「復讐鬼 マイ・ジャスティス」のネタバレ解説

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【復讐鬼 マイ・ジャスティスのあらすじ-前半】

クレイグは医者、エリースは不動産業を営む夫婦。息子のベンジャミンは二人に愛され幸せな日々を過ごしていた。

ある日、エリースが留守の時に父親のクレイグが目を離した一瞬の隙に、6歳になるベンジャミンが誘拐される事件が発生する。

その数日後、警官は怪しい家に聴取をしていた。警官の一人が部屋の中に子供の服やおもちゃがあることに気づき不審に思い、強制的に現行犯逮捕した。

そこで見つけたものは遺体になったベンジャミンだった。

その家にはベンジャミン以外にもバラバラにされた子どお遺体が何体も発見され、彼が連続殺人犯で、過去にも数々の子どもを誘拐しては殺めていた容疑が明らかとなる。

グレイグたちは犯人の終身刑を求刑したが、その願いむなしく、陪審の出した判決は懲役25年という軽いものであった。

これはベンジャミン以外の被害者の情報提供と引き換えに司法取引を交わしたためであった。

犯人への終身刑を求めていたベンジャミンの母親エリースはその判決に怒りを爆発させ犯人を殺害しようとグレイグに言い出す。

一度は断ったグレイグだったが、息子を失ったショックから自殺未遂を繰り返すうちに、エリースに「殺すだけでは足りない」と言い、護送中の犯人を拉致する計画を実行する。

計画準備のため、エリースは隠れ家を、グレイグは強力な下剤を入手し、護送車を追跡する。

計画当日、護送車が休憩のためにコーヒーを買っている間、グレイグが彼らの注意をひき、その隙にエリースが下剤を彼らのコーヒーに入れることに成功する。

30分ほどたっても下剤が効かないことに苛立つエリースをグレイグがなだめる。

ようやく下剤が効き、車が道路わきに止まった瞬間に彼らは車を奪取、犯人たちを無事に拉致することに成功した。

計画は順調かと思われたが、グレイグが緊張から運転を誤り、道路(橋)から車が転落。

軽傷を負ったものの、犯人も無事であり、そのままエリースが用意した隠れ家まで連れていくことができた。

犯人は鎖でつながれその後グレイグとエリースの拷問を受けることになる。

【復讐鬼 マイ・ジャスティスのあらすじ-後半】

グレイグとエリースはあらゆる手段で犯人を苦しめる。

ある日寝ていると車のアラームが鳴る音がする。外で誰かが居る気配がしたが、誰もいない。

その後。傷を追わせ、息を止める拷問器具を使っていると犯人の脈が止まってしまう。

あわてて蘇生を試みるグレイグだが、同時に家に何者かが侵入している音を聞きエリースが対応する。

家に入ってきていたのは地元のハンターと猟犬であり、彼らは空き家となっている家に人がいることを不審に思っていた。

エリースは地下での音は家を売りに出すための地盤調査だと言い、その場はやり過ごす。

犯人の蘇生に成功するが、突然彼が自分の記憶がないことを吐露する。

自分が何者でなぜこんなところにいるのか全く思い出せないと言っていた。

グレイグは医者の経験からあり得ることであり、エリースは嘘をついていると指摘した。

確かめるためにまた拷問をし、結局犯人は記憶喪失にはなっていないことがわかる。

次の日犯人は夜の間に鎖を外して脱走することを決行。

部屋から出たところでエリースと鉢合わせ気絶させられる。グレイグと一緒にまた地下に戻そうとしたところで犯人が抵抗し再び逃走した。

その頃警官は地元のハンターの通報で逃走犯の確保のため、森の中を探し回っていた。

警官が来るが先か、犯人が逃げるが先か、グレイグたちが犯人を捕まえるが先かの緊迫した状況だった。

警官たちは目撃情報から森の中の犯人を逮捕。なんと警官たちが逮捕したのはベンジャミンを誘拐して殺されたジョン・パブロフスキであった。

ニュースによると護送車には囚人が二人いて、もう一人は詐欺と脱税で捕まったパトリックガリガンだった。

グレイグたちが捕まえたのはこの見た目が似ているパトリックガリガンで警察が目撃情報から逮捕した彼こそがグレイグたちが憎むべき犯人であった。

そうとは知らずグレイグたちが追跡をして、納屋に到着するとパトリックが首を吊っているところであった。遺書には彼ら含めた被害者への謝罪と拷問にはこれ以上耐えられないという告白が書かれていた。

 【復讐鬼 マイ・ジャスティスの感想】

Amazonプライムビデオで視聴しました。

ジャケットからSAWのプロデューサーが~というところに心惹かれて見ていました。

結果的にオチはそこかい!というつっこみをせざるを得ない上にとにかく犯人が叫びまくる描写を見まくるという苦痛な展開に。

【ラスト結末の解説】

SAWのプロデューサーとういことでもちろんみんな期待するのはラストや結末がどんなどんでん返しがあるのか?!というところですよね。

SAWのときもそうでしたが、全体的な構成は2つの全く異なる状況が画面内で展開されます。

一つはグレイグたちが犯人を拉致し、拷問する状況。もう一つは警察がグレイグたちを追うシーンです。

この二つが交わるとき、驚愕の真実が明らかにされます。

それは、実はグレイグたちが拷問していたのは脱税や詐欺で捕まっていた全くの別の犯罪者だったということです。

なぜパトリックは犯してもない罪を自白したか

私も途中まで勘違いしていた。グレイグがたちが拷問していたパトリックが本当の犯罪者ジョン・パブロフスキと勘違いしていたというオチはなぜ生じたのでしょうか。

おそらく、誰もがパトリックが「本物」と思ったのは、彼がグレイグたちに拷問されて「うちの子の名前を言え!」と言われたときに「ベンジャミン」と答えたからでしょう。

しかしそれは拷問されている過程でグレイグたちが何度も「俺たちの子供」「ベンジャミンの仇」という風に言っていたことから、彼の中で反射的に出たものと思われます。

この映画のメッセージ

ドラマ「24」を知っているでしょうか?主役のジャックバウアーがCTU捜査官としてテロリストを追い詰めますが彼の武器は「拷問」で相手の秘密を聞き出すことです。

ドラマではこれでOKですが、現実では拷問は認められていないですし、裁判の証拠には採用されません。

拷問は「真実」を引き出すのには向いていないのです。

この映画では、本来最終的に辻褄が合うはずがないのに(拷問している相手は赤の他人なので)、ありもしない罪を自白してしまうパトリックの危険性を示唆しています。

つまり、拷問されている側は痛みから逃れるために、相手の欲しい答えを一生懸命考えて出していくのです。

それは真実とは遠く離れた妄想です。

最後あまりに拷問に耐えきれないパトリックは自らを小児性愛者に疑似化し、まるで自分が罪を犯し、自殺したかのように終わっています。

拷問シーン

さて、そんな途中の拷問シーンですが迫力があるんだか、ないんだか。

とにかく犯人が叫びまくるだけのシーンに別の意味で苦痛なシーンでした。

拷問のリアリティを出すために本当に苦痛を与えるだけのシーンを取り入れたのかもしれませんね。個人的には評価します。とは言ったものの、拷問器具がガチすぎて見ている側がその痛みを体感しずらいというところはどうかなというところ。

相手を窒息させて、、、、という拷問器具を使った時も「ふーん」という感じ。まだ水攻めにしたほうがこちらとしては描写的につらいんじゃないかな~という感じがします。

 復讐鬼 マイ・ジャスティスの最後に

SAWのプロデューサー!という宣伝文句は最近はやっと見なくなってきましたが、一時期はかなり出回って「外れ」をひかされました。

日本人にとって拷問はあまり馴染みのないものですし、視聴者としてもそんなに求めないように思います。

本作は正直当たりではないものの、なんとか視聴者に楽しんでもらおうとラストは頑張ったものの、間の間延びした拷問シーンが苦痛でした。

普通の人にはおすすめしません。スプラッタ好きにもおすすめはしません。拷問好きな方だけ、どうぞご覧ください!