「ゾンビデオ」映画ネタバレ解説【ゾンビ対策マニュアル】

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【ゾンビデオのキャストと評価】

吉村アイコ:矢島舞美
橋本トモジ:宮崎吐夢
ヤスデ:鳥居みゆき
カナブン(金沢文子):中島早貴
宇津瀬ミツオ:大堀こういち
真佐クル世:菅野麻由

監督:村上賢司
製作:重村博文、安西崇
プロデューサー:山口幸彦、小林智浩、田坂公章
脚本:河井克夫
監修:伊東美和
撮影監督:長野泰隆

評価:70/100点

【ゾンビデオのあらすじ】

映像制作会社「うつせみコーポレーション」で働くアイコ(矢島舞美)とホラーマニアの同僚・橋本(宮崎吐夢)は取引先に提供するために、会社の倉庫のビデオを整理していた。

すると道で女子高生がゾンビに襲われる謎のビデオを発見する。

それは実際に街中にゾンビが現れた時、どうやって対処すればいいのかを紹介した「ゾンビ学入門」という教育ビデオだった。

ゾンビホラーマニアの橋本は多くのゾンビ映画を見たが、こんなに古くてリアルな映画は初めてと言って興奮していた。

一方、その頃、突如現れたヤスデ(鳥居みゆき)とその妹・カナブン(中島早貴)率いるゾンビ軍団によって、ゾンビが復活。日本全国にゾンビたちが闊歩して歩き大パニックに陥っていた。

同じころ会社にはビデオを受け取りに取引先の人が来るが明らかにゾンビになっており、次々と噛まれゾンビとなってしまう。

アイコたちは部屋を逃げ出し、オーナーの部屋に逃げこむ。ドアの向こうにはゾンビがいっぱいいていつでも部屋に入ってきそうな勢いである。

沈むアイコたちだが、「ゾンビ学入門」を観ながら脱出することを計画することにする。

「ゾンビ学入門」には身の回りのものを武器にしてゾンビの頭を狙ってゾンビを倒す方法がのっており、次々とゾンビを倒すことに成功したのだった。

そのころヤスデはビルをゾンビで取り囲み「ゾンビ学入門」を渡すように要求する。

ヤスデは過去にゾンビに噛まれたが人間としての意識を失うことがなかったため実験体として日本政府に捉えられ研究されていたのだった。

カナブンはアイコの小学校時代の友達で、幼いころにヤスデにより、誘拐され自分ではゾンビだと思っているがれっきとした人間であり、ヤスデがゾンビ化して人間の肉を欲しがらないようにビーフジャーキーをあげながらヤスデの面倒を見ていた。

ヤスデとカナブンの狙いは過去に日本政府、防衛相と映像会社が作った「ゾンビ学入門」のビデオ。これが過去にゾンビが現れた証拠であり、かつゾンビを迫害し続けた日本人の証拠となるというのだ。

アイコたちはビルから脱出するために「ゾンビ学入門」の続きを見てさらに強力なゾンビ対策用の武器を作りだしてビルのゾンビたちを一掃する。

その頃橋本がゾンビに噛まれてしまい、ゾンビ化。アイコたちを襲う。

また、ヤスデもゾンビとしての本性に目覚めてしまうが、カナブンにより脳を取られアホになってしまう。

アイコたちは橋本をゾンビから人間に戻すためにビデオの続きを探す。

ついにビデオを発見し、橋本に見せるが、それはビデオ自体がゾンビになっている「ゾンビデオ」であることが判明。

橋本はゾンビから化け物になってしまう。

アイコたちは原因がゾンビデオにあると気づきビデオを破壊する。

【ゾンビデオのネタバレ感想】

日本のゾンビ映画はあまり期待していないのですが、「ゾンビ映画大事典」の伊東美和氏が監修しているという事で見ることにしました。

ストーリーは弱小ビデオ製作会社の倉庫に眠っていたゾンビ退治のハウツービデオは実際に過去にあったゾンビハザードの際に製作されたもので、これを参考に発生したゾンビと戦うという物ですが、まあ基本はかなりユルイゾンビものです。

むしろホラーよりもコメディよりになっています。

パニック映画のとしての要素はほとんど皆無。

ゾンビ退治方法について身の回りにある物を武器にして戦う所も良く考えられてると思います。

辞書を使ったり、はさみを使ったり、ボールペンを使ったり。

扇風機を使った必殺ゾンビマシーンでゾンビの群れを血祭りにあげるシーンは「ブレインデッド」っぽいですね。

キャラの中ではゾンビ映画マニアの橋本が良かったですね。

とにかくゾンビの映画知識がかなり散りばめられていて、ゾンビ映画を何本も見ている私としては聞いたことある作品ばかりでなんだかなつかしい気さえします。

役者陣の演技もしっかり観れるものでした。鳥居みゆきも意外に上手かったですし、℃-uteのお二人は知らなかったですが、演技も悪くないですし、可愛かったです。

主役の矢島舞美ちゃんは血で真っ赤になりながら頑張ってましたね。

ラストはどうするんだろうな、と思いましたが、そう来たかという感じ。

ゾンビデオってゾンビのハウツービデオのことだと思っていましたが、まさかのビデオがゾンビ化するとは。

設定がばかばかしいですが、まあ緩い作品としては十分合格点ですね。

アメリカ映画にはない、トリックやスペックに代表されるような日本映画特有の小ネタ、日本人にしかわからない小ネタをはさみながら笑いを取りながらゾンビ映画を作るというのが最近は日本ゾンビの映画の特徴になりつつあります。

これはガラパゴス化した日本特有の作品だと思います。

ゾンビデオの最後に

総じて「めちゃくちゃおもしろい!」というものではないですが、この緩さが許容できればそれなりに見ていて飽きない作品だと思います。

まあ日本映画でゾンビとくれば必然的にハードルがさがってしまうものですが、それを加味してゾンビが好きなら一度は見てもいいかもしれません。