映画スウィング・オブ・ザ・デッドのあらすじ、ネタバレ感想と評価

 スウィング・オブ・ザ・デッドの評価

★★★☆☆

受賞歴は以下の通り

オランダ・アムステルダムファンタスティック映画祭 最優秀作品賞

スペイン・マラガファンタスティック国際映画祭 最優秀作品賞
カナダ・トロントアフターダーク映画祭 観客賞・脚本賞・音楽賞・美術賞

スペイン・シッチェス‐カタロニアン国際映画祭 最優秀作品賞ノミネート

などなど

映画祭とはいえそれなりにおもしろい!と評価されているわけです。

実際にゾンビ映画としてではない意外性が見ていて良くも悪くも戸惑いました。

人によってはこんなシーンはいらない!という人もいるかもしれませんね。

スウィング・オブ・ザ・デッドのあらすじ

ゾンビ達で溢れ荒廃した世界で生き残る野球大好きコンビのベンとミッキー。
どこかにあるはずの安楽の地を目指し、車で旅を続けていた。
一見お気楽なキャンプ旅行。

時には釣りをし、気分転換にキャッチボールをする。
人家をみつけると、勝手に入り込んで食料や必要な物資を補給する。
そして時々、ゾンビと遭遇する他は誰にも出会わない…。

ゾンビ殺戮にも慣れて気ままな生活を楽しむ野性的なベンと、以前の平安な世界が恋しくてたまらない神経質なミッキー。
ある日、たまたま拾ったトランシーバーの無線で、どこかに生存する女性の存在を知った二人がとった行動は―。

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スウィング・オブ・ザ・デッドのネタバレ感想

元の題名はTHE BATTERYなんですよね。

その名の通り野球でバッテリーを組んでいた仲の良い二人が世紀末の世界で楽しく、悲しく生きていくお話です。

私は野球部ではないですが、高校の時の野球部の奴らを思い出します。

あいつらは丸刈りなくせしてかなりヤンチャでおこちゃま。

授業中に裸踊りはじめたり、冬のプールに飛び込んでみたり、女の子のスカートをめくってみたり、「ウンコ」って書いた紙を服に貼ったり、、、、

精神年齢は周りより低く、バカなことをやっては仲間内で笑い転げていました。

野球部ってどこもそうかもしれませんが、独特に雰囲気がというか内輪のつながりがありますよね。

今回のこの二人もそんな感じなんです。

ゾンビのいる世界ではみんな鍵を閉めて家に閉じこもって「近づくんじゃねー」って銃を構えてる。

深刻な世界には深刻な雰囲気しか許されないようなところがありますが、この二人はなんだか、ゾンビの世界にいるんだかいないんだかわからない動きをします。

キャンプしたり、野球したり、酒をのんで、移動して、いたずらでゾンビを放り込んでみたり。

二人の世界には負のオーラが一つもなく、とにかく前向き、いや能天気なんですね。

確かにゾンビが出るからって暗く、おとなしくしてなきゃいけないということはありません。

むしろそういう世界だからこそ明るく生きていかないといけないのです。

ゾンビ映画の本質

ゾンビ映画の巨匠ロメロがまさにそうなのですが、ゾンビというのは何も完全フィクションを描いているのではないのです。

ロメロ映画に出てくるゾンビは世の中の生きてるんだか死んでるんだかわからないような人たちを風刺した作品です。

本作もそこに影響を受けてる節があり、二人の周りにゾンビがいますが、おそらくこんな世紀末の世の中になる前もお互いの足を引っ張りあったり蹴落としあったりするような奴らはいたはずです。

ラストが切ない

でもいつかは死がやってきます。寿命を全うすることもあるでしょうが、多くは早すぎる死ばかりです。

バッテリーで二人でバカをやっていられるから、地獄のような日々でも笑って生き抜くことができました。

でももう相棒はいません。

この瞬間アベンジャ-として生きていくことになるのです。彼にとっての世紀末は友人の死をもってはじまるのでした。

最後に

この手の映画だと最近見たサンズ・オブ・ザ・デッドが似ているかなと思っています。

おすすめです。

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変化球系のゾンビ映画は外すこともありますが、多くがなんだか見た後ほっこりしたり、悲しくなったりしますね。