パラサイト・クリーチャーズのラストネタバレ解説
【パラサイト・クリーチャーズのあらすじ】
科学者と共にアルプス山脈で気象調査を行っている観測基地の管理人ヤネク。
ある日、観測機器故障のため山深くに向かった彼らは、氷河の一角が紅く染まっているのを発見する。
しかし変異した氷河の調査を開始した矢先、狂犬病に感染したらしきキツネに愛犬が襲われてしまう。
治療のため基地に戻ったヤネク達だが、突如彼らに未知の生命体が襲いかかる。
何とか生命体を撃退するも、ほどなくして紅く染まった氷河を分析した科学者の口から驚愕の事実が告げられる。
彼らを襲う生命体の正体とは! ?果たしてヤネク達は生き延びることができるのか! ?
(amazonより)
【パラサイト・クリーチャーズのネタバレ】
アルプス山脈の観測所で繰り広げられるモンスターパニック映画。
映画でいくつかの賞を受賞している作品だというが、明らかにB級色が強すぎるので、あまり期待せずに視聴しましたが、結果的に思ったよりもとても楽しめました。
Yahooのレビューでも☆2台という評価の低さもあるのですが、通常の作品としてではなく、B級映画というくくりでみればしっかり作られた作品であると言えるでしょう。
B級映画感満載の作品
普通の映画としてみれば微妙な作品、B級映画としてみればそれなりに楽しめるという評価なのです。
なにしろ、やはりモンスターパニックとして淡々とすすむ物語で特にシナリオはなし。
出てくるモンスターはハリボテで暗いところだったり、あえてあまりアップで写さないことで、チープ感を隠そうとするのがもろわかりです。
ただし、その分B級映画好きな人からすれば、「お、結構謎なモンスターいっぱいでてきてるやん!しかも結構手作り感満載でいい感じやん」となるわけです。
下手な浮きまくりのCGでとるよりもしっかりできていてよかったです。
謎のシナリオ 謎の登場人物
先ほどシナリオに特異性がないという話をしましたが、ひねりが特になく、氷河の下にいる色々な動物に寄生して交配して新種の生物を生み出す、というありそうで謎な設定でスタートします。
アルプス山脈の話のため、とくかく寄生生物が少なすぎて出てくるクリーチャーがしょぼい!
しかもかなり、ご都合主義で話が進み、突然モンスターに襲われる女(どう見ても登山の恰好ではない)が現れたり、相棒が死んで悲しむ女が泣きながらバナナ食べていたり、必要以上に情報を隠すために無線機までぶっこわす奴がいたり、ちょっと無理矢理な設定が多くて、B級映画ファンからするとニヤリとしてしまいます。
そして、個人的に一番好きになったのが女大臣。
この女大臣、えらい人らしいけどこのメンバーの中で一番ぶっ飛んでて、肝っ玉が据わているというタフガイ。
とにかく女の身体を解剖してクリーチャーを焼き殺したり、根性焼きで傷口を焼いたりとランボー真っ青な荒療治を繭一つ変えずに実行する根性の持ち主。
やってらんねー!と叫んでラム酒をラッパ飲みする漢。
しかも小屋に突撃してきたクリーチャーにドライバーを突き刺し、撃退までしてしまう。本作の英雄はまさに彼女。ちなみに彼女の護衛は中盤で瞬殺。絶対護衛いらないだろあんた。
ラスト(ネタバレ)に驚き
本作のラストはかなり驚かされた。
主人公たちが飼っている犬が寄生されてしまうのだが、なんとそこで生まれるのは人間のあかちゃん?っぽい感じのクリーチャー。
それをヒロインの彼女が抱きかかえて持って帰るというとんでもないラスト。
元々作品中で突然ヒロインが「あなたの子供ができたからあなたのもとを去って中絶したの」というとんでもないカミングアウトをする。何がとんでもないって唐突すぎて視聴者は「?」となったのではないだろうか。
しかし、このラストにできた子供を中絶した自分の子供に似せて持って帰ろうとする姿に持っていきたかったのだろう。
ただ、残念ながら明らかにクリーチャーであり、人間でないことは明らかなのと、中絶に対して私たちが何の同情もできないことからヒロインがクリーチャーを持って帰ることが自体「いやだめだろ」とつっこみを入れざるを得ない。
最後に
とんでもなくつっこみの多い作品であることは間違いなく、B級作品が好きであれば一見の価値があるのではないだろうか。
とんでもないラストと不思議なキャストを見に一度ご覧いただきたい。