【映画レビュー】ヒルズ・ハブ・アイズのあらすじ・ネタバレレビュー

ヒルズ・ハブ・アイズのあらすじ・ネタバレレビュー

※以下ネタバレ・グロを含む場合があるので苦手な方はお控えください。

「エルム街の悪夢」「スクリーム」のウェス・クレイヴンが77年に発表したカルト・ホラー「サランドラ」を、「ハイテンション」のフランス人監督アレクサンドル・アジャがリメイクした衝撃のスプラッタ・ホラーです。いずれもホラー映画界隈ではかなりの実力者ですので、その完成度はとても期待できるものと思います。

食人族シリーズは根強い人気があるため、定期的に名作が生まれますが、ほんさくもその一つにランクインされる作品でしょう。

【あらすじ】

カーター一家はサンディエゴに向かうため砂漠走っていると、タイヤがパンクしてしまい立ち往生してしまう。そこでは不思議で不気味なことばかり起こる。助けに行ったボブは襲われ、その日のうちに生きたまま焼かれてしまい、愛犬のビューティーが腹を裂かれた状態で発見される。また、キャンピングカーでは恐ろしい顔をした男がブレンダを人質にしているが、リンを殺し、赤ちゃんを誘拐して立ち去っていった。

ダグは赤ちゃんを助けるため愛犬のビーストを引き連れ、彼らの本拠地へ乗り込む。ビーストの活躍により奇形の男を殺し、赤ちゃんを探す。最終的に奇形の少女ルビーの手招きにより、町の外へ脱出し、赤ちゃんも取り戻すことができた。

キャンピングカーに戻るダグだったが、ボビーたちも襲われ難を逃れるためキャンピングカーごと爆破していた。ダグと娘の姿を見たボビーとブレンダは固く抱擁をする。そして、その三人を双眼鏡で何者かが覗いていた。

ヒルズハブアイズのネタバレレビュー

核実験場で暮らす食人族のお話です。広い意味ではファミリー映画ですが、食人族の意味わかりますか?文字通り、人を食べて暮らしている悪趣味な人たちです。

しかも単に食べているだけでなく、問題は彼らが核実験の影響により、奇形であるというところにモラルハザードを感じます。

ちなみに日本では2006年に20世紀フォックスから配給される予定でしたが、この核実験による奇形の描写とオープニングでベトナム戦争での枯葉剤被害者の実際の写真が公開されていることを理由に配給が中止されています。

また、大手ビデオレンタル店のツタやでも当初取り扱いを保留(現在は通常通り貸し出しができます)、ポスターについても人を引きづるポスターが悪趣味だと多くの批判をあびたようです。

どこまでも悪趣味な作品ですが、その分マニアにはたまらない(?)作品なのでしょうね。

イーライロス監督のグリーンインフェルノに見られるような単にグロい、食事を楽しむ食人族というよりはクライモリのような人をハンティングするようなブラックなエンタテイメント性があります。

ストーリーとしては難しい構成ではなく、彼らは核実験場で暮らしており、そこに侵入してくる人間の車を襲い、狩ります。今回はカーター一家がその不幸に見舞われますが、一矢報いて生存する人も現れます。

本作品で怖いのはもちろん「襲われる」というパニックホラーの側面もありますが、一番恐ろしいのは奇形である彼らの生活が生々しいことです。

奇形であることは核実験によるものという前提もそれなりに整っており、そして何より見た目が、、、、、下手な化け物より人間が奇形になって襲ってくるほうが100倍くらい怖いですね。

ゾンビもある意味奇形なのでしょうが、すでに死んでいますし、同じ人間というところからどうしても慈悲の心を期待してしまい、それが見事に粉砕されてしまうのでそこが精神的にとてもつらいです。

ルビーと呼ばれる心優しい食人族の女の子がいるように、みんながみんな精神的にゆがんでいるものではありません。ですが、確実にあそこにはびこる奴らに出会ったメンバーは不運としか言いようがないですね。

ヒルズハブアイズの最後に

前評判どおりの問題児たちが集まっていました。

ただし、世の中にはもっと残酷なお話がいっぱいあるように思いました。それが核だからだめなのか、奇形だからだめなのか、食人だからだめなのか、公開禁止になるほどなのか私には最後までわかりませんでした。

こういった作品はどうしても日の目を見ないので、やはり映画館で見る機会がほしいですね。

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クライモリシリーズなんかは食人族作品として似ている作品としてあげられると思います。