死者が蘇る!映画ラザロエフェクトのあらすじとネタバレ感想

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ラザロエフェクトの評価

★★★☆☆

ラザロ兆候(脳死の後に人体が動く現象)自体はとても興味深い題材である一方で、このラザロエフェクトについては無難な作品に仕上がってしまいました。

特に前半の死者を蘇えらせる実験からゾーイの覚醒までは大変期待が大きくなる展開な一方で、その後はお決まりのホラー映画展開になってしまったのは残念です。

これでは別にただのゾンビものでよかったのでは。。。

なんだか見たことあるようないつものホラー映画で期待が大きかった分残念でした。

ラザロエフェクトのあらすじ

フランクは恋人のゾーイとチームを組みラザロ血清という死者を蘇らせる実験を繰り返していました。

ある日ニコ、クレイ、エヴァのチームとともに死んだ犬を蘇生することに成功しますが、犬は生前とは違う奇妙な行動をとり、時折不思議な能力を持ち始めます。

実験の成功を知ったある製薬会社は買収によって強制的にフランクとゾーイの研究を奪い取ってしまいます。

諦めきれないフランクは実験室に忍び込み、実験を続けます。しかし、実験の途中でゾーイが感電死してしまい、ゾーイを死なせたくないという一心で、フランクはラザロ血清を彼女に投与します。

結果生き返ったゾーイは見た目こそ生前のままでしたが、どこか怯え、別人のようになっていました。

そして、彼女は他人の心が読めたり、サイコキネシスのような特殊能力を持つことになります。

ラザロ血清はさらに蘇生させた人間の能力を開放するだけでなく、凶暴にさせました。ゾーイはフランクはじめ、チームの全員を襲い始めるのでした。

ラザロエフェクトのネタバレ感想

題材としてとても面白いが、いまいち中身がついていっていない作品です。

ラザロエフェクトとは

そもそもこのラザロエフェクトのラザロとは聖書に出てくる人物でイエスの友人聖ラザロを指します。

彼は病気によって死んでしまいますが、イエスが墓の前で「ラザロよ出てきなさい」というと生き返ったとあります。

それが転じて、脳死状態の人間が動き出すことをラザロ兆候と呼んだりするそうです。

つまりラザロエフェクトとは文字通り死者を生き返らせる事象のことなのです。

生き返った人間は元の人間か

この映画が興味深いのは蘇った死者、ここではゾーイ、が一見死ぬ前と同じ人格のように見えますが、全然別の人間になっていることです。

はじめはゾーイが生き返った過程で凶暴になったと思っていたのですが、そうではなく、生きていたころのゾーイの魂は死者の世界と生者の世界の間に閉じ込められており、ラザロ血清によって生まれたのは全く違う人格が憑依しているという点です。

つまり結局は死者が生き返ったのではなく、違う人間がその肉体に転移したわけです。

日本人には「魂」という考え方があるのでわかりやすいのですが、海外では精神と肉体を別々で考えることがあまりないので、これは驚きです。

ですが、その点をうまく生かしきれずになんとなくゾーイの一人勝ちで終わってしまう展開は少し残念です。

最後に

色々書きましたが、単なるホラーとしてはそれなりの楽しめる作品です。

ラザロ兆候に振り回されず、シンプルなホラー映画を楽しむならば受け入れられる作品だと思います。