エラ 連続殺人鬼の映画あらすじとネタバレ感想【殻を破った女子大生】

エラ 連続殺人鬼
エラ 連続殺人鬼

映画エラ 連続殺人鬼のあらすじやネタバレです。

 エラ 連続殺人鬼の評価

★★★☆☆

中々いける。

ホームビデオレベルの画質、チープな音楽、主人公の独り言、すべてが10年前のB級映画の要素を込めたこの作品はなぜかそれでも最後まで見れてしまう作品でした。

ラストもチープなわけですが、それでもはじめのハードルが低すぎる分、見終わった後に妙に納得してしまう作品です。

エラ 連続殺人鬼のあらすじ

田舎町で優等生として育ったエラは大学で心理学の授業をとります。

そこで“性的な規範を破り、それに対して社会の反応がどう起きるか”についての課題を出されます。

真面目なで処女のエラは、”性的な規範”について考えていくうちに、なぜか血の飛び散る光景に憧れるようになります。

衝動を抑えられないエラはストリップクラブのオーナー、スケベな隣人ジェラルド、バーでナンパしてきた若者二人を次々と惨殺していきます。

エラの母親は血だらけで帰ってくる娘に驚きながらも、実はエラの実父も殺人鬼でエラの母親も死体処理を手伝っていた経緯があり、血は争えないと、エラを見守るのでした。

殺人衝動を抑えられないエラはその後も犯行を続け、ついに期末に心理学の授業で自分の凶行を発表し、警察に逮捕されてしまいます。

エラ 連続殺人鬼ネタバレ感想

B級バイオレンス映画「エラ 連続殺人鬼」です。

冒頭ホームビデオのような画質に独り言のように入る主人公のナレーションにイヤな予感がしながらも、その予感は見事に的中します。

「ザ・B級映画」

ただし、B級映画のいいところが見事に出ており、エラが無垢な少女から殺人鬼までひた走る姿だけをクローズアップしており、余計な雑音がないシンプルな作品でこれは高評価です。

まるで少女の日記

なぜか見終わったあとにそれなりに満足なのは、時々挿入されるエラの独り言がまるで思春期の女の子の日記を読んでいるかのような気分になるからでしょうか。

優等生だからAを狙うで!

性的規範を破るで!

ストリップや!いやスプラッタや!こっちのほうが興奮するで!

これで課題は完璧や!

というエラの気持ちいいくらいの意味不明なサイコパスっぷりが心に染みる(?)わけなんですね。

スプラッタとエロス

サイコパスで殺人鬼のエラの気持ちがわかるとまずいのですが、一つ理解できるのは、スプラッタとエロスは切っても切れない関係というところです。

まあ今回の場合はエラのオヤジの遺伝子がそもそも殺人的な要素を含んでおり、決して性的な部分との絡みはそのスイッチでした無かったわけですが、性的興奮とスプラッタ的興奮は紙一重だと個人的に思っています。(もちろん作品の中だけですが)

なんだかエラを見ているとそれがとっても染み入るというか、エラが暴力的な映画を見ながらそれを思春期の性的興奮と取り違えるところはなんとも理解できてしまって、意外にこういうシンプルだけど本質をついている作品って少ないんだよね、と妙にシミジミとなってしまうんですね。

エラ 連続殺人鬼の最後に

不思議と惹かれてしまう作品でした。

おそらく一般にはウケない作品ですし、二度は見ない作品でしょうが、それでも見て後悔のない作品でした。

そういえばラストの結末はちょっといただけないですね。

親父は実は生きていた、というのはもう少し前から臭わせて欲しかったところです。