映画ホット・ボットとは【ネタバレ】
映画ホット・ボットは2016年製作のコメディ映画です。
性行為専用のロボットを童貞二人組が偶然手に入れてしまうお話です。
ホットボットのあらすじ
ライマスとレオナルドは親友で、ファーストフード店で一緒にアルバイトをしています。
ある日車を運転していると、何かを轢いてしまい見るとそこには倒れた女性がいました。
その女性はホットボット社がバイター議員に賄賂として贈った性行為専用ロボットのバルドーでした。
バルドーはロボットながら見た目がとても魅力的な女性で、性行為だけに興味を持つようにプログラムされていました。
ライマスとレオナルドは彼女が死んでいると思ったので車に乗せ家に連れて帰ります。
翌朝再起動したバルドーはライマスに性行為を迫ります。
そんなライマスはバルドーと過ごすうちに彼女のことを真剣に好きになっていくのでした。
ホット・ボットの評価
★★★☆☆
セッ○スロボットを題材にしており、着眼点がとてもよい映画です。
一方で、その設定を活かしきれていないのも少し課題です。
もう少しバルドーに関するギリギリなジョークがあってもいいかなと。
かなり下品な会話が多いので、そういうのが好きな人にはぴったりの映画です。
個人的には気軽に見れる映画としては十分満足です。
ホットボットから見るアダルトロボットの未来
映画ホットボットはコメディ映画であるものの、非常に面白い題材を含んでいます。
ホット・ボットが作る未来
アメリカの2017年の調査ではアメリカの成人の約半数が今後50年以内にロボットとセックスするのが一般的な慣習になると予想しているそうです。
https://president.jp/articles/-/28258?page=2
それほど性行為専用のロボットというのは実際に開発が進んでいます。
現在でもラブ・ドールと言われるようなゴムやシリコンでできた人形のようなものはすでにアダルトグッズとして存在します。
一方で本作のホットボットは、これまでのラブドールとの違いとして以下の特徴を持ちます
①見た目がほとんど人間と一緒で見分けがつかない
②会話ができ、一定のコミュニケーションが取れる
③相手の好みに合わせてカスタマイズができる
④相手の趣味に合わせて自動で成長していく
アダルトグッズ(性玩具)としての完成度には①に極まれるわけですが、②~④が加わることによって、性玩具からパートナーしての側面を持つようになります。
ホットボットは生身の女性に取って代わるか
しゃべる、抱く、性行為ができる、かわいいロボットができると人間は生身の女性から離れてしまうのでしょうか。
人間関係の煩わしさから解放されて、自分の思い通りになる相手ができればこんなに楽なことはないでしょう。
その時のハードルは実はロボット側の課題ではなく人間側の問題があります。それは「相手を人間のように思えるか」ということです。
それはペットの犬を家族のように思うように、人間以外のものを人間と同列に考えられるか、心理的なハードルがあります。
現在でもロボット犬を家族に受け入れられるかはここらへんのハードルがあります。
ライマスとバルドー
ライマスはこのハードルを越えた人間の一人でした。
バルドーに気を使い、バルドーに話しかけ、バルドーを好きになります。それはロボットだからではなく、バルドーをパートナーとしてハードルを越えたことにありました。
最後に
映画自体はどちらかと言えば低俗映画と言えますが、「こういう未来もあるのかな」と思わせる作品でした。
ライマスの妹がバルドーにキリスト教を教えることでバルドーが突然キャラチェンジしたところは笑えますが、今思えばそういう成長がライマスにとってはバルドーを人間らしく受け入れたきっかけになったのではないかと思いました。