フライ・オブ・ザ・デッドの評価
★★☆☆☆
まず言っておくと、〇〇オブ・ザ・デッドに期待するほうが悪いのです。
そもそもこれはゾンビ映画ではないです。
本作は30デイズ・ナイトのようなバンパイアものです。
かと言って、トワイライトのようなかっこいいバンパイアではなく、汚い、臭い、頭悪いほうです。
フライ・オブ・ザ・デッドのあらすじ
アンバーは都会を夢見る女の子。
食肉店で働き、血だらけになる夢を見ては現実世界に戻ります。
彼女は田舎が嫌で不動産会社に連絡してシカゴのいい物件を探しながら田舎脱出の準備を進めています。
彼女の友人のスージーやピーターはパーティ大好きないまどき若者。
プールサイドで酒を飲んではいちゃつく彼らにアンバーはついていけません。
天パでメガネのエリックは一目見てアンバーに恋をしています。いい雰囲気を作って彼女に言い寄ろうとしています。
彼女は大都市に出たいと言う夢をを打ち明けます。
ちなみに彼の作戦は失敗し、アンバーに玉砕します。
その夜家に帰ると疲れて床に寝ている母親をベッドへ連れて行きます。
母親は寝言でアンバーに実は自分の子供でないことを打ち明けます。
その夜、彼女はまた夢を見ます。夢の中で食肉店にいた彼女はごみ置き場が人間の肉片でいっぱいになっているおそろしい夢を見ます。
次の日、ロッカールームで不動産業者に連絡すると、翌日までに保証金を入れれば契約するという連絡を受けます。
アンバーは喜んでお金の工面と都会への足を捜しにいきます。
スージーも喜んでくれ、一緒についてきてくれると言いました。
車を借りるためにレイにまずはお願いしますが、断られます。
しかたなく、ピーターにお願いすることにしました。
車も準備でき、喜んで出発する一行。
道中楽しくドライブしていると、まさかの車のエンジントラブルで立ち往生してしまいます。
ヒッチハイクや助けを呼ぼうにも誰も止まってくれません。
途方にくれていると、大型トラックのドライバーが止まってくれました。
エンジンを見ると彼はレッカー車を呼ばないとだめだと言います。
どうしても明日までにシカゴに到着しないといけないアンバーはトラックに載せてほしいとお願いします。
自分が夢をかなえる為に必要という熱意に負けてドライバーは乗せることを承諾します。
エリックが助手席で、他の友人はコンテナに乗り込み楽しいたびが始まります。
コンテナの中にはダンボール箱が詰まれています。ドライバーは中身には触るなと言います。
彼らは持ってきたお酒を飲みながら騒ぎ出します。
少し経ったころ、突然車が激しく揺れます。
彼らは不審に思い、助手席に座っているエリックに電話をしますが。出たのはあの運転手でした。
エリックは寝ているから出られないと言います。
ピーターは運転手を不審がり、エリックをついに出しませんでした。
仕方なく、コンテナから脱出しようとする彼らですが、出口がありません。
ふと、ダンボールの中身が気になり、中を開けると、中から血が飛び出します。
これに驚いた全員はやはり脱出する道を探そうとします。
するとふと、コンテナの扉が開く音がします。
全員で外に出ます。
どうも食肉工場のような場所のようですが、出口がありません。
各々出口をさがしていると、突然レイが消えてしまいます。
彼は懐中電灯だけ残し、消えました。
明らかに異常と感じた彼らは逃げ出しますが、そこで突然頭上から男が襲ってきます。
彼らは抵抗し、反撃もしますが1人、また1人と連れ去られてしまいます。
一度はトラックの荷台に閉じこもったアンバーたちは、コンテナの側面をこじ開けて外に出ることに成功します。
トラックの外ではあのドライバーがなにやら女性と話しています。
どうやら、あのドライバーは血液を彼女のところに運ぶついでに人間もさらって、吸血鬼たちの狩りの練習台にしているのでした。
アンバーたちはあわてて逃げ出します。
逃げる途中にエリックが倒れています。アンバーは悲しみにくれ、彼をおいてさらに逃げ出しますが、ついにアンバー以外は全員捕まってしまいました。
隠れていたアンバーのところに今度はあの運転手が通りかかります。
彼は電話おしており、アンバーに気づいておらず、アンバー忍び寄って彼を殺します。
しかし、また、吸血鬼たちに追いかけられます。
やむを得ず、工場に逃げ込んだアンバーですが、多くの吸血鬼たちに囲まれてしまいます。
吸血鬼たちが襲いかかろうとしたそのとき、アンバーは飛び上がり、何メートルも頭上で柱に張り付きました。
それを見た女はアンバーが自分たちと同じ種族であると言いました。
血を見ると気持ち悪くなるのは本能を自制しているからだといいます。
彼女が渡した輸血パックを口にくわえるとアンバーはそれを飲み始めました。
彼女が戸惑っているとスージーがつかまって目の前に放り出されます。彼女に噛み付くようにいわれますが、アンバーは拒否します。
そのころ、アンバーが持っていたライターが燃料タンクに引火するのが見えました。
彼女は爆発のタイミングを狙ってスージーとともに逃げ出します。
二人は無事に吸血鬼たちを振り切って逃げ出すことに成功します。
追ってきた吸血鬼もアンバーが始末します。
吸血鬼に噛み付くアンバーを見てスージーは複雑な表情で見ていました。
フライ・オブ・ザ・デッドの見どころ解説【ネタバレ】
B級映画としてはなかなかがんばっている作品といっていいのではないでしょうか。
ゾンビ映画と思って視聴してがっかりするという点がありますが、一方で、食肉工場に行ってからの緊迫感はそれなりにあります。
主人公も吸血鬼
ラストの衝撃!とまではいきませんが、見どころの一つが主人公も実は吸血鬼という事実があります。
30デイズナイトでも最終的に主人公が吸血鬼化して、周りのやつらを倒しますし、吸血鬼もののお約束になりつつあります。
ゾンビと違い吸血鬼はそれほど見た目がかわらないですし、死んでないので清潔感がありますし、主人公を転身させやすいのもあるのでしょう。
グダグダな前半と、パニックな後半
前半はだいぶグダグダで開始30分以上は若者のパーティ事情ばかり見せられる苦痛の場面が続きます。
それでも後半は一転フライ○○という題名のとおり、飛んで跳ねて襲ってくるのは迫力があります。
暗い上に、動きが早すぎて正直わかりにくいのもあるので私としては若干不満ではありますが、それでもスプラッタが苦手な人にはちょうどいいかもしれません。
結構多くのバンパイアが出てきますし、メイクなんかもしっかりしているので作品としての気合は見れます。
改善点
なんか惜しい作品なんですよね。
題材とかもよくありそうで無い感じでとにかく前半の若者のパーティはいらないから、もっとアンバーが覚醒してからのアクションをもっと入れてほしかったですね。
若者が切り裂かれるのもいいですが、吸血鬼たちが八つ裂きにされるのも迫力出ると思います。
最後も着地が微妙で、スージーが複雑な表情で見返します。
おそらく、吸血鬼のリーダーの彼女がアンバーをわざと逃がしたのもほぼ間違いなく、その後アンバーが覚醒し、スージーの血を吸うことが確定しているからでしょう。
そこらへんを臭わせる感じでもいいかもしれません。
最後に
○○オブ・ザ・デッド詐欺であるものの、まあ許せる部類の作品でした。
胸を張って勧められる作品ではないですが、暇つぶしには悪くないかもしれません。