽいのが無理があるのですが、それでも死んだ母親にもう一度会えて、お互いに愛があることを確認できるなんて中々ないですので、最後に少しほっこりしました。
ファイナルガールの最後に
でももう少しオチは考えてほしかったかもですね。
場合によっては、マックスが死んで、マックスのお母さんが生き残ることでもう一度マックスを産むっていう設定の最後を期待していました。
でもまあそう来たか、というような笑えるラストなのでこれはこれでいいですね。