Zアイランドの評価
★★★☆☆
お笑い芸人の品川ヒロシさんの作品です。
お笑いとして有名な分、監督作品としてはシビアな評価になりがちですが、正直期待したほど面白くは無かったです。
コメディとしてはあまり笑えないし、パニックとしてはシビアさがないし、ゾンビものとしてはメイクはとてもよかったです。
チンピラの宮川なんかは迫力ありました。
ただ、やはりわざわざなぜこの作品を取ったのかはあまり伝わってこなかったのが残念な作品です。
Zアイランドのあらすじ
宗形組組長の宗像博也は、武史と信也らと共に高級クラブで楽しんでいました。
ところが、車を待つ帰り道対立する竹下組の組員に襲われ、博也は瀕死の重症、武史は仕返しをすることで服役することになってしまいます。
10年後、武史が出所するとすでに宗形組は解散しており、博也は信也と共に運送業を営んでいました。
武史には娘の日向がいました。刑務所にいる父親に嫌気が差して出所の前日に家出をしてしまいました。
仕方なく博也は武史とともに日向を探しにある離島へ向かいます。
その離島では島民がゾンビウィルスに感染している危険な島なのでした。
Zアイランドのネタバレ感想
ゾンビものとしてはよくも悪くも「普通」の作品でした。
邦画のゾンビものという期待の低さと、あの「品川」が作った映画という話題性の高い期待が入り混じる作品です。
ゾンビもののハプニング要素に笑いと感動を加えたのでしょうが、正直かなり微妙な出来になってしまっています。
ゾンビ映画として合格の出来
まず邦画のゾンビ映画としてはまずまずの出来で満足でした。
どうしても日本人のゾンビは嘘くさくなり、リアリティが無い、迫力がない、というところが多いのですがZアイランドのゾンビは特殊メイクもしっかりされており、数もそれなりにいるので十分ゾンビ映画としては楽しめる内容となっています。
笑えない笑い
残念ながら品川監督本領発揮のはずの笑いがスベりました。
特に会話面ではベタな内容からシモネタまで「どや!おもろいやろ!」と押しつけのようなシーンが多く乾いた笑いしか起きない状況でした。
特に下ネタのほうは本当にどうしようもないくらいつまらなく、「あそこがパンパン」「発射寸前」など、勘弁してくれという浅さでした。
ただ、狙っている部分は悪くなく、ゾンビ映画やB級映画に多いブラックジョークの多いコメディホラーを狙ったのは理解できます。
残念ながらその域には達しませんでしたが、ナイストライというところでしょうか。
感動シーン
果たしてこれが必要だったのか、というのが正直な疑問です。
日向がゾンビになったときから薄々感じていた嫌な予感が現実になってしまい、結局そのままベタな展開になってしまいました。
フザけた乾いた笑いから一転、今度は「どや!いい話やろ!」という押しつけがましい展開にこれはいただけませんでしたね。
Zアイランドの最後に
邦画のゾンビ映画も少しづつ進化しているものの、やはりもう一歩欲しいところです。
ゾンビ映画でもコメディとして成功したカメラを止めるな、やゾンビ映画王道のアイアムアヒーローなど良作が生まれることをこれからも期待します。