トロールハンターの評価
★★★☆☆
B級映画であることは間違いない中で、よりリアリティに見せるための多くの工夫がなされています。
見る人によって、このリアリティの出す感じの好みは好き嫌いが別れるかも。
すいません、正直自分はこういうリアリティあるぜ!って感じの映画は好きじゃないんです。
自分が見たいのは圧倒的なフィクションなんです。
でもこれを好きな人はいると思う作品。
トロールハンターの見どころ【ネタバレあり】
まず、オープニングから世界観を作るためにこの作品がある出所不明のテープを編集をしたものである、というノンフィクション仕立ての作品にしています。
こういう冗談を本気で作れるのがB級映画のいいところですよね。
物語はノルウェーの大学生トマス、ヨハンナ、カッレの3人がクマの密猟を取材しているところからスタートします。
あくまでもプロではなく、アマチュアが撮影するという設定。インタビュー形式で色んな人のインタビューを撮っていくのですが、正直これも退屈な人には退屈なはず。
私たちが見たいのはおっさんの小言ではなく、トロールですから!
さて、物語のカギを握るのはこのハンスという男。見るからに無骨な感じが、絶対密猟者、絶対ダークサイドという感じの風貌。
しかし、彼はダークサイドどころか、国ためにトロールを保護しているガチガチの公務員のおじさんだった。
しかも彼は「危険手当もないし、もう最悪の職場だ」ということでなんと全て世の中に暴露してやろうという算段らしい。
元軍人ということで使命感はありそうに見えても実際は、かなりの俗人だったという始末。
どう考えても使命を忘れてしまった彼はもはやふてくされている子供と同じ。しかもこともあろうに頼るのが大学生たちなんてどうかしてるが、物語はどんどん先へ進む。
本作の魅力はトロールの生態に無知な人でもしっかり1から理解できるようにハンスが説明してくれるのだ。
まるでサファリのガイドのように夜の森に突入していってはトロールを引っ張り出してきてしっかりとライトで退治するというやるときはやる男である。
トロールの種類
中にはこういった頭が3つあるようなラスボス感ただよう感じのトロールもいれば、
橋の上にのるぐらいの人間2つ分くらいの小型のサイズのもいる。
ラストのほうでは山よりもでかいトロールも出てくる。
大きさ、形、種族もいくつかあるため、存分にトロールの理解を深められる。
ただし、残念ながら暗い画面と大学生の撮影能力のため若干のぴんぼけや暗くて見えないところがあるのでそこはご愛敬でしょう。
最後に
1人称視点の映画としては出来がいいほうだと思います。
RECやクローバーフィールドはどうしても狭いところをぐるぐる動き回るため、とても酔いやすくなりますが、この作品では大学生がへっぽこなのもあり、カメラでの映像は一部だけでほとんどが1人称以外の映像になっています。
まるで警察24時のようなリアリティある作品に興味がある方は是非ご覧ください。