「エスケープ・ルーム2:決勝戦」は脱出ゲームを映画化した映画エスケープ・ルームの続編です。
前作は下記で紹介していますので是非ご覧ください。
あらすじ
エスケープ・ルームで生き残ったゾーイは深い傷を負っていました。
そんなゾーイはエスケープ・ルームの黒幕ミノスの正体を暴くためにベンと一緒にニューヨークに行くことを決意します。
しかし、ニューヨークのビルには何の手掛かりもなく、それどころか二人はたまたま同乗した4人と一緒にまんまとエスケープ・ルームの決勝戦に参加することになってしまいます。
今回の参加者は6人。彼らは偶然居合わせたわけではなく、いずれも過去のエスケープ・ルームの勝者でした。
ゾーイたちは生き残りをかけて新しいエスケープルームのゲームに挑戦するのでした。
結末・ラスト(ネタバレあり)
死んだと思ったアマンダが生きていたことに驚いたゾーイですが、アマンダから自身が今回のゲームホストであり、次はゾーイの番だと告げられます。
ゾーイは死んだはずのベンを助かるために次のゲームホストをやるよう言われますが、拒否します。ゾーイの機転により、ベンを助け出し、部屋の隙間からアマンダとベンとともにルームから脱出します。
事件はおおやけになり、FBIが操作になりミノスの悪事は白日のもとにさらされると捜査官から伝えられます。
安心したゾーイは帰りはベンと飛行機に乗り、家路につきます。
しかし、そこでまた新しいエスケープ・ルームがはじまるのでした。
登場人物
ゾーイ…前作エスケープ・ルームの生き残り。エスケープ・ルームの黒幕を暴くためにニューヨークに向かう
ベン…前作エスケープ・ルームの生き残り。ゾーイに連れられてニューヨークに向かう。前作のトラウマ
ネイサン(ネイト)…過去のエスケープ・ルームの勝者。前回ルームの共通点は全員聖職者。自分が生き残ったことを責めて今はアルコール中毒。
レイチェル…過去のエスケープ・ルームの勝者。前回のルームの共通点は痛覚障害(痛みがない)
ブリアナ…過去のエスケープ・ルームの勝者、前回ルームの共通点はインフルエンサー、彼女自身もフォロワー100万人の旅行ブロガー。過去のルームで顔にけがを負っている。
テオ…過去のエスケープ・ルームの勝者。過去の潜水艦のルームで鼓膜が破れており補聴器を付けている。第1のルームで感電死した。
アマンダ…前作エスケープ・ルームで死んだと思われていたが、生きていた。ソニアの部屋で自身が今回のゲームホストであることを告白する。
ネタバレ解説
前作からパワーアップしたエスケープルーム。前作では自ら志願した参加者ばかりでしたが、今回は有無を言わさずの決勝戦参加になっています。
第1のルーム 地下鉄の車両
6人が乗った地下鉄の電車は連結が外され車両だけが取り残されることに。その車両には高圧の電気が流され、「間違った広告の文字を集めろ」と指示が出る。
6人は26個あるつり革をアルファベットに見立て電車の広告で抜けている文字を探しその中のトークンを車掌室の回収BOXにいれていった。最後の文字はテオが感電死した際に、路線図が焼けてしまい見えなかったが「Welcome Back(おかえり)」という文字にゾーイが気づき無事にクリアしました。
第2のルーム 銀行
銀行のような部屋。その部屋では10分後にはセキュリティが作動し、全員をレーザーで焼き殺すアナウンスが流れます。さらにアナウンスで「愛する人の賠償金を勝ち取れ」「金は世界を回す、止めるな」とヒントが出されます。
ネイトは自暴自棄な行動に出ますが、ブリアナの機転により無事クリアします。
第3のルーム 砂浜
第3のルームは砂浜のルーム。時間とともに沈みゆく部屋で冷蔵庫のコードを探すことになります。
ベンが見つけたコードをもとに冷蔵庫の出口を見つけたが、ゾーイが謎解きとは別の出口を発見し、ブリアナとは別の出口を行くことになる。この部屋でネイトとベンが脱落する。
第4のルーム ストリート
時間になると酸の雨が降るストリートを模したルーム。酸の雨を逃れながらの謎を解き、時間内に鍵のかかった電話ボックスの電話を取り、タクシー内に避難することになります。
この部屋でレイチェルとブリアナが脱落する。
第5のルーム ソニアの部屋
ソニアの部屋では、次のゲームホストになることを拒んだゾーイが、少しづつ水が入ってくるベンのルームの脱出方法を模索します。
ゾーイは部屋を燃やし、金属をゆがめることでベンの部屋の水を外に出すことに成功します。同時に水が流れる先から部屋の隙間を見つけ脱出します。
解説・レビュー(ネタバレあり)
前作のラストからエスケープルームはいくつかのトーナメントで構成されているとネタバレされているので続編の本作は当然決勝戦になりますが、まさかストレートな名前がつくとは驚きでした。
前作同様「金かかってるな~」というセットでかなりテンポの早い推理が展開されていきます。
評価
★★★☆☆
デスゲームとしてはグロ描写は抑え気味で、死ぬシーンなどの直接描写は極力カットされています。その点ではSAWなどのグログロ拷問シーンはほとんどないため万人受けする作品とはいえると思います。
ただ、結局デスゲームはデスゲームですし、容赦なく人は死んでいくので心臓が弱い人にはおすすめできない作品で、一方でデスゲーム見慣れている人には少し物足りない作品ともいえるかもしれません。
結局ラストもさらに続編があるような作りになっており、本作の決勝戦はあくまでも続編へのつなぎの作品という感じで不完全燃焼感はありますが、展開が早い分気軽に見れる作品になっています。
前作からの進化
さて、評価としては★3ということで平均的な評価になっていますが、作品としては少しパワーアップしていると思います。
特にルームでの時間制限が前作より厳しくなっている点とルームの残酷さが強化されています。
例えば前作では落下して死亡、押しつぶされて死亡など間接的な恐怖が多かったですが、本作は電気、レーザー、酸の雨など見るからに痛そうな描写が多く、見ていてハラハラできます(それでもグロ好きには死ぬシーンが描写がないのは少し不満ですが。。。。)
次作への期待
飛行機でのゲームは実は前作からの伏線でしたが本作ではゲームの実演はありませんでした。飛行機という脱出不可能な密室からどうやって天才ゾーイは脱出するのかとても楽しみです。
エスケープルームは結局6人前後での参加者で展開されることが多いですが飛行機で行われれば100人単位での参加者になるのでこれまでとは一線を画す規模になります。
エクステンデッド エディションとの違い
実はエスケープルームにはエクステンデッドエディションというアメリカ本国で劇場公開された限定バージョンがあります。
普通はエクステンデッドエディションというとラストが微妙に違う程度のファンサービスのような内容になっていることが多いのですが、なんとエスケープルーム2のエクステンデッドエディションではストーリーが本質から違います。
例えばエクステンデッドエディションではクレア(イザベル・ファーマン)という女性が出てきますが、この女性がゲームの根本の企画を設計し、クレアの狂気の父親とともにゲームを作り上げていく設定になっています。
もちろん日本含めアメリカで公開配信されている、通常バージョンはご存じアマンダが実は生きていて、彼女が娘を人質に取られて、各ゲームごとに強制的に交代制でゲームを作り上げている設定になっているわけですから作品の根本から違うわけです。
現状はエクステンデッドエディションを見るには本国での劇場公開バージョンを探すしかなく、日本ではなかなか見ることが難しそうです。
最後に
作りが細かい上に、エクステンデッドエディションまであるエスケープルームは続編公開もほぼ決まっているようなラストですので次も楽しみです。
ぜひ日本国内でもエクステンデッドエディションのDVDレンタルや配信をしてほしいものです。