映画マッド・ダディのあらすじ・評価とネタバレ感想【ニコラスケイジの怪演光る】

マッド・ダディ

マッドダディの評価

★★★★☆

一言「ニコラスケイジの光る怪演(頭も)」

バイオレンス映画好きにはぜひ見てほしい作品。最近のモンスター系やパニック系とは少し異質な設定は見ていて興味深い発見が多くあります。

本当に怖いのはお化けでもモンスターでも殺人鬼でもない、「親」なんですね。

マッドダディのあらすじ

ブレントは結婚して2人の子供がいる一見幸せそうな家庭を築いていますが、昔の自分の勢いが無くなっていることに不満を感じていました。

ある日突然、理由もなく親が子供たちを襲いはじめ、学校には親たちが押し寄せ、各家庭では親が子供を殺す事態が起きていました。

ブレントの妻ケンドールも自分たちの息子と娘のジョシュとカーリーを見ると、突然人が変わったように殺意が沸き上がり、彼女らを襲いはじめます。

マッドダディのネタバレ感想

スーパーB級作品にも関わらず、主演はかの有名なハリウッド俳優ニコラス・ケイジです。

あらすじの通りですが文字通りマッドダディ=気が狂ったオヤジ、が暴れまくるという話ですが、設定上は父親だけでなく、母親も狂っています。

原因は不明ですが、テレビなどが砂嵐になってしまうことから異質な電波や磁場による影響で頭がおかしくなってしまうという設定でしょう。

本作の魅力を見ていきたいと思います。

目の付け所がいい

本作の最大の魅力は「親が子供を殺すこと」

通常は守ってくれるはずの親がある日突然頭がおかしくなってしまい、子供たちを襲い始めたらどうなるか?

もうありえないぐらいの”恐怖”です。

社会的生物である私たちにとって「親子」というのは時代がどんなに移り変わってもかけがえのない絆なのです。

でもそれを逆手に、ベクトルをちょっと逆に向けてあげると、、、あら大変殺し合いの惨劇に!

その惨状や、異常な殺人鬼が現れるよりも恐ろしく、途中で回想シーンで流れる親子の時間なんてもはや子殺しのための絶好のスパイスになっています。

子殺しがオブラートに描かれる

個人的に残念なのは子殺しが少しオブラートに描かれているということ。

ところどころ残酷描写が多いものの、もう少し踏み込んでもよかったのでは?と思ってしまいます。

例えばケンドールの妹ジェンナが自分の産んだ子供を抱きかかえるシーン。

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彼女は自分の産んだばかりの子供を殺そうとしますが、マッドな私としてはこれは実行してほしかったところです、、、、

過激な問題作映画「マザー!」では赤ちゃんはぽっきりいってましたからね。

子殺しの描写が少なかったのが少し残念です。

 結末ラストの感想

ラストに向けてブレントの両親が出てきて三つ巴になるところはなんともグッドですね、完全に予想してなかったのでかなり楽しめました。

ただ、結末ラストはあまりにも投げやりすぎます。

やはりここはしっかりニコラスケイジは子供にぶっ殺されるべきでしょう。

ニコラス・ケイジの怪演

結局これに尽きるでしょう。

普段から禿げ上がってお腹も出てしまっている彼がわがままを言いながらビリヤード台を壊したり、勝手に愛車に猫の死骸を置いて「殺すぞ?」と息子に言うあたりが、もはや殺人電磁波が出る前からヤバいオヤジだったこと間違いありません。

やもすればニコラスケイジの素が出たんじゃないか?と思ってしまうほどです。

最後に

映画マッド・ダディはホラー映画・バイオレンス映画好きには新しい感性をくれる映画です。

もちろん悪趣味な映画であることはないですし、こういう作品を「面白い」という私も「クレイジー」なのですが、、、

それでもこの映画のブログを見ているような人であればぜひ見てほしい作品です。