はじめは日本版ゲームのサイレンと関係あるのかなと思いましたが全く関係はないですので変な期待はしないようにしましょう。 ちなみにSIREN=セイレーンのことで、古代の化け物のことです。
映画サイレンのあらすじ・ネタバレ・評価
キャスト
チェイス・ウィリアムソン, ハンナ・フィアマン, ジャスティン・ウェルボーン
映画サイレンの評価
★★★☆☆
映画サイレンはまさにちゃんと作ったC級映画という感じ
映画サイレンのあらすじとレビュー※ネタバレ
久しぶりに王道のC級ホラーを見ました。褒めていません、けなしてもいません。
本作の中心にはリリスという化け物?悪魔?がいます。
リリスは聖書の中に現れる女型の悪魔で、性交を悪とするキリスト教において、まさにリリスは性交の象徴と言える悪魔ですのでそこらへんがストーリーにもろに影響してきます。
では本作サイレンのあらすじから見ていきましょう。
結婚前の最後の夜。例のごとくアメリカでは風習となっているバチェラーパーティを開催し、ジョナに最高の思い出をさせるために友人と彼の兄貴がパーティーを開きます。
しがないストリップバーで飲んでいるとある男が「俺についてくれば忘れられない最高の経験をさせてやる」と別のパーティに誘ってきます。ジョナに最高の思いをさせたい兄貴は誘いに乗ります。
誘いに乗った彼らはあるクラブに連れていかれ、オーナーを名乗る男からジョナに最高の経験をさせるから代わりにお代として君たち3人の母親の記憶をくれと言われます。
困惑する彼らですが半信半疑でオッケーします。これは完全ネタバレですが、バーテンの女性はヒルを使って人間の記憶を消したり与えたりすることができます。このクラブは不思議な能力の生き物や悪魔が監禁されています。
その後ジョナは複数の女性との性交を果たす幻を見ます。代わりに兄貴含む友人3人の首には不思議なタトウーとともに記憶が奪われるのでした。
帰り際にジョナは壁から女の子が歌う声が聞こえ、ここが人身売買の拠点でないかと疑惑を持つ。真相を確かめるためにジョナは友人のランドと一緒に館に再度忍び込み監禁されている女の子を逃がすことに成功します。
だが、逃げる途中見張りらしき男に見つかってしまい、リリスと呼ばれる女の子ともみ合いになる。しかし、予想と違い女の子が男を取り押さえ、それだけでなく、男の腸を引きづりだしているではないか。
なんとリリスと呼ばれる女の子は化け物だったのだ。長い尻尾が生えた彼女はもはや人間とは言えない生き物だった。
恐ろしくなったジョナは彼女も置いて逃げ出す。一方でリリスは彼を負い、リリスを取り戻すべくクラブのオーナーも彼を追いかけていた。
逃げるジョナたちを捕まえたのはリリスだった。
リリスは歌を歌うのですがとてもきれいな音色です。しかもその歌は聞くと完全に幻覚を見せられてしまいます。
初めは優しい表情を見せるリリスでしたが、人を殺すときの表情はまさに悪魔、まさに化け物という感じです。
これはもうホラーです。ただ、ジョナだけは人間として殺されることはありませんでした。むしろ彼はリリスに好かれており、半ば強制的に性交の相手をさせられます。
リリスの武器はもちろん化け物としての怪力や銃が効かないこと、羽があるので空を飛べること。その尻尾は人を一撃で殺す力があります。
また、リリスの歌は人々を惑わすことができます。
それでもリリスはジョナが大好きなんですね。逃げる時や戦う時のリリスは確かに化け物の形相をしていますが、でも実際にジョナを見る時の目は結構かわいらしい目をしていました。
さて、ジョナは友人のランドを助けるためにクラブオーナーのところへ再度行きます。
彼はリリスに拘束具を付けることを条件にランドを開放することを約束しました。
しかし彼はオーナーには従わずリリスに「お互いの家に帰ろう」といい、拘束具を捨て、リリスにその場にいる人間を全員殺させました。
ジョナはランドを抱え、助けに来た兄貴とともに彼女のいる家へ帰りました。
映画サイレンのラスト
その後無事結婚も終え、幸せに暮らすジョナ。
ある日歌が聞こえ、結婚記念日と勘違いした彼は部屋に来た女性と性交に及びます。
全て終わった後、彼は家の1階に行ってショックを受けます。彼女が居間のベッドで寝ているではないですか。自分がベッドで抱いていたのは実はリリスであると知ります。
リリスはジョナの妻を殺そうと襲い掛かりますが、ジョナは「俺が君についていくから勘弁してくれ」とお願いし、最終的にリリスに連れていかれてしまします。
映画サイレンを見終わって
サイレンは作品としてはバチェラーパーティを皮肉るアメリカ人らしい映画だと思います。
リリスのメイクもめちゃくちゃ怖いですし、話としては単純なのですが、B級映画好きとしてはこれぐらいが腹八分目ぐらいで満足です。
冒頭にリリスは悪としての性交の象徴という話をしましたが、まさにその象徴を具現化するようなストーリーは素直なお話としてすっと頭に入ってくる出来でした。
ちなみに冒頭も書きましたが、本作は英語でSirenと書いてこれは神話に出てくるセイレーンのことです。
セイレーンは男を魅了する女性として描かれることが多く、鳥だったり、魚だったりするのですが、ゲーテの「ファウスト」で描かれる悪魔や化け物というイメージのセイレーンが本作の中心のようですね。
まあ男を誘惑してくる女性には要注意ということですね!