ヘルレイザー3の映画評価
ヘルレイザー3のキャストと評価
テリー・ファレル – ジョーイ・サマースキル
ダグ・ブラッドレイ – 魔道士ピンヘッド/エリオット・スペンサー大尉
ポーラ・マーシャル – テリー
ケヴィン・バーンハート – J.P.モンロー
ケン・カーペンター – ドク
アシュレイ・ローレンス – カースティー(ビデオテープ映像のみに登場)
評価 60点/100点
続編というよりは世界観は別物ですね、でもそれを除けばピンヘッドファンには魅力的では?
ヘルレイザー3のあらすじ
新人テレビレポーター・ジョーイの初仕事は、夜の救急病院からの現場レポートだった。
しかし、今夜に限って救急車は現れず、クルー達は別の事件を取材するために去ってしまう。
すると、1人だけのジョーイのところへ救急車が到着し、全身に無数の鎖を食い込ませた男性が運び込まれる。
ジョーイは、ER内で男性の身体に食い込んだ鎖が勝手に暴れ、彼の身体を引き裂く様子を目撃し、この事件にただならぬ気配を感じ、のめりこんでいく。
ジョーイは自分の見たことを上司に説明するが、証拠となる映像が無ければ話にならないと突っぱねられ、あきらめきれないジョーイは独自に調査を開始した。
その過程で男性と一緒にいた女性・テリーを見つけ出す。テリーの協力により、ジョーイはかつてのカースティーの事件について知る。
一方、クラブ「ボイラー室」のオーナー・J.P.は、とある画廊で不気味な彫刻がなされた像を買い、インテリアとして自室内に置いていた。
ふと、J.P.が負傷した際の出血がかかったことで、像に刻み込まれていた魔道士・ピンヘッドが目覚める。ピンヘッドはJ.P.をそそのかし、さらなる血肉を吸収して像から抜け出そうとたくらむ。
J.P.を見事利用して復活したピンヘッドは世界を乗っ取ろうと人間をどんどん魔導士に変えていった。同じ頃ジョーイはピンヘッドを倒すためにボックスを手に彼との対決に臨んだ。
ヘルレイザー3のネタバレレビュー・感想
ついに見ました。ヘルレイザー3です。
1,2と見た後にどうしようと思いながら他のレビューアーの人たちがヘルレイザーは1で終わっている。2はもっと終わっている。3はもはや始まっていないという辛辣な評価を得ている作品です。
見終わった後で、まるで落馬したままゴールしたかのような不思議な感覚です。途中何度か振り落とされたのですが、気にせずなぜかゴール。見終わった後で色々な矛盾がもはやどうでもよくなってしまう感じです。
ただ、結論から言えば、「言うほどクソかな?」という作品。
もちろん、1に比べるともはや世界観もへったくれもありません。
元々この作品は魔界というおどろおどろしい世界を表現して、そこにいる魔導士たちの不気味さが売りの作品です。
しかし、本作ではもはや魔界もへったくれもなく、完全に都会に部隊が移ってしまっています。
まるで映画プレデターが1ではジャングルでシュワちゃんと死闘を繰り広げる良作であった一方で2以降は街で市街地戦になり、街にクマがでたぐらいの小競り合いの作品になってしまったのに似ています。
ですが、私がなぜ「言うほどクソかな?」と思ったかを言いましょう。
それはまさに本作でやっとあのピンヘッドが無双するわけです。
1,2ではとにかくカースティという小娘にやられっぱなしで、実力の片りんを見せつけるどころか、口車に乗せられあっという間にパズルを解かれてしまうという轍を踏んでしまっていました。
しかし、3にしてようやく魔導士としての強さを見せつける機会が訪れました。
これまでの作品では何人も生贄に必要でしたが、今回は3人でOKという省エネぶりを発揮、前作までの、ヘタレぶりを挽回する大暴れで現世に現れた瞬間クラブにいる人間を全員処刑します。
なんだ、やればできるやん!前作でチャナード博士に瞬殺されたときはどうしようかと思いましたが、人間相手には強気というまさに「格下相手は強気」という典型的なヘタれです。
しかも今回ピンヘッドが殺した奴らは魔導士として復活するため、人間時代をよく知るメンバーがほとんど魔導士として復活します。
まあこれもほぼギャグのようでして、なぜか町中で意味もなく爆発が起きてるし、そんな能力がある設定なんてあったっけ?と聞きたくなる感じ。
しかも復活したピンヘッドの目的は「世界を地獄と化すこと」
いやいやいや、あんた確か使命は魔界から脱走した人を捕まえて戻すことだよね?完全に1,2の設定を放棄して魔界の王みたいなこと言ってます。
魔界の王と言えばピンヘッドが途中「この世には善悪はない。あるのは肉体と肉体をささげる箱だけだ」と言ってましたが、箱にはちゃんとリバイアサンという立派な名前がありましたよね?てかリバイアサンって上司みたいなもんじゃないの?単なる箱とか言って大丈夫?人間界だから強気なのかな、上司がいないところでは威勢がいいのもまさにヘタれという感じです。
ヘルレイザー3のラストシーン・結末は?
ラストはエリオットとピンヘッドの戦いです。
エリオットの策略通りピンヘッドはうまく心の窓を通過して来ました。
はい、ここが私が一番振り落とされた場所。心の窓ってなに?!いつ通った?
巻き戻してみましたが時すでに遅し、心の窓の意味はわからず、もしやこれは「お前の心の窓が曇っているから見えないのだ」とかいうオチでしょうか。。。。。
まあ理解はできませんでしたが、あまり気にせずラストはエリオットとピンヘッドの戦いです。まさに一人相撲というのはこういうことを言うのでしょう。
似た顔の二人が顔を絡ませながら戦うのは異様な光景で、私が現場にいたら確実に吹き出していたでしょう。
そんなこんなで最後はお決まりの箱を閉じて、、、でなく、なぜか箱がナイフのように変形してピンヘッドを倒す!え、そんな設定あったっけ?それ前作までにあったらかなり魔導士倒すのは楽だったのでは、、、、
ということでエンドです。
最後は意味深に箱を工事現場に埋めたら、まさかの次できた建物が箱の模様で出来上がっているという次回作を彷彿とさせるエンドでした。
映画ヘルレイザー3の最後に
ちなみにホラー映画評論家は大変怒ってらっしゃるようで以下のように評価述べられています。
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原案にC・バーカーの名前があるものの、前2作の持っていたあの雰囲気は全くと言っていいほど感じられない、C級ホラーに成り下がったシリーズ第3弾。
新キャラクターの出現(そのキャラクターのセンスの無いことときたら……)でなんとかストーリーを盛り上げようとしているが、あの名キャラクター“ピンヘッド”を“ジェイソン”や“フレディ”のように単なる殺人鬼のような扱いに変更した為、前2作で見せた地獄の底からの脱走者を追い掛ける“魔道士”という面白い設定を生かした展開から完全に逸脱し、退屈な話になっている。(allcinema onlineより)
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ボコボコにされてる、、、、、、
ちょっとかわいそうになってきました。
言っていることはよくわかりますし、私もそう感じた部分もありますが、これはこれでスラッシャー映画ということにすればよいのではないでしょうか。
個人的にはマスコットのように現れてはとくに技を披露することなく消えて行ってはパッケージの表紙を飾るピンヘッドが不憫でならなかったので彼の魂も少しは報われたのかなと思います。