登場人物(ネタバレあり)
ケイティ…アダムの妻。もともとダイナーで働いていたが、強盗事件で閉鎖してしまったため家政婦としてレナードの家でお世話をすることになった。レナード死後、遺言状でレナードの全財産を相続することになる。
アダム…ケイティの夫。無職で働き口を探しており、ケイティの口利きでレナードの家で庭師をすることになる。ケイティが財産を相続することで大金持ちになり、リッチな生活を手放したくないと思っている。
チェスラー刑事…レナード死亡の事件を担当している刑事。アダムが何かしらの事件にかかわっているのではないかと疑っている。
ウェルズリー(レナード)…88歳の富豪。独身で身寄りもいない。お金に困っているケイティを助けたいと思っている。
ジュリア(バイロン)…レナードの弁護士。ケイティが信頼しており、いろいろと相談する。過去にヘイデンを弁護したことがあることからダイヤを探している。
ヘイデン…不動産業者を装っているが、その正体は宝石強盗。つかまって刑務所暮らしをしていたが、相棒のイーサンが持ち逃げした宝石を探している。出所後、イーサンがレナードの家にいたことを突き止め屋敷を手に入れてダイヤを探そうともくろんでいる。
イーサン…ウェルズリーの家の元庭師。ヘイデンの宝石強盗の共犯者。強盗の際、ヘイデンに裏切られ銃撃され、それが致命傷で死んだ。
カルバーン…派遣会社のケイティの上司。
レイモンド・ガスキン…ダイナーに侵入した強盗。
あらすじ
ケイティは派遣会社で働き年老いたレナードの家政婦をしていました。ある日屋根裏でレナードが死んでいることに気づきます。警察は老衰と判断しましたが、その後弁護士のジュリアが現れ、レナードの遺言を執行します。遺言状にはレナードの持つ財産をすべてケイティに譲ると書いてありました。大金を手に入れたケイティは夫のアダムと一緒に大喜びします。
ある日ケイティのもとにヘイデンと名乗る不動産業者が訪ねてきて、家を譲ってほしいと持ち掛けます。断るケイティでしたがヘイデンはあきらめませんでした。事件を調べるチェスラー刑事は富豪の死に疑問を思い、事件を洗いなおします。彼女はアダムが怪しいとにらんでいました。ケイティが家を調べていると何年も前の遺体を見つけます。遺体はイーサンという元庭師で、彼はダイヤを300万ドル分も抱えてしんでいました。
結末ラスト
ヘイデンは実は不動産業者ではなく、昔イーサンと一緒に宝石強盗をした犯罪者でした。イーサンを裏切って彼を殺そうとしますが、彼はうまく宝石をもって逃げます。イーサンは隠れ場所としてレナードの家を選んだのでした。ヘイデンに受けた銃弾は致命傷でその後彼は死んでしまいます。また、ジュリアもヘイデンとグルでした。彼女もまた宝石を狙ってケイティに近づいたのでした。
しびれを切らしたヘイデンは銃をもってケイティとアダムに詰め寄ります。そして銃撃戦になり、アダムとヘイデンは死んでしまいます。その後かけつけたジュリアでしたが、ケイティが宝石の総額を知っているジュリアを怪しむと正体を現しますが、偶然駆け付けたチェスラー刑事によってジュリアは射殺されます。
事件は解決し、残されたケイティはアダムの子供を身ごもっていました。見つからなかったダイヤは庭の杉の木の下で土をかぶっているのでした。
映画解説
結局アダムがダイナーの強盗事件の黒幕だったり、レナードを殺したという説はチェスラー刑事の考えすぎでした。真実はレナードの家で庭師をしていたイーサンが実は宝石強盗の一味で、刑務所から出てきたヘイデン彼の宝石を狙って起こした事件であることを明らかになります。
レナードを殺したのはイーサンで、彼が薬の量をいじり、レナードを殺害したのでした。ジュリアはグルとまでは言いませんが、ヘイデンを弁護した際に宝石の存在を知り、安い国選弁護人の給料に満足できなかったことで欲が出ました。
一番の謎はジュリアの持っていた遺言書は本物だったか?というところです。
ケイティ:遺書は?本物なの?
ジュリア:そうよ。遺族もいないんだし、どっちみちあなたに残したはず。
ラストであいまいな返事をしていたのでおそらくはレナードが作った正式なものではないものと思われます。
映画レビュー・感想
一夜で大金持ちになったケイティ。昔話によくある欲をかくものは大損をする典型の話です。思えばケイティ以外はみんな欲まみれでした。アダムははじめからお金をがめるつもりでしたし、ジュリアは強盗に関係ないとはいえ宝石を手に入れようとし死んでしまいました。宝石強盗二人も結局宝石を使うことなく死んでしまいました。
作品としては面白く、不動産業者のヘイデンが結局は宝石強盗で、そこにジュリアとイーサンもグルだったことが明かされるシーンはなるほどと納得しました。
一方で例えばアダムが黒幕説や、レナードがなぜあんなにお金持ちでお金を隠していたのか、カルバーンはなぜわざわざ夜中に家に侵入してきたのかなど、特に大した説明もないままもやっとして終わってしまったのは残念ですね。(ネットフリックスのスリラーは風呂敷を広げすぎる場合が多いですからご愛敬です)
個人的にはジュリア演じているアジア人女性がいつも意地悪だったり、悪役のことが多いのではじめから「怪しいな」と思っていました。
スリラー作品としては飽きることなく見れるのでどうぞご覧ください!
★★★☆☆(★3つ:普通の映画)