映画レジデントの評価
★★★☆☆
レジデントという題名からはわかりずらいですが、れっきとしたゾンビ映画です。
デンマーク発、というのが珍しいのですが、特に”デンマークらしさ”も感じない王道のゾンビ映画という評価が妥当で★3つです。
映画レジデントのあらすじ
デンマークの住宅街で、暮らしているディノは妻と息子のグスタフ、娘のマイと幸せに暮らしていました。
グスタフは隣に引っ越してきたソニアに一目ぼれします。
ある日ガーデンパーティ中に老女が夫が倒れたと助けを求めてくるが姿は見えず、行方知れずとなってしまいます。
その後、この地域で原因不明の伝染病がまん延していると報道され、街は制限区域に指定され、外出が禁止され、感染者は連行されるようになりました。
住民たちは不安と疑問を持ちながらも、軍によって占拠された町でなすすべもなくおとなしくしていました。
好奇心旺盛なグスタフは監視のスキを見て感染者の収容所に潜入します。そこでは多くの感染者が軍によって射殺されていました。
グスタフは彼らを助けるためにトラックの荷台を開けて逃げ出しました。しかしトラックの荷台にはゾンビになった街の人たちが入っており、街はゾンビ一色になってしまいました。
結末ラスト
マイはいなくなったペットのうさぎを探しに街を歩き回りますが、ゾンビに噛まれて感染してしまいます。
その頃、ソニアの母親が死亡し、ゾンビに変わってしまいます。
マイを殺すことはできなかったディノと母親は最終的にマイに噛まれてゾンビになってしまいます。
グスタフとソニアはゾンビたちが光を注視する癖えを利用し、家を脱出し、二人で家を脱出することに成功しました。
映画レジデントのネタバレ感想
久しぶりに見終わって安心して見れるゾンビ映画を見たな、というのが率直な感想です。
最近は動物がゾンビ化がしたり、コメディ要素が入っていたり、ラブロマンスがあったりと余計なものばかりでした、今回のゾンビ映画は王道中の王道ゾンビ映画ということでお薦めできる作品です。
それでは評価できる点といまいちな点を挙げていきましょう。まずは評価できる点からです。
家族愛+パニック=ゾンビ
前半は基本的に家族愛を中心に描かれます。
少年のお隣さんへの恋心と、家族との関係を中心に下地をしっかり作っています。
そして、今回の恐怖の中心はゾンビだけでなく、制限区域内のリアルな生活模様にあります。
家が黒いビニールで覆われ、お互いに家同氏が見えなくなっています。このせいで誰が連行されたのか、殺されたのか、何が起きているのかがわからなくなってしまうのでより、住人たちの不安が倍増します。
ここらへんはB級映画だとかなりはしょってしまうのですが、今回はかなり綿密にやっていました。
例えばいちいちみんな口の中を軍人が調べていましたが、あれは「伝染病チェック」のフェイクだと考えられます。(結局マイを調べないで軍人は去っていったくらいのやる気のなさ)
後半はグスタフのせいで放たれたゾンビパニック映画として描かれます。そこでは最低限の重火器と武器だけを用意し、無力な住人が一人、また一人とゾンビの仲間入りする姿をスピード感をもって描いています。
個人的にマイを撃てなかった両親のくだりは好きです。
あーいうところでシンプルに見せるのがゾンビ映画の醍醐味だと思っています。
グスタフに苛立つ
いまいちな点としてはグスタフに苛立つ点でしょうか。
若さゆえとはいえ、すべての行動が裏目に出ます。
制限区域内でそれでも安全に暮らしていたのを壊したのは、感染者の収容所でグスタフが無責任にも開けたトラックの荷台が原因でした。あれのせいで軍は撤退になり、街にはゾンビが蔓延することになりました。
また、ソニアたちを家に招き入れたことも間違った選択です。
母親は明らかに感染していますし、食料がない中で食い扶ちが増えるのは結果的に食料の確保のために外に行かざるを得なくなり、大事な大人の男の戦力を失うことになりました。
食糧難はさらにマイのウサギを食料にせざるを得なくなり、結果グスタフ以外は全滅してしまいます。
さらに、マイがいなくなったときにはソニアと乳繰り合っている始末。
なぜ家族を一番に考えられないのでしょうか、、、、ソニアはなぜ双眼鏡で隣を覗くような奴がいいのでしょうか。
うがった見方をすればソニアは居候した1日目でまさかの逆夜這いでグスタフを骨抜きにしている当たりも少しね、、、、
ラストのところで花火が切れて、ゾンビに襲われたときは「ざまー」と心のそこで思ってしまった私は少し人間が歪んでいるのでしょうか、、、、、(まあ生きていたからよしとしましょう)
映画レジデントの最後に
B級作品と言えない予算がかかっている作品だと思います。
ゾンビになった人たちのメイクがかなりキレイ(?)なのでプロがちゃんと特殊メイクをしていますね。
特にマイのゾンビ姿は結構好きだったりします。
逆にバイオハザードのようなアクション系のゾンビ映画が好きな人にはちょっと物足りないかなと思います。
時にはこんなちょっとリアルっぽいゾンビ映画もいいんじゃないでしょうか。