レディ・オア・ノットは2019年アメリカで公開されたホラー映画です。
主演は「ザ・ベビーシッター」で悪魔崇拝を取り仕切っていた美女サマラ・ウィーヴィングです。
キャスト
【監督】
マット・ベティネッリ＝オルピン、タイラー・ジレット
【キャスト】
グレース…サマラ・ウーヴィング
アダム・ブロディ、ヘンリー・ツェ―二―、アンディ・マクダウェル、マーク・オブライエン、エリス・レヴェスク、ニッキー・ガダニー、ジョン・ラルストン
レディ オア ノットのあらすじ
里親を転々として育ったグレースは、大金持ちの御曹司アレックス・ル・ドマスとの結婚することになります。
喜ぶ彼女をしり目に親族たちは各々違った反応を示します。そんな状況に戸惑うグレースでしたが、新婚初夜にアレックスから一族の行事があることを知らされます。半分に冗談に捉えながらも早く一族と認められたいグレースはその行事に参加することになります。
音楽の間に集まったのは父・トニー、母・ベッキー、伯母・ヘレン、兄・ダニエルとその妻チャリティー、妹・エミリーとその夫のフィンチでした。
トニーはル・ドマス家に伝わる伝統行事について話し始めます。彼はゲームをし、それに勝利することができればグレースがル・ドマス家の一員になれることを伝えます。そして、そのゲームは箱にセットしたカードが選ぶというのうです。半信半疑のグレースは箱からカードを取り出すとそこには「ハイド＆シーク（かくれんぼ）」と書かれていました。
驚く親族たちでしたが、トニーはグレースにルールを伝え、隠れるように伝えます。ノリノリのグレースは屋敷の中に隠れていくのでした。
命がけのかくれんぼ
かくれんぼの歌が流れ終わるとトニーたちは銃、斧、ボーガン、弓など武器を持ってグレースを探しはじめます。グレースはミニエレベーターに隠れていましたが、せっかく新婚の初夜が台無しになったことが嫌になり、屋敷を歩き始めます。寝室の近くにくるとアレックスに引っ張られすぐ隠れるように言われます。
わけのわからないグレースは寝室に隠れていると、子供を探しに来たメイドをエイミーが持っていた銃で射殺してしまいます。驚いたグレースはパニックになりながらも声を上げないことで精いっぱいです。
銃声を聞いて親族たちが集まってきますが、殺したのがメイドだったことでがっかりし、死体を片付けます。目の前の状況が理解できなくて混乱するグレースにアレックスは一つづつ説明しはじめます。アレックスはかくれんぼは過去1回だけ引かれたカードで、花嫁を見つけ出すと生きたまま悪魔のいけにえにされるというのです。
グレースはアレックスに怒り心頭になりながらも生き残るためにアレックスの助言に従い、使用人通路を通って屋敷を脱出することにします。そのころ、グレースを中々殺せないトニーたちはだんだんといら立ちが募っていくのでした。
結末ラスト
屋敷を脱出したグレースでしたが、追いかけてきた屋敷の執事につかまってしまいます。一度は執事を殺したグレースでしたが、最後はトニーとダニエルによって捕まえられてしまいます。
連れ戻されたグレースでしたが、ダニエルのおかげで逃げ出すことができます。逃げ出したグレースはベッキーを殺害しますが、トニーたちにまた捕まってしまい、ヘレンが慌てて悪魔の儀式を開始しようとしますが、時すでに遅し、夜が明けてしまいます。
するとル・ドマス家に人たちは次々と体内から爆発して肉片と化しました。グレースは結婚指輪を投げ捨てアレックスに向かって「離婚するわ」と言い放ちます。
ふとグレースが顔を上げると誰もいないはずの椅子にル・ベールが座っているのが見えます。
炎が屋敷全体に広がり、グレースは外へ逃げ出します。駆け付けた消防隊に何があったのか？と聞かれたグレースは煙草をくわえながら「家族行事です」とつぶやきました。
映画を120%楽しむネタバレ解説
主人公グレースを演じたのはサマラ・ウィーヴィング。記憶に新しいのはNetflixのオリジナル映画「ザ・ベビーシッター」で悪魔崇拝を行い、シッター先の少年の血を悪魔にささげようした「ビー」役ですね。
ただ、今回は逆に悪魔崇拝をしている一家に家じゅう追いかけられるという全く逆の立場というのが少し皮肉がきいていてファンにとっては面白い展開。
ちなみに彼女の叔父はマトリックスのエージェント・スミスやロードオブザリングのエルロンド卿を演じた名優ヒューゴ・ウィーヴィングです。
当初の予想に反したリベンジもの
さて、本作の内容について書いていきますと”殺人かくれんぼ”と聞くとまるで邦画の”リアル鬼ごっこ”みたいなバトルロワイヤルやデスゲームを想像した人も多いかと思います。ただ、作品としてはグレースが一方的にやられる立場でありながら（期せずして）一人づつ血祭りにあげていくリベンジものに作品は仕上がっています。
多くのレビューを見ているとここらへんの期待値とのミスマッチが評価を大きく左右しているように見えます。
ル・ドマス家の持つ呪い
ル・ドマスの家庭行事のとして新しい家族を迎える際にはゲームをしなければなりませんでした。そのゲームは死も伴うものであり、特にかくれんぼに関してはその相手をいけにえとして悪魔に捧げなければならないという残酷なものでした。
この期限は大昔にル・ドマス家がまだ貧乏だったころに船の中で出会ったル・ベール卿と交わした彼らを反映させるのと引き換えに交わした悪魔の契約だったのでした。
ラスト結末の解説
クライマックスでグレースが椅子に座ったル・ベール卿の姿を一瞬見ました。これにはどういう意味があるのでしょうか？作中では詳しく語られていませんが、アレックスも過去にル・ベール卿の姿を見たといっています。これは次期当主に見えると考えていいでしょう。
ルーベール卿は過去に契約したル・ドマス家の人々との呪いの契約を代々引き継がせており。トニーとアレックス死亡した今、生き残ったグレースこそ次のル・ベール卿の呪いを引き継ぐ存在としてその姿が見えたと考えられます。
作中でもルーベール卿が見えたグレースが舌打ちをしているところからしてもこの解釈が妥当であるといえます（また何年後かに新しい家族を迎え入れる際にゲームをしないといけないため）
感想・レビュー
日本未公開作品としてはよくできた出木ばえでした。設定も面白いですが、ル・ドマス家の面々が少し頼りなさ過ぎてパニック要素は少し少な目でところどころ間抜けなエミリーの誤射があるところがシリアスさよりもブラックコメディ感ただよう作品になっています。
また、アレックスとダニエルの兄弟は行動が一貫していないようなところがあるのでそれが少し気になって少しご都合主義的な展開に。でも主演のサマラがせいいっぱい逃げる姿は最後まで飽きることなく見ることができる作品です。