映画「バトルインフェルノ」を120%楽しむネタバレ感想・解説

バトルインフェルノのあらすじ

オンラインで「除霊の時間」という悪魔祓いの様子を配信しているマックスはヤラせのインチキ神父でした。彼はプロデューサーのドリュー、その彼女レーン、特殊効果担当のトミー、アシスタントのライリーらとともに悪魔のインチキ番組を作ってはフォロワー数を伸ばしお金儲けをしていました。

いつものようにヤラせ番組を撮影しようとしていましたが出演者が来ません。仕方なくレーンが取りつかれた女の役をすることになりますが、なんと本物の悪魔がレーンに取り付いてしまいます。

悪魔はマックスたちに番組の放送を継続することを求め、レーンの命のためにマックスたちに懺悔を強要します。

ドリューはレーンを救うために、悪魔の名前を調べて、悪魔退治の聖書の言葉を探そうとします。マックスはドリューと協力し、悪魔の特徴を聞き出そうとするのでした。

作品のネタバレ感想・解説

いわゆるエクソシストものといわれる聖職者と悪魔の戦いを描く作品ですが、一風変わった作風となっているのがこの「バトルインフェルノ」。B級ホラー好きの人の間では定説となっているいわゆる”インフェルノ詐欺”(インフェルノ、という名前がつく作品は地雷が多い)かと思いきや、拾い物の作品でした。今日は「バトルインフェルノ」の作品を解説していこうと思います。

原題は「THE CLEANSING HOUR」

原題は「THE CLEANSING HOUR」であり直訳すると「悪魔祓いの時間」となります。マックス神父が悪魔祓いを行うので妥当な題名だと思いますが、バトルインフェルノでは、ただのアクション映画を想像してしまうのでこれは相変わらず日本の配給会社の原罪でしょう。

インチキ神父は悪魔祓えるか?

何よりこの作品の魅力はインチキ神父であるマックス神父たちがどれだけ見よう見まねで悪魔祓いができるか、にかかっています。予告編で見た限りではどうもコメディ要素も入っていそうでしたが、実際にみるとガチの悪魔祓いもので、グロ描写あり、シリアスアリ、友人の嫁と昔寝てた経験ありのしっかりしたホラーでした。

物語の軸は「悪魔祓いのために悪魔の名前を聞き出すこと」に集中します、見た目は?いつの時代か(キリストの前か後か)?階級は?配下は?特徴は?と、マックスが悪魔と会話するたびに情報を聞き出し、ドリューがそれを調べる作業を繰り返しました。最終的にレーンに憑依していたのはアモンという悪魔でした。

悪魔アモンとは

Wikipediaでアモンを調べるとこんな特徴がありました。

・40個軍団の悪魔を配下に持つ侯爵

・口から炎を吐き、蛇の尾をもつオオカミの姿(フクロウの頭の場合もある)

・時には人間の姿を取り、犬の牙を持つワタリガラス、ゴイサギの頭を持つ男の姿の場合もある

・サタナキアという上級悪魔の配下

最後にトミーについていた悪魔

ラストトミーの身体から出てきた羊の顔をした化け物は何だったのでしょうか?察するにこれはアモンを従えているサタナキアという悪魔であったと思われます。

ちなみにこちらがネットで見つけたサタナキアの画像です。

サタナキア

ラストに出てきた悪魔そっくりですね。サタナキアは人間の女性を意のままに操ることもできるそうです。

サタナキアとアモンの目的

当初アモンがマックス神父に出した条件は

①部屋から逃げ出さない

②番組を続ける

③放送を切らない

ことでした。アモンにはもちろん目的があり、レーンはしきりに「放送を切って」と叫んでいましたが、最後サタナキアの出現で目的が明らかになりました。

彼らはオンライン回線を通じて、サタナキア自身を全世界の視聴者に憑依させ”悪意”を加速させました。憑依された人間は身近な人間を親友人恋人同僚構わず殺すようになり、文字通り悪魔の所業を繰り返しました。

結果的にアメリカ大統領も息子に殺害させることに成功し、世の中を混乱させることに成功します。

最後に

バトルインフェルノは一風変わったエクソシスト系オカルトホラーです。

名前はいまいちですが作品はしっかり作られていてハラハラドキドキ楽しめる作品になっていますのでぜひDVDなどで楽しんでください。