ホラー映画の殿堂サスペリア
イタリアンホラーの傑作サスペリアを見ました。
以下あらすじや概要になります。
【評価】
60/100点
トラディッショナルホラーが好きな人にはたまらない作品でしょう。
映画サスペリアのあらすじは?
出演: ジェシカ・ハーパー, ステファニア・カッシーニ, ジョーン・ベネット, アリダ・ヴァリ, フラビオ・ブッチ
監督: ダリオ・アルジェント
【あらすじ】
ヨーロッパのバレエ学校に入学したスージー。身の回りで行方不明や殺人が次々と起こる。ついに友人のサラまでもいなくなってしまう。スージーは、サラが教えてくれた精神科医のフランク・マンデルと連絡をとった。
直接マンデルに会うことができたスージーは、今まで学校で起きた不思議な出来事について相談した。するとマンデルは、サラから聞かされた学校の創設にまつわる魔女の言い伝えをスージーに聞かせた。
その夜、校内にはいつものように不気味な足音が響いていた。スージーは学校の秘密を暴くため、意を決して暗い校内に足を踏みだした。そして、捜し当てた秘密の部屋で、無残な姿に変わり果てたサラと再会してしまう、、、、
D・アルジェントは原色に近い派手な色彩と音楽の合体でスタイリッシュな作品を造り上げ、その手法は以後のイタリアン・ホラーに大きな影響を与えた作品。
サスペリアのネタバレレビュー
普段クラシックなホラーはあまり見ないのですが、CSテレビでやっていたのでたまたま見ました。
映像はHDリマスターされているので、全然見れるレベルでした。HDリマスターってほんとすごいですね。
そしてトラディッショナルホラーはたまに見るととても気づきがありますね。
今と違い血も絵具のような感じでリアル感がないですし、俳優の死ぬ演技もなんだか明らかに演技だな~という感じでリアリティが無いです。
小道具もちゃちいので、ナイフなんてしょぼすぎて刺されてもなんだかプリンにナイフを入れているような質感がない。
それでもこの映画が傑作と言われるのは、CG技術も特殊メイクも特殊効果もないなかで、不気味な見た目をセットや映像、音楽でその雰囲気を作り上げたことでしょう。
本作は魔女が集会を行う場所に行ってしまった主人公の話です。魔女が集まるという場所はどんな場所かわかりませんが、なるほどこういう場所があるのかと思いました。
原色の赤を前面にあしらった内装の建物にクラシックな見た目、ところどころステンドグラスで派手にあしらわれています。
そこで働く者たちも不気味な者たちばかりです。所長はいないし、副所長は一見まともですが、ネジ外れたようなことも言いますし、人が死んでもそれを隠蔽しそうな行動もします。先生は気がふれたような人だし、なによりお手伝いの人なんかは歯を全部抜いていたり、ルーマニア語しか話せない不気味ないで立ち。コックのような女性はとその息子は愛想もなく、不思議な言語で話し合っています。
特に本作では音楽と映像でも見る者を魅了します。
音楽は不気味な音楽と緊張な音楽を丁寧に作り上げており、まるで自分が洋館にいるかのような錯覚であったり、恐怖感が増します。
音楽は私も詳しくはありませんが、ゴブリンと聞けばピンと来る人もいるのではないでしょうか。本作はイタリアのプログレッシブバンドのゴブリンが手掛けており、ホラーの最高峰の出来に作品を押し上げています。
映像もはじめの空港の映像などは昔ながらの恐怖感を煽る演出が盛りだくさんです。
大雨の空港、愛想のないタクシー、あふれかえる川見ているだけでとても窮屈な、億劫なこれから起こる不安を掻き立てます。
最終的に魔女の話であるので 、ストーリーとしては極めて単純ですし、つっこみどころもいっぱいあります。でもやはりホラーといえば怖いことが最優先とすれば本作は色鮮やかで不気味な万華鏡を見ているような素晴らしい作品だと思います。
サスペリアの 最後に
総じて本作ではまるでお化け屋敷にいるかのような錯覚におちいります。
ジャケットにも一人で見ないでください、という注意書きが書いてあるようにやはり見ている人をびびらせてやろうという気概が見れます。
現代でこの映画が出てもそれほどインパクトはないように思いますが、それでも当時は画期的な映画だったのでしょう。
私自身はまだ青い人間ですので新しいホラージャンルのほうが好きなのですが、こういう昔ながらのトラディッショナルホラーが好きな人は結構いますよね。