「ベイビー・ドライバー」のあらすじとネタバレ考察

ベイビー・ドライバー

 ベイビー・ドライバーの評価

★★★★☆

もうこの映画が面白い映画であることは他のレビューサイトでもわかりきっていることです。

本作は知らない人はいない監督であるエドガーライトです。

この人と言えば、ショーン・オブ・ザ・デッド、ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!など、異色の作品を作る天才だと思っています。

名作であることはわかるこのベイビードライバーの魅力を解説しながら、それでも批判的に見た本作のレビューをネタバレありで書いていこうと思います。

ベイビー・ドライバーのあらすじ

幼いころの自動車事故が原因で、楽を聴いていないと耳鳴りがおさまらなくなる天才ドライバーのベイビー。

彼はドライビングテクニックを買われて、犯罪者ドクの計画する強盗の運転手をやっていました。

ベイビーはドクに借金があり、その返済のために運転手をやっていました。

ベイビーが行きつけのダイナーで恋に落ちたのはデボラという女性。

彼女も音楽が趣味で意気投合したベイビーは、借金の返済が終わり足を洗ったら彼女をデートに誘うのですが、ドクは凄腕のベイビーを手放すつもりはありませんでした。

ベイビーは里親のジョゼフも人質にされ、仕方なく、もう一度強盗の運転手として郵便局を襲うことにします。

計画通り郵便局を襲ったベイビーですが、自らがこのまま犯罪に加担し続けることと、無関係な人たちが巻き込まれることに嫌気がさし、仲間の一人のバッツを殺し、強盗計画をぶち壊すのでした。

ラスト結末

計画を壊された上に、恋人のダーリンを失った強盗仲間のバディはベイビーを追うためにデボラのダイナーに現れます。

デボラと逃げだしたベイビーはドクのアジトへ行きますが、バディが追ってきてドクを殺します。

デボラと協力してバディを殺したベイビーは耳をやられてしまいます。

車を運転して国境まで来たベイビーとデボラでしたが、もう逃げられないとわかるとおとなしく降伏します。

ベイビーは25年の刑になりましたが、多くの人の証言による情状酌量を得て予定よりも短い出所(5年の仮釈放)となりました。

出所の日、デボラがオープンカーで待って2人は約束のドライブに出かけるのでした。

ベイビー・ドライバーは面白いか

ベイビードライバーは面白い。

昨今のカーアクション系の映画はパンチがないものばかりでした。

かつてはTAXIやワイルドスピード、トランスポーターなど多くの名作ができたのが10年以上前で、今ではそれらの駄作ともいえる続編が作られるばかりです。

気づけば空を飛んだり、氷の中を走ったりしている車ですが、本業は道路を走ること。

まぎれもなく、カーアクションの本場は道路の上にあるわけです。

怒涛のカーチェイス

前半アクセル全開のカーチェイスは、ありそうで無かったドライビングテクニックを披露する劇場と化していました。

派手な爆発はないけど、ドライビングテクニックだけで難所を切り抜けるベイビーは最高です。

しかもベイビーが乗っている車はスバル、三菱など日本車ばかりという日本人にもたまらない設定です。

音楽とベイビー

そして、忘れてはいけないのが、主人公ベイビーのキャラ。

ベイビーという名前と甘いマスク、そしてそれとは裏腹の男らしいカーチェイスのテクニックは見る者を魅了します。

さらに幼少期のトラウマによって音楽を聴いていない耳鳴りがするという設定もベイビーをより純粋な存在に押し上げています。

この映画でのベイビーは「純粋」そのもの。

音楽に善悪がないのと同じでベイビー自身も悪事を働きながらも純粋な魂を忘れずにいます。

彼は人は殺しません。あくまでも好きな音楽と好きな運転を楽しむだけなのです。

この映画を見ていてダニー・ザ・ドックという映画を思い出しました。

ダニーも昔からマフィアの用心棒をしながらも音楽によって正義に目覚めていくわけです。

ベイビーにとっての音楽も耳鳴りを止めるだけでなく、心の平穏のために必要だったと信じてやみません。

ベイビー・ドライバーはそんな見ているものを熱く温かい気持ちにしてくれる映画です。

ベイビードライバーは名作か

ベイビードライバーという映画は面白い。でも敢えて、批判的な目線で見てみたいと思います。

アカデミー賞を逃す

ベイビードライバーは第90回アカデミー賞の3部門(音響編集賞、録音賞、編集賞)のノミネートされました。しかし、いずれも受賞を逃し、代わりに受賞したのはクリストファーノーラン監督の「ダンケルク」です。

ダンケルクは戦争の話ですので音楽に焦点を当てている映画ではありませんが、クリストファーノーランらしい重厚な作品に仕上がっています。

彼の名前をきいて「音楽?」と言うイメージが湧かない方はぜひ以下のリンクを見てみてください。

クリストファー・ノーラン監督が映画「ダンケルク」でも効果的に利用している「無限音階」 – GIGAZINE

確かに彼の映画はとにかく音楽が素晴らしく正直それだけで満足してしまうわけです。彼の映画の予告編が素晴らしく魅力的なのはほぼ音楽によるものと言っても過言ではありません。

ベイビードライバーの惜しいところ

残念ながらベイビードライバーはその域に達していません。

たしかに開始のカーチェイスと音楽のシンクロはお見事です。

しかし、その後は残念ながら音楽とベイビーの関係性が表に出ることはありませんでした。

特に後半は混乱混乱の連続でベイビーが翻弄されてしまい、音楽どころの余裕ではありませんでした。ぜひともドライブテクニックと音楽の力で自分の運命を切り抜けるような作品になっていれば完璧な作品に一歩近づいたのではないでしょうか。

最後に

そうは言っても何度も言いますが、いい映画ですよベイビードライバーは!

ぜひ一度ご覧ください。

なんか高校生の恋みたいな感じなんですよね。

ちなみに、続編も製作予定とのことです。