ベルリン・オブ・ザ・デッドはドイツ初のゾンビ映画です。
今日はそんな本作のあらすじとネタバレの見どころを書いていきます。
ベルリンオブザデッドの評価
★★★☆☆
低予算映画としての出来は合格点。
シンプルな設定とシナリオが久しぶりに安心しながら見ていられる作品に出会えました。
ベルリンオブザデッドのあらすじ
主人公のミヒャエルは別居中の妻にどうしても戻ってきてほしいつぶらな瞳の若ハゲです。
彼は妻(彼女?)で別居中のガービに鍵を返すという口実で会いにきたヘタレ野郎です。
彼女の部屋にノックをしますが、だれもいません。
仕方なく彼は自分でドアをかえて中に入ります。
中では作業員が何かの作業をしており、話しかけますが様子がおかしいです。
ガービを探している彼はとりあえず、作業員の男性を置いて、外に出ようとします。
すると、ハーパーが戻ってきてボスである作業員に話しかけますが、突然襲われます。
特に男性は白目をむいており、血だらけですでに死んでいるゾンビのようでした。
一度は廊下に逃げて彼をまいたミヒャエルたちは一度部屋に立てこもることにしました。
マンションは中庭があり、それを囲むように部屋があり、周りには住人がいました。
各々色々な状況で困っており、薬がない、食べ物がないなどとにかくお互いをシャットアウトして身を守っていました。
ミヒャエルはガービにあいたい一心で携帯電話を探します。
携帯はさっき廊下に出た際に落としてしまったのです。
ハーパーが作ったパチンコを使ってゾンビを足止めして携帯をとりに行くことにしました。
作戦はおおむね成功しましたが、部屋にゾンビが入ってきます。
仕方なく今の部屋を捨てて、となりの壁を開けて隣の部屋に行く作戦に切り替えます。
二人は一生懸命隣の壁を壊し、隣の部屋へ移動します。
隣には老齢の女性が住んでおり、ゾンビになっていました。
二人はやむを得ず、その部屋から天井の屋根裏に上がることにしました。
なんとそこには探していたガービがいました。
しかし、ガービはすでに新しい男とできており、ケガをしているミヒャエルは二人から屋根裏から出ていくように言われます。
彼はガービに新しい恋人ができていることにとてもショックを受けており、まわりのみんなは彼に鎮静剤を飲むことをすすめました。
やむを得ずミヒャエルは鎮静剤を飲むふりをして屋根裏から下の部屋へ下ります。
同じころハーパーはゾンビの写真を撮ろうと屋根裏から撮影をしていました。
フラッシュをたくとゾンビがおびえることに気づきます。
ミヒャエルは下りた部屋で老夫婦がゾンビになって二人で死んだことをいいことに部屋にあるものでゾンビを撃退できないかを考えました。
そしてミヒャエルはカメラのストロボを利用してゾンビを退け、ボートで川を渡り安全なところまで逃げるという策を提案します。
一度は住人に裏切られ、ストロボを奪われますが、ミヒャエルが追跡して取り戻します。
しかし、その途中でゾンビにけがを負わされてしまい、ミヒャエルは一緒に行くことは諦めました。
そして作戦は決行され、リヤカーに括りつけられたたくさんのストロボをたきながらゾンビたちを退けていきます。
作戦は見事成功でした。
そのころ残ったミヒャエルは最後の1粒の鎮静剤を握りしめていました。
そして偶然現れたのが、ガービのゾンビです。
彼女は荒れ果てた姿になっており、ミヒャエルももはやゾンビになる直前でした。
ミヒャエルは意識の既にないガービを抱きしめます。
ガービははじめは抵抗していましたが、半分ゾンビになっているせいか、ミヒャエルの抱擁を受け入れるようになります。
そして抱きしめたその次の瞬間にミヒャエルもゾンビになってしまいました。
そのころハーパーたちは無事にボートで脱出をしていました。
岸の向こうではまだストロボが光っていました。
ベルリン・オブ・ザ・デッドのネタバレ感想
久しぶりにゾンビ映画らしいゾンビを見ました。
時間で言うと1時間ほどの短い映画です。
場面もマンション内の非常にクローズドな空間で取られている作品で、あまりお金がかかってなさそうだなという印象です。
そんな中でもゾンビ本来のパニック映画を描こうというそういう気概が見える作品でした。
本作の特徴は狭い場面設定とゾンビが特徴的で音には反応し、光には弱いという設定でした。
これは後々アパートから脱出するカギになるわけです。
でも光が弱いならとにかく朝まで待ったほうがよかったのでは?なんて思ったり。
またゾンビウイルス自体も噛まれたらすぐに発症するものではなく噛まれた後に興奮したり気持ちが高まったりするとゾンビになってしまうという設定でした。
そのため感染した者たちは基本的に鎮静剤や安定剤など でゾンビになることを免れていました。
変わった設定なのでどういった展開になるかを期待していましたが、これは最後にミヒャエルがガービを抱きしめるまでの時間稼ぎだったと言えるでしょう。
ミヒャエルが噛まれた瞬間に 主人公としては死ぬことがほとんど決まっていましたが、最後の最後で自分の裏切ったカービィを許すという意味で抱きしめる、そのシーンを作りたいがためにこのゾンビの設定が必要だったのでしょう。
また非常にクローズドな空間で行われるゾンビとの交流はそれなりに迫力のある作品となっていました。 やはりゾンビ映画はクローズな空間でとにかく逃げることに注目したほうが面白いです。
本作ではずっと建物の中なので、ゾンビを殺すという概念自体がありません。
狭いマンションを、廊下に出たり、部屋を取ったり、壁を壊したり、屋根裏を通ったり色々な工夫をして部屋を移動しながらゾンビから逃げていきます。
それがなんとも場面の移り変わりが早く見ていて視聴者を飽きさせませんでした。
最近のゾンビものはとにかく 頭を撃て!ばかりですから、ある意味新鮮です。
最後に
ゾンビ映画として基本を抑えた作品です。
一方で目新しさも少なく、特徴が少ない作品といえばそうも言えます。
ゾンビ映画好きは一度は見るといいかもしれません。