哀しき女が悪霊化!映画ラ・ヨローナ 泣く女のあらすじとネタバレ感想

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ラ・ヨローナ 泣く女のあらすじ

その昔、メキシコのある村に美しい娘がおり、資産家の男と結婚をしました。

2人の間には子供が二人生まれ、幸せな家庭を築いていましたが、ある日男が若い女と浮気をしてしまい、それを知った娘は嫉妬に怒り狂い、夫への見せしめに大事にしていた二人の子供を川で殺してしまいます。冷静さを取り戻した娘は大事な息子を失った悲しみからと絶望感から自殺してしまいますが、今でもその魂は成仏できず、さ迷っては子供をさらっていく、という伝承になっていきました。

1973年のロサンゼルスでシングルマザーでソーシャルワーカーのアナは息子のクリスト娘のサムと暮らしていました。夫は警官で殉職したのでした。

ある日アナは自分が担当していたアル中のパトリシアの二人の息子が登校していないと連絡を受け、警官とともに様子を見に行きます。

パトリシアは半狂乱で二人の子供をクローゼットに閉じ込めていました。

アナは虐待を疑い、すぐに子供とパトリシアを遠ざけ二人を施設へ預ける手配をします。

しかし、その夜、二人の子供は施設から抜け出し、水死体で発見されるのでした。

パトリシアはラ・ヨローナから子供を守ろうとしたのにアナに邪魔をされた、と叫びました。

現場へ急行したアナの車で待っていたクリスは社外に出ると現場近くで泣いている女を見つけます。

女はクリスを連れて行こうとしますが。それを振り切り、逃げ出します。

車まで追いかけてきた女ですが、突然と姿を消してしまいました。

次の日、傘を持って歩いていたサムも泣く女を目撃します。

2人とも女に捕まれた腕に火傷のようなアザのようなものができていました。

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アナたちに迫るラ・ヨローナ

その夜アナの周りにも不思議なことが起き始め、アナもラ・ヨローナの存在に気づきます。

アナはパトリシアにラ・ヨローナのことを聞き、教会に助けを求めると、元神父のラファエルを紹介されます。

ラファエルは教会からは一線を置いているものの、独自の悪魔祓いを行っており、ラ・ヨローナの除霊に力を貸すことになりました。

結末ラスト

その夜、3人の待つ家にはまた来年ラ・ヨローナに襲われるのでした。

しかし、ラファエルは果敢に悪魔ばらいを行い、ラ・ヨローナを追い出し、家に結解を張ります。

しかし、そこへ銃を持ったパトリシアが現れ、結解を作っていた粉をはらってしまいます。

結解が解けた瞬間ラ・ヨローナはサムとクリスへ襲い掛かりますが、ラファエルの十字架を使い、アナはラ・ヨローナを撃退します。

彼女らは呪いから解放されたのでした。

ラ・ヨローナ 泣く女のネタバレ感想

ソウシリーズや死霊館シリーズで有名なジェイムズ・ワンの作品です。

このラ・ヨローナは一応死霊館シリーズに属する映画ですが、本編ストーリーは全く別物で、世界観を同じにしているだけです。

作中の神父がアナベルと昔対峙したことがある、というレベルでの接点だけです。ですが、ファンにはアナベルがちらっと出てくるだけで嬉しいものです。

泣く女

まず映画の題名にもなっている「泣く女」という部分はホラー映画に深みを与えます。

ラ・ヨローナはこれまで出てきた死霊館シリーズのアナベルやヴァラクに比べると自ら愛した子供を失った絶望と怒りを持った感情的モンスターなのです。

そのため、彼女の狙うのは「子供」であり、それを守る「大人」が今回の構図になります。

ホラーとして怖さ弱め

ラ・ヨローナは子供を狙うを狙う分、少しホラーとしての恐ろしさが半減しているように思います。簡単には死なないですし、暴力描写は少な目、ラ・ヨローナが子供を連れて行くときは力づくで、というよりは誘い込んで連れていく、ペニーワイズタイプといえるでしょう。

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ラ・ヨローナはメキシコでは有名な幽霊である一方で、少しかわいそうな悪霊であるがゆえに、アナベルのような凶悪さがいまいち足りないのが残念でした。

哀しいホラーを作れればそれもプラスに働いたのかもしれませんが、残念ながら本作では泣く女としての「悲哀」の部分は描き方が足りず、単なる迫力の削がれたホラーで終わってしまっています。

最後に

ラ・ヨローナシリーズを見る前にアナベルシリーズをまずは見ると神父や作中に出てくるアナベルに気づくと思います。

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