ゾンビ大量発生!「ザ・ホードー死霊の大群ー」のネタバレ徹底解説!

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ザ・ホードー死霊の大群の評価

★★★★★

ゾンビ映画としての基礎を完全に抑えた良作だと思います。

残酷なシーンばかりでなく、パニック、アクション、ホラーのバランスがよくとれているためゾンビ映画好きにはぜひ見てもらいたい1作です。

警察・ギャング・ゾンビという三すくみの状況で緊迫した雰囲気が常時続き、B級作品の入門的1本です。

ザ・ホードー死霊の大群のあらすじ

仲間をギャングに殺された刑事たちが、復讐のためにギャングのアジトを突き止め乗り込みます。

アジトの前までたどり着いた彼らは乗り込もうとしますが、逆に反撃を受けてしまい捕まってしまいます。

尋問を受ける中、殺したはずの刑事が起き上がり彼らを襲ってきます。

ギャングたちは何発も銃弾を浴びせますが、中々相手は死にません。

やっとのこと頭を打ち抜きうごかなくなった相手がゾンビであることに気づき、彼らはゾンビと化した住人から逃れてビルの屋上まで逃げます。

ビルの屋上に難を逃れた刑事とギャングたちは街が燃え盛ってまるで戦争状態のようになっていることに戦慄を覚えます。

しかもビルには死霊の大群たちが迫ってきており、両者は生き残るため一時休戦して手を組んで外に出ることで協力します。

ザ・ホードー死霊の大群のレビュー・感想

警官VSギャングVSゾンビの三つ巴の攻防を描いた作品です。

実は私はゾンビ映画にはまるきっかけとなったはじめの一作とあり、感慨深いです。

その分思い入れの強い作品ですし、私のアイコンも実はこの作品からとっています。

ゾンビ映画としての王道の一品

もちろんはじめてみた作品だから思い出補正も入っていると思いますが、私には面白い作品です。

フレンチ映画はスプラッタが至高のイメージがありますが本作では少しスプラッタが入ったゾンビ作品です。

ゾンビのメイクが活かしてますよね。必要以上に顔色を悪くするメイクのゾンビもいますが、本作のゾンビは血だらけの中で目の色だけが異様で凶暴な演技が私にとって理想のゾンビを作っています。

ゾンビらしい頭を打ち抜かれないと死なない、というルールに忠実でとにかくタフなゾンビです。

アクション・ゾンビ・スプラッタの三拍子

通常ゾンビ映画で銃が出てくるのはハンドガンばかりですが、今回はギャングと警官の抗争にゾンビが割ってはいるという状況でショットガンやアサルトライフルまで幅広く重火器が出てきて、撃ちまくりのアクションが展開されます。

スプラッタというほど血が飛び散るわけではないですが、やはり撃てば血が飛び散りますし、ナイフでクビをはねれば当然血がでます。そんな描写をごまかさずに出すにはこれぐらいの血の演出はあったほうが臨場感があります。

そしてさらにいいのはパッケージにも出てきますが。とにかくゾンビがいっぱい出てきます。

しかも俳優もそれなりにアクションの経験があるのか、終始ゾンビと戦い続けます。

アクション映画としてそれなりに満足できる内容でした。

やはりゾンビ映画と言えば頭がからっぽにして見れるところが本当にいいのでその点満足な内容でした。

ゾンビとしても迫力が出ているのはメイクだけでなく、実は建物にも秘密があると思っています。皆さんよくお化け屋敷ってその雰囲気だけで怖かったりしますよね。

本作では廃墟のビルというそれだけで怖いのに、壁に血が飛び散ってたり、横から突然ゾンビが出てきたり、そこらへんがおそらくゾンビとして、ホラーとしてのレベルをワンランク上げているように思います。

まるでザ・レイドで繰り広げられる戦闘が迫力あるのと同じで、廃墟の持つ吊り橋効果が見る者を興奮させるのだと思います。

ラスト・結末は?

徒党を組んで戦うギャングと警官ですが、所詮は一時的な協力であり、うまくいくはずもなくそれぞれが個人の思惑で動き始めます。

自らが生き残るために他人を犠牲にするもの、そして最後はもちろん女性警官のウィセムが生き残ったボスを撃ち殺して復讐をとげます。

この女性もかわいそうです。妊娠しておめでとうを言われるはずが、仲間内の警官からも褒められず、マフィアに旦那(浮気相手ですが)を殺されるわ、そりゃ個人プレイに走ってしまうのも仕方ないですね。でも強い女性はミラ・ジョボビッチしかり、ゾンビには付き物です。

ザ・ホードー死霊の大群ーの最後に

最近は色んなゾンビ作品ばかり出てきて何が王道なのかわからなくなってしまう時がありますが、本作は極めてまっとうなど真ん中作品だと思っています。

本作を基準として私はゾンビ映画を見ていると言っても過言ではないかもしれません。

無名の監督や無名の俳優かもしれませんが、世界観は完璧だと思っています。

やはりゾンビ映画はクローズドな空間で繰り広げられるのが一番です。まるでお化け屋敷にいるかのような雰囲気がホラーとしての完成度を上げており、間違いなくゾンビ映画の一つの基本形を作っていると思っています。