シー・ノー・イーヴル 肉鉤のいけにえのあらすじとネタバレ感想

スラッシャー映画のシー・ノー・イーヴル 肉鉤のいけにえです。俳優が本業でないプロレスラー主演の作品ですが持ち前のスタントマン顔負けの運動神経でレベルの高いスラッシャー映画になっています。

登場人物

ジェイコブ…廃墟となったブラックウェル・ホテルに住む大男。ホテルに入ってきた人間の目をくり抜いて殺す。

クリスティーン…暴行罪。暴力をふるう父親への暴行で有罪となった。根は真面目でいい人間。

タイ…盗みのプロ。リッチーにそそのかされ、ホテルで金塊を探す。

ウィリアムズ…元警察官で、過去にジェイコブに致命傷を与えた。その時に左腕を失っており、現在は青少年の更生施設で働いている。

マイケル…元麻薬の売人。キーラの元彼。

キーラ…元麻薬の売人。マイケルの元で働いていたが彼のDVに耐え切れず密告した。

マーガレット…ホテルの修復を担当している女性。

メリッサ…器物損壊で過激な動物愛護家。ベジタリアン

リッチー…ネット詐欺。ホテルの隠し財産を狙っている。

ラッセル…盗品売買の罪。メリッサが気に入っている。

ゾーイ…万引きの常習犯。携帯依存症。

映画ネタバレ感想

アメリカの大手プロレス団体WWEの人気レスラーケインを主演にしたホラー映画。

バイオレンスホラーといえば、70年代、80年代の黄金時代を駆け抜けた13日の金曜日のジェイソンやレザーフェイスでしょう。今回のプロレスラーケインこそスキンヘッドに213cmの巨体、不敵な笑みが文字通り人間離れの彼こそ21世紀のリアル殺人マシーンなわけです。

そんなある意味アイドル映画のような入口のこの映画ですが、作りはかなり良作です。

出演者は無名ものばかりであるものの、スプラッタ描写、人体破壊の作りはかなりレベルが高くこだわりを感じます。

特にジェイコブのキャラクターのこだわりを簡単に解説します。

幼少期のトラウマ

ジェイコブが目にこだわるのは幼少期に受けた母親からの虐待のせいでした。彼は母親から目を通して汚いものを見ることから、罪を洗い流すためにたびたび彼の眼球に水を浴びせ続けました。

また、売春婦についてその目には悪魔が見えるとして、ジェイコブに女の目をくりぬいて見せつけていました。本当におそろしいのはジェイコブではなく母親のマーガレットのほうかもしれません。

ハエは彼のシンボル

さて、気づいた方いるかわかりませんが、ジェイコブはおそらく死んでいる超人的存在かウィリアムズに打ち抜かれた頭が腐敗しているのか彼の頭にはウジとハエがたかっています。

彼が現れるところには必ずハエが飛び、あの大柄のジェイコブが現れます。

殺人シーンの秀逸さ

実は死に方にもかなりのこだわりを持った作品です。

万引き犯のゾーイは盗んだ携帯を飲んで死んだり、過激な動物愛護家のメリッサは犬に食われて死にます。タイはお金への執着が強いせいで、結局ジェイコブに金庫で押しつぶされます。こういった殺され方には意味がそれぞれあり、B級スラッシャー映画をより高いクオリティに高めています。

最後に

ジェイコブは最後死んでしまいましたが、あの屈曲な彼があれで終わるとは思えないのは私だけではないでしょう。次回作があるかわかりませんがぜひ続編が見たいものです!