「ヘルレイザー」を120%楽しむネタバレ解説!その箱開けないで!

映画ヘルレイザーのレビュー

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元々ホラー小説であるものを映画化した作品。

ホラー映画の界隈では非常に有名な作品。

これまで7作以上の作品ができており、熱狂的なファンもいる作品です。

1987年にイギリスで作られた作品で非常に古いですがそのぶん監督の熱意が伝わる凝った作品です。

ヘルレイザーのキャスト

カースティ・コットン – アシュレイ・ローレンス
ラリー・コットン – アンドリュー・ロビンソン
ジュリア・コットン – クレア・ヒギンズ
フランク・コットン – ショーン・チャップマン
スティーヴ – ロバート・ハインズ
魔道士ピンヘッド – ダグ・ブラッドレイ
魔道士フィメール – グレース・カービー
魔道士チャタラー – ニコラス・ヴィンス
魔道士バターボール – サイモン・バムフォード

ヘルレイザーの評価

70/100点

映画ヘルレイザーのあらすじ

事の始めは主人公の少女クリスティーンの叔父フランクが究極の快楽の扉を開けるというパズルボックスを手に入れた所から始まる。享楽的な人生を送ってきたかの雰囲気が漂う彼は自宅の屋根裏でパズルボックスを解いてしまうが、中から飛び出してきた何本もの鎖の先のフックが体中に食い込み皮膚を裂き散らせ肉体も木っ端微塵にしてしまう。
しばらく月日が経ち少女クリスティーンと父親ラウルと美しい継母ジュリアがそこに越してくる。実はその家族には秘密があり、かつてジュリアとフランクは愛人関係にあったのだった。ジュリアは自分を大切にし尊重してくれる真面目で人のいい夫をもっているが正反対の粗暴で支配的な夫の弟に魅かれてしまう。この辺は昼メロでよく出てきそうな展開だけれど、ラウルが偶然屋根裏の床に流してしまった血から皮膚のないずるむけ状態の怪物として蘇ったフランクに対してもジュリアはかつてのように服従を誓ってしまう。
そしてジュリアはもとの姿に戻るため血を欲しがるフランクの為に屋敷に男を逢引する。
そこをクリスティーンに目撃されてしまい疑いを持たれ始める。

クリスティーンはフランクが血を吸いひからびた状態になった男が這い出てくるのに遭遇しこの異様な出来事を知ってしまう。

クリスティーンは自分でもパズルボックスを解いて究極の快楽を与える世界を支配する魔導師たちを呼び出してしまうけれど取引をしてそこから逃げ出してきたフランクに注意をそらす事でその場はやりすごす。

何も知らない父親を助けようとまた屋敷に戻ったがすでに父親は生皮を剥がれフランクに成り代わられていた。

そしてフランクはジュリアをも裏切り殺してしまうが魔導師たちに元の様に散り散りバラバラにされてしまい間一髪のところでクリスティーンは難を逃れた。

ヘルレイザーのネタバレ・見どころ

当時としてはとても残酷な描写だったのでしょう。しかし現在であればもっと残虐なシーンの作品はもっとあり、スプラッター映画としては今となってはそこそこの作品として見れます。サスペリアの時もそうでしたが、古いホラー作品は下手な CG が少ないため特殊メイクなどを駆使して非常に凝った作りになることが多いです。

本作もその例に漏れず 魔導師を始め、往年の特殊メイクと特殊効果が見られ、まるでウルトラマンの円谷プロが 制作したかのような特撮のような作りも見られます。

見所としてはやはり魔導士のようなおどろおどろしい見た目のキャラクターや魔界の恐ろしい拷問のような描写が随所に見られる点でしょう。

兄のブランクが人間の血を得るたびに、少しずつ骨から肉体を取り戻していく描写はよくできているものだと感心しました。彼自身は特に残酷なことをするというよりは単に殺人鬼ではあるのですが、それでも少しづつ復活していく彼は皮膚の下側が見えていたり、血が滴る見た目なのでそれだけでおどろおどろしいです。

余談ですが、本作では最高の快楽を得ることは、最高の苦痛や痛みを得ることと同じという世界観があります。

これは以前紹介したトーチャポルノの概念と同様の考え方であり、性的興奮と拷問や暴力行為はほぼ似たような脳への影響を与えることがわかっています

当時トーチャーポルノという言葉はなかったでしょうし、そういった概念での映画もほとんどなかったでしょうから、映画ホステルの何十年も前からそういう世界観に踏み入れていた監督はやはり偉大な監督なのでしょう。

話を戻すと本作もとても怖いです。まるで自分がお化け屋敷にいるかのような錯覚を覚えます。それは世界観や視覚効果、音楽などがそうさせるのでしょう。そういう意味で本作は秀逸です。

また、あらすじだけ読むと「魔導士がやってくる?ばかばかしいなあ」と思ってしまうかもしれませんが、本作を見ている間はその世界観がとてもすんなりと受け入れることができ、 不思議とあらすじを見て、興味がわかなかったことが嘘のようです。

あらすじで文字にしてしまうと本作の魅力は一気に失われてしまいます。

それでも恐ろしい魔導士が出てきて登場人物が翻弄されるさまは純粋に恐怖であり、「ばかばかしいなあ」と思う瞬間は一秒もありませんでした。

そういう意味で本作は小説が原作というのが衝撃で、これをどういう風に文字で表現するのだろう?というのはとても興味が湧きます。

ヘルレイザーの最後に

シナリオはとても単純でそれ目的で見るとがっかりするとおもいます。最近はどうしても悪霊によって翻弄される人間の作品が多いですが、本作は単純な悪霊ではありません。現世と別の軸で動く不思議な世界にいる住人が魔導士なのです。

また2作目を見たらレビューを書きたいと思います。