【Netflix】映画マッドタウンの評価・あらすじとネタバレ感想【食人族とドラッグ村の狭間で】

マッドタウン

 マッドタウンの評価

 ★★☆☆☆

何だこの作品は。

妙に世界観だけリアルにできあがりながら内容がありそうで、なさそうで、ありそうな感じ。

一見するとダラダラ話が流れるような作風の中にも、人喰い族と麻薬中毒のどちらについても地獄の日々の主人公にとって、生きることは苦痛でしかないはず、その痛みが痛いほど伝わってくる作品。

その荒廃した絶望した世界がひしひしと伝わってくるためなんとも賞賛も批判もしにくい作品と言えるでしょう。

見終わった時に何も記憶に残らなかったため★は2つとしていますが、ロクでもない世界を表現されており、また俳優陣が豪華であることから★1は回避しました。

マッドタウンのあらすじ

バッドバッチであるアーレンはテキサス州郊外の荒地にあるアメリカ合衆国の法律が適用されない無法地帯に投げ出されます。

装備も持たない彼女は、間もなくして何者かに捕まり鎖で拘束され片手、片足を切断されます。

彼女を捕縛したのは砂漠で暮らすカニバリストの集団ブリッジであり、人間の肉を食べる野蛮な部族でした。

身動きが取れない彼女は必死の思いで、逃げ出します。

行く当てもなく砂漠を彷徨っていた彼女は、コンフォートという町に連れてこられ、そこで義足を入手します。コンフォートは街を取り仕切るドリームが配る麻薬によって支配されている街でした。

ある日アーレンが街を出て砂漠に繰り出しているとブリッジの一味の親子に出会います。

アーレンは積年の恨みで母親を射殺し、娘をコンフォートへ連れて帰ります。

コンフォートでドラッグをやっていたアーレンはブリッジの娘とはぐれてしまいますが、娘はドリームに拾われ安定した生活を送ります。

一方で、ブリッジのメンバーで娘の父親のマイアミマンは娘を探すために砂漠を行き、アーレンに出会います。

マッドタウンの結末ラスト

アーレンは砂漠でマイアミマンに助けてもらったことから、コンフォートで娘を探します。

ドリームの家にいることを知った彼女はドリームの家にもぐりこみ娘を連れ出し、砂漠までカードで逃げます。

砂漠でマイアミマンに娘を渡した彼女たちはドリームがくれたペットのウサギを3人で焼いて食べます。

マッドタウンのネタバレ感想

評価でも書いた通り、なんとも評価が難しい作品です。

アーレンがはじめに手足を切断されるあたりでの私のワクワク感はもうこの映画の予告を見た時からの流れで最高潮に高まっていました。

しかし、その後荒廃した世界に解き放たれたアーレンはいうほど活躍もせず、特に頭をそれほど使わずに娘を救うという使命を全うして物語はエンドです。

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 豪華キャスト

まず触れないといけないのは豪華キャストでしょう。

今アクアマンで世界中を沸かせているヒーローと言えば、ジェイソンモモアですが、あいかわらず、濃い顔に上半身裸で走り回っています。

彼が今回のキーパーソンになるわけですが、人喰い種族としての荒くれ物の面と、絵がうまいという、ナイーブそうな面を持った強面の男を演じています。

今回このジェイソンモモア演じるマイアミマンがこの映画の世界観を醸造していると言っても過言ではありません。

砂漠にいる人喰い種族はこの男がいるからこそ成り立つ設定なのです。

そして、忘れてはいけないのがホームレスのように漂うジムキャリーとコンフォートのドリームを演じたキアヌリーブスです。

両社とも超大物俳優ですが、まさかの変態役として登場し、いい味を出していました。

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 よくも悪くも雰囲気映画

とにかく荒廃した世界を描くことに成功したこのマッドタウンという映画はそれだけをもってすれば大変興味深い映画です。

前半の人食いの部分はスプラッタ部分を程よく見せて、手足をもいでダルマ状態で食糧貯蔵のように人間を扱う倫理観はとてもグッドです。

一方で後半はドラッグの街の華やかな雰囲気は醸し出しながらもやはり、マイアミマンが出てきたあたりからは失速してしまい(荒廃した世界観に飽きてしまい)見る人は集中力を欠いてしまったのではないでしょうか。

映画にメッセージ性を半端に含んでしまっているのも微妙。

マイアミマンがアーレンを食料から人間に昇格させていく部分はなんだかそんな心変わりのシーンがあったような無かったような?

ジェイソンモモアの表現力が足りなかったのか、なんだかはじめてデートするカップルのような描写が多く、謎の展開でした。

ヤるならヤる、食べるなら食べる。アーレンは女なのか、食べ物なのか、しっかりそこらへんをマイアミマンが不条理に扱ってくれてもよかったかと思い残念です。

最後に

Netflixも不思議な映画を作るな~という微妙な感想。

それは駄作とも言えるし、見ているときは特に何も感じない作品でした。

この水はおいしいか?と聞かれて、おしくもまずくもない、そんな感触の映画でした。