アナベルー死霊館の人形のキャストと評価
ミア・フォーム – アナベル・ウォーリス(岡田栄美)
ジョン・フォーム – ウォード・ホートン(高橋英則)
ペレズ神父 – トニー・アメンドーラ(野島昭生)
エブリン – アルフレ・ウッダード(伊沢磨紀)
シャロン・ヒギンズ – ケリー・オマリー(土門敬子)
ピート・ヒギンズ – ブライアン・ホウ(桂一雅)
クラーキン刑事 – エリック・ラディン
バーグアー博士 – イヴァル・ブロガー
ロバート – ガブリエル・ベイトマン
ナンシー – シャイロ・ネルソン
アナベル・ヒギンズ – ツリー・オトゥール
評価:65/100点
アナベル死霊館の人形のあらすじ
ジョンとミアは第一子を待ち望んでいた。
ある日ジョンは人形が好きなミアが探していたアンティーク人形を見つけてプレゼントする。
その日の夜、ミアはお隣のヒギンズ夫妻で人が襲われている物音を耳にする。
その直後プレゼントされたばかりの人形を手にした女と男のカルト集団に襲われる。警察が駆けつけ男を殺害するが、女は自殺を図っていた。女はミアの人形を掴んだまま、壁にAというマークを血で残していた。
彼らは隣のヒギンズ夫妻の娘であるアナベル・ヒギンズとその恋人で、2人は彼女の両親を殺害し、悪魔に関わるカルトの一味だった。
人形にまつわる奇妙な事が起き、ミアはジョンに捨てるように頼む。
その後、ミアは女の子を産みリアと名付け、一家は新しいアパートに引っ越す。
ミアが荷ほどきをすると、捨てたはずの人形が出てくる。
さらに奇妙な事が起こるようになる。
ミアは書店へ行き、エブリンという女性と出会い彼女から悪魔についての話を聞き、悪魔にリアが取られてしまうのではないかと心配になる。
フォーム夫妻は教会のペレズ神父を呼び、人形を教会へ持っていってもらうが、悪魔に神父が襲われ、人形は消えてしまう。
一方エブリンはミアに、自分の娘が交通事故にあった話をし、一時自殺を図ったことを話す。
ペレズ神父はジョンにミアの魂が狙われていることを警告する。
アパートでは悪魔がエブリンを締め出し、ミアを弄んでおり、リアを返してほしければミアの魂をよこせと要求していた。
ミアは自殺しようとするが、ジョンにより止められる。するとエブリンが人形を手にし、娘ルビーの死への償いとして犠牲になることを決意する。彼女はそのまま窓から飛び降り、亡くなるとリアがベビーベッドの上に戻ってくるのであった。
6か月後、フォーム夫妻は引越し、アナベルを見ることも無くなった。
アナベルはあるお店でショーケースに飾られていた。女性がアナベルを看護師の娘へのプレゼントとして購入していく。
アナベル 死霊館の人形のネタバレ感想
死霊館のジェームズ・ワンが作った正統派エピソード0です。
作品としては人形の霊というオーソドックスな素材を使ったオーソドックスなホラーに仕上がっています。
ミアを演じるアナベル・ウォーリスが作品のほとんどを占めている作品です。とにかく彼女をどうやって怖がらせるかをニヤニヤしながら考えている監督の顔が浮かんで見えます。
人形ものと言えばチャッキーがこのジャンルの一つの物差しになると思いますが、チャッキーが自ら殺人を犯しに行くタイプに比してアナベルは自ら動いて何かするというよりは、ポルターガイストのような超常パワーによって相手を驚かすタイプですね。
少しパワー不足か
直感的な感想は少し物足りなさを感じました。
アナベルというキャラクターを活かして切れていないかな、というのが第一印象。
もともと死霊館は家自体が呪われているという設定なので、引っ越してもだめ、人形を捨ててもだめ、とにかくお祓いしないとダメというものなのです。
一方で本作の題名にもなっているアナベルについては視聴者は結局アナベルが暴れるところを見たいのですが、そんなにアナベルは暴れません。
あくまで人形は座ったまま、少し動くくらいで、あとは超常パワーでドアがドンと締まったりするくらい。
悪霊は出てきますが、それはアナベルの人形ではなく、あくまでもアナベルヒギンズらしき人物としての霊の登場になってしまい、またしても人形は動かない。
実際アナベルという題名がついているのに人形ホラーとしてのジャンルを活かして切れていないのです。
それでもジェームズワンはすごい
それでも本作を見終わった後に「あー怖かった」と思うのは、やはりこのジェームズワンという天才の才能でしょう。
通常なら三流B級映画としてお蔵入りが当然に思いますが、1流までいかずとも1.3流くらいまで引き上げているのは彼の少しづつ小ネタでびびらせるアイデアのおかげでしょう。
残酷なシーンはほとんどないけど、ただ髪の長い暗そうな女の人を登場させるだけでびびらせるのはすごいことだと思います。
向こうの部屋に子供のアナベルがいて走ってきたら大人のアナベルがミアにとびかかるシーンなんて本当にびびりました。
アナベル死霊館の人形の最後に
死霊館シリーズは結構続いていますが、ジェームズ・ワンが関与し続ける限り永遠に続けられる気がします。なぜなら彼はとにかくびびらせる演出が得意なので、どんな素材でも活かせるからです。別に人形じゃなくても宇宙人でも殺人鬼でも彼は視聴者をおどらかせることができるのです。
その分もう少しアナベルというキャラクターに命を吹き込んでもいいかなとも思いますね。