GHOULグールとは
グールはアラブの伝承に出てくる人の肉を食べる怪物のことです。
実在の動物というよりは、日本では屍食鬼と呼ばれるような悪魔だったり、アンデッドというような部類のものを指します。
今回はウクライナを舞台にかつて風習として実際に行われた食人の再来という作風になっています。
GHOULグールの評価
★★★☆☆
ホラー映画でチェコ歴代1位というパッケージの文句につられて視聴。
カメラの視点で移動するのは映画RECやクローバーフィールドのような作品に仕上がりますが、どちらかというとお化け屋敷にいるような感じ。
普通に撮ったほうがよかったのではないかと思うこともありますが、それなりに迫力ある作品には仕上がっています。
ただ、歴代1位と言われると、「え、そうなの?」と思ってしまいます。
期待値が高かっただけに少し残念でしたが、一人また一人、命を削られるところはホラーとしては王道で中々よかったです。
GHOULグールあらすじ
アメリカ人のライアン、ジェニー、イーサンは食人に関するドキュメンタリーを撮影するためにウクライナのキエフに飛びます。
そこはかつて大飢饉が起きたところで、生き残るためにお互いを食べて飢えをしのいだという逸話のある街でした。
彼らは現地のコーディネイターたちと合流し、撮影場所の村へ向かいます。
コーディネイターはワレリーという男性と、通訳のためのカタリーナ、そして、村人との仲介をしてくれているイナという自称霊媒師の女でした。
村では多くの食人に関する逸話を聞くことができ、撮影は順調でした。
最後に実際に食人で逮捕されたボリスにインタビューすることになっていました。
しかし、ボリスは報酬の水増しを要求し、彼らは仕方なくOKすると、ボリスはある家のカギをくれました。
鍵をくれた家で待つ一行ですが、ボリスは中々現れません。
仕方なく、その家に止まることにしますが、ボリスへのインタビューが成功しなければこの作品は失敗となってしまうために彼らは慌てていました。
ふと家のテーブルに魔法陣のような文字が書いてあり、それを使ってイナに、降霊術をお願いして、作品にすることを思いつきます。
冗談のつもりでウィジャボードに手を置いて降霊術を行いますが、特に何も起こりませんでした。
そうこうしているうちに、現地のコーディネイターと車が消えてしまいます。
イナは突然「すでにワレリーは死んでいると言い出します。」
また、「昨日降霊した霊のせいで、除霊しないと出られない」とも言いだします。
イナのことをインチキだと思った彼らですがイナはジェニーに向かって「あなた子供を産めないことを周囲に隠している」と言い当てました。
驚いている彼らは、とにかく家中に仕掛けたビデオを見直すことにしました。
すると、撮影した覚えのない場所の動画があり、屋根裏に上ってみることにしました。
すると屋根裏から箱が出てきて中から黒猫が出てきて誰かの悪戯だと全員思いました。
次の日の夜も撮影をしてみるとまた不可解なことが起きています。
設置したカメラは録画を停止していました。
改めてもう一度降霊術をすると次は「納屋の中央を掘れ」というメッセージがあり、そこにはカメラとテープが出てきます。
テープにはボリスの昔の映像がありました。
不気味に思い、家に戻ると家では黒猫が死んでいました。
次の日になるとジェニーの脇腹に傷があります。
ビデオを確認すると自分で傷をつけていますが、本人は全く自覚がないようでした。
不思議に思ったイーサンがネットで調べると「アンドレイ・チカチーロ」という名がヒットしました。
ヤブロチノエ村の出身の男性で、イナは「この人の霊が家にいる」と言います。
彼には兄がいて、この家でチカチーロの兄・ステパンが殺されたから、だから家に霊がついたのだという結論になりました。
次の瞬間停電し、突然イナが別人のように襲ってきました。
彼らはイナを取り押さえます。
イナは「北の十字架の下を掘り、持ってこい」と言います。
イナの言うとおりにすれば解放されるかもしれない思い、穴が開くと、チカチーロの兄・ステパンのものと思われる子どもの骨が出てきました。
持ち帰ろうとした時、ジェニーがライアンを襲って突き飛ばし、ライアンは穴に落ちました。ジェニーは森へ逃げます。
イーサンが追いかけると、ジェニーは木の下で倒れていました。意識を取り戻しても、ジェニーはライアンを襲ったという記憶はありません。
家に戻った彼らは霊を読んでどうすればいいか聞こうとします。
するとウィジャボードに「イナを食べろ」という文字がでます。
拒否したイーサンたちは、村へ自力で行く決断をします。
森を歩いていると、イーサンが何かにひきずられました。ひとり取り残されたジェシーは、半狂乱になります。
「私を食べたいんでしょ」と周囲に訴えても応答はありませんが、うつむくと背後に足が見えました。ジェシーも足をひっぱられます。
地下道にひきずりこまれたジェシーは、イーサンの声を聞きました。声の方に移動します。
拘束されたカタリーナを、ジェシーは発見しました。
カタリーナは「チカチーロを復活させるために、私に人肉を食べさせようとしている。チカチーロは生まれ変わりたいのよ」とジェシーに言います。
その後ジェシーは男に殺されてしまいました。
男がジェシーの肉を、カタリーナに無理やり食べさせます。そして「これでいい。腹の中でもう育ち始めてるぞ」と言いました。
GHOULグールの見どころ解説
一人称視点としては合格点の出来です。
ウィジャボードのようなものを使ってコップが勝手に動くシーンであったり、特にイナに憑りついた悪霊としての迫力は十分ありますので、ホラーとしても及第点だったかなと思います。
惜しい点は以下の通りです。
真っ暗なシーンが多い
途中、発電機が切れて真っ暗になるシーンなどがあるのですがそこは本当に画面が真っ暗になってしまいリアルな場面である反面それ必要か?と思う場面も多々ありました。
また、全体的に暗いので何がなんだかよーく見ないとわからないというのも少し面倒くさいかなという感じでした。
悪霊?食人?
これは見た人がみんな思ったはずです!結局この作品は悪霊の話なの?食人の話なの?
はじめは実際に飢餓のせいで、仕方なく人を食べて飢えをしのいだという話になっていたのにいつの間にかウィジャボードで霊と交信しだして、そのあとで霊がどんどん人を襲い始めて、、、、でも最後はリアルに食人が出てきて女性を孕ませるという謎の展開でした。
できればどっちかに寄せてほしかったな~どうも完全復活するために食人の力が必要なようですが、途中でリアルな姿がで現れているのでそこらへんの説明が全く無かったのでラストは完全に視聴者は置いてきぼりになったはず。
最後に
チェコ歴代ナンバー1という言葉の期待値が高かったのと、カメラ視点の作品があまり好きでない私にはあまりあわない作品でした。