ブラッド・インフェルノの評価
★★☆☆☆
「何分も耐えられない」
ブラッド・インフェルノという題名からはイーライロス監督の「グリーンインフェルノ」を彷彿とさせる残酷性を期待してしまいます。
しかも予告編を見るとなにかが起きそうな予感。。。。
しかし、残念ながら「何も起きません」
正確には起きているのでしょうが、表現力が追い付いていないと言えるでしょう。
ブラッド・インフェルノのあらすじ
6人の若者が映画撮影のために、洪水で廃虚となった町エピクエンにやって来ます、
彼らはカーラという洪水を体験した女性のインタビュー動画を撮る予定でした。途中立ち寄ったガソリンスタンドでは不気味な男や老婆が彼らを迎え不気味な雰囲気を漂わせます。
そんな中、撮影地に向かう途中で車が立ち往生してしまいます。
一部の若者たちは通りかかった男と一緒にガソリンスタンドに修理道具を取りに行き、残りのメンバーは撮影を続行します。
車でスタンドに向かったメンバーは途中人間の皮でできたお面をかぶった男たちが道路をふさいで彼らを襲います。
また、彼らは撮影を続行していたメンバーも拉致します。
拉致された若者たちは世にも恐ろしい拷問に合うのでした。
ブラッド・インフェルノの結末ラスト
撮影に同行したアルゼンチンの洪水に関する証言者のカーラは実は彼らの仲間でした。
カーラが人々を村におびき寄せていたのでした。
彼らは村が洪水で壊滅的打撃を受けたときに周りの人間が助けてくれなかったことを根に持っていて、通行者を襲っては食べていたのでした。
若者は5人とも殺されてしまいます。
また、別の日カーラはギターを持った派手な格好に着替えると、男性2人の車をヒッチハイクし、エピクエンまで連れて行ってもらうのでした。
ブラッド・インフェルノのネタバレ感想
この映画の売りは再生回数3,000万回を誇る予告編です。
なるほど、たしかに予告編はよくできていると言えます。
直感で「この映画は歴史に残るかもしれない」と予感させます。
前半の期待
事前の予告編に相まって、トビー・フーバー監督の悪魔のいけにえを彷彿とさせる荒廃した大地と皮のお面をかぶった男たちが登場し、まさに「ブラッド(血塗られた)」な「インフェルノ(地獄)」が繰り広げられる期待値がどんどん大きくなっていきます。
お決まりの汚すぎるトイレ、何の肉で作ったのかわからないミートパイ、顔に傷があり歯が溶けて(そうな)不潔老人、謎の逸話を話す老婆、必要以上に露出の多いバカ女、女とファ○クすることしか頭にない男。役者は揃いました。
失速する後半
風向きが怪しくなってきたのは開始35分のころ、一向に現れない「衝撃的な映像」にしびれを切らしているとアルゼンチンでは美人(日本人には美人に見えない)と思われる女性が不必要なファ○クシーンが必要以上に長く流れます。
そこからは失速どころか、バックしちゃうくらいの逆風が吹き荒れます。
一人づつ処刑されはじめますが、その処刑シーンの撮り方がダメすぎます。
例えばこのシーン。
女性の足をスライサーだか、ミキサーだかに放り込んでミ○チにするシーンですが、肝心の血が飛び散ったり、ズタズタにされるシーンの詳細がありません。明らかにスプラッタを嫌った感じです。
しかも、なぜ、服と靴を着たままミンチにする?
もうここがおっさんの謎のうまいのだか、下手なんだかわからない苦痛の演技でごまかされます。
その後も残酷なんだか、そうでもないんだかわからない描写が続きます。
実は店で売ってたミートパイは、、、、、「人肉なんだぁああぁあああ」というくだりも、ある程度予想ができていたので衝撃を受けることもなく、はぁぁ、、とため息が漏れる始末でした。
ブラッド・インフェルノの最後に
予告詐欺という名称に相応しい作品でした。
最低評価の人が多いですが、前半な不気味な感じは嫌いではないので★は2つにしています。
せっかくいい素材があるのにもったいない。
肩透かしをくらった感じは残念ながら人におすすめできる作品ではないでしょう。
強いて言えば、予告編を見ずに見れば、救いはあるかもしれません。