【スキンコレクターの評価】
60/100点
スキンコレクターという題名はスプラッタの香りがする題名ですが、スキンコレクターはどちらかと言えばサスペンス色の強い作品です。
途中間延びするシーンもありますが、可もなく不可もない作品です。
逆にスキンコレクターは色々な賞をとっていたり、「タイムズ紙絶賛」というようなふれこみが予告であった分ハードルが上がり、期待を裏切られたと思う人もいるのではないでしょうか。
【スキンコレクターのあらすじ】
若く美しいピアニストのキラ。
ある日、彼女は指の皮膚が白化し、ボロボロとこぼれているのに気づく。
その病は指だけにとどまらず、全身に広がっていく気配を示していた。
ひとり悩みをかかえるキラは、同じアパートのソフィアと知り合う。同性でありながら魅かれあうふたり。
ソフィアはキラの醜く変貌している皮膚すら心からいたむことができた。
病院を受診したキラは、同世代の女性の皮膚を自らの死滅したそこへ移植すれば再生することに気づく。
最初は遺体安置所の死体から皮膚を採取したキラであったが、やがて連続殺人を犯してそれを求めつづけることになる・・・
【スキンコレクターの映画レビュー】
スキンコレクターは皮膚がはがれる病気の女性を描いたスリラーです。
はじめは映画ボーンコレクターのような異常殺人鬼が出てくるのかと思いました。主人公のキラは確かに殺人を犯しますが、そのシーンはそれほど残虐でもなく、本人も戸惑いながらの犯行ということもあり、あまり迫力がありません。
本作はスプラッタ・スリラー・サスペンスという要素を含んでいます。
一番強いのはサスペンス色です。逆に弱いのはスリラー色です。
スキンコレクターの見どころ
スキンコレクターのサスペンスとしての設定は、キラが実は60過ぎたおばあちゃんであるということです。
スキンコレクターの物語の後半であたかもどんでん返しのように展開しますが、私自身ははじめから見ていてわかりました。
友達と電話で話して誰も自分が男と過ごしてることを信じてくれないこと、訪ねてきたお友達がおばあちゃんだったことからも実はキラが年齢がかなりいっていることは容易に想像できます。
まあ現実味を持たせるために小出しにしていたのかもしれませんが、ちょっと興ざめでした。
そして個人的に残念なのがスリラー的要素が少ないというところ。
「いつまでもきれいでいたい」という願望からスタートする本作では、ぜひとも何人殺してでも若さを保つという狂気が欲しかったです。
もちろん、実は細胞レベルでの治療が行われたというサスペンス的要素もいいのですが、単純に女性を殺して肌を奪い取って生活する美への変態という要素も持っていてほしかったです。
【スキンコレクターの最後に】
スキンコレクターの映画は色々な映画祭で賞を取っていたり、絶賛されているみたいです。
たしかにサスペンスとしてなるほどと思う一方で、ちょっとパンチが足りないかなという感じ。。。。
スキンコレクターという題名とジャケットの絵柄から見て、できればもう少しスプラッタとスリラー要素があると嬉しかったか。