映画リピーテッドのキャストや評価
【スタッフ】
製作総指揮:リドリー・スコット(『エイリアン』『グラディエーター』)
監督・脚本:ローワン・ジョフィ(『ラスト・ターゲット』
原作:SJ・ワトソン著「わたしが眠りにつく前に」(ヴィレッジブックス刊)
【キャスト】
ニコール・キッドマン『めぐりあう時間たち』『ブレイクアウト』(田中敦子)
コリン・ファース『英国王のスピーチ』『キングスマン』(堀内賢雄)
マーク・ストロング『シャーロック・ホームズ』『ゼロ・ダーク・サーティ』(谷昌樹)
アンヌ=マリー・ダフ『ノーウェア・ボーイ ひとりぼっちのあいつ』(小林さとみ)
評価:85/100点
映画リピーテッドのあらすじ
クリスティーンは眠りについてしまうとその前日までの記憶がなくなってしまう。
物語は冒頭目が覚めて自分がどこいるのか理解できていない彼女の困惑からスタートする。隣で寝ていたベンと名乗るその男性は自らが彼女の夫であり、自分の存在や結婚したことすら忘れてしまう妻を10年以上献身的に支えているのだった。
ベンが出勤した後クリスティーンのもとに、ナッシュと名乗る男性から電話がかかってくる。彼女の主治医だというその男は治療の一環として、クリスティーンにベンに内緒でビデオカメラで自分の記憶を録画し続けることにしていた。彼女はビデオを見ながら自身が事故ではなく何者かに襲われたことが原因で記憶障害を患ってしまったことを知る。なぜ主治医はベンに黙って治療をするのか、夫と主治医との説明が食い違うのはなぜか、記憶がない彼女にとってこの状況は戸惑う以外何もできないものだった。
映像日記とナッシュの助けや閃光のように蘇る記憶から、自分に息子がいたことを知るクリスティーン。夫は彼女に息子のアダムは死んだと話し、それは二人のためにしたことだと弁明をした。
かつてクリスティーンを襲った犯人は誰なのか。マイクという名前を思い出した彼女は誰がマイクなのか、主治医のナッシュをも疑い始めるクリスティーン。親友だったクレアを探し出すと、クレアはクリスティーンの症状に悩み続けたベンの苦しみを語った。 しかし、クレア自身もクリスティーンを避けており、それはベンとの関係がこじれたことに起因するものだった。正体不明のマイクと呼ばれる犯人は誰なのか。頬に傷がある男は果たして誰なのか。
たとえそれが分かっても、翌日には忘れてしまうクリスティーン。
あるときすべての真実が明らかになる。犯人の正体を知り、命がけで抵抗するクリスティーン。負傷しながらも勝ち抜いた彼女は、実は生きていた息子アダムとの対面を果たすのだった。
(一部Wikipediaを改変)
映画リピーテッドのネタバレレビュー
久しぶりに骨太サスペンスを見たと思います。
とにかくニコールキッドマンの演技がうますぎて周りがどんな人間でもどんな脚本でもどんなカメラワークでもそれなりに見せちゃうんですよね。
でも今回はしっかりとしたサスペンスでしたから、これは加点がいっぱいありました。
ニコールキッドマン演じるクリスティーンは前日までの記憶が覚えていられない障害を持つ40歳。毎朝目覚めると自分が20歳ぐらいの時の記憶だけもって起きるもんだから周りが誰か、自分が20歳から20年間どんな生活を送ってきたか全く知らない状態で目覚めてしまう。
うーん、嫌なことも忘れられて若干羨ましいような気もしますが、、、
とりあえずいきなりどんどんネタバレしていきますが、本作の魅力はその失われた20年の記憶が少しづつ明らかになっていくことです。
そこには多くの段階を踏んでおり、イヤらしくないレベルで小出しにされて、明らかになっていく。
しかも良質なミステリーの条件である読者も謎ときに参加できるようになっていることも高評価の一つでしょう。
時々起きるフラッシュバックのような記憶が真実へのカギだったりします。
いま改めてみると実は壁にある写真は全部違和感がある写真ばっかりですよね。うっすらとつぎはぎが見えてきてしまうあたりが後から見てしてやられた!って感じです。
その代わり、見ていて途中は結構しんどいです。クリスティーンがかわいそうでしょうがないです。記憶をなくしてしまってから旦那にも子供にも愛想を尽かされてしまって、友人に旦那は寝取られるし、しかも自分が忘れてしまった過去には子供が死んだことも含まれていて、、、もうかわいそうでしょうがない。
そんな色々な謎解きやお涙ちょうだいの要素満載のなかで、個人的に衝撃を受けた事実は
・実は自分にはアダムという子供がいた
・実はベンとは4年前に離婚していた
・カウンセラーが実は自分を襲ったマイクという男(これは勘違いでしたが、びびりました。)
・実はベンとはもうずっと会っていない
でした。
映画リピーテッドの結末・ラストは?
もちろん一番の衝撃的な出来事は一番最後のどんでん返し。
実はベンだと思った男はベンではなく、マイクという浮気相手でありとんでもないDV男であったということ。
これは正直薄々感じていました。(本当ですよ)
物語のカギを握るのはマイクという男で絶対にカウンセラーか旦那だと思っていました。なので、カウンセラーがマイク説は中盤ですでに否定されたのであとは旦那しかねーなと消去法で薄々思っていました。
でも、ここは監督の見せ方のほうがうまかった。
クレアという友人は本作でこのためだけに登場していると言っても過言ではないでしょう。
「ベンがあなた(クリスティーン)にはもう離婚してから4年以上会ってないって」
やっぱり!と思う前に「なんだとーーーーー!!」と叫びそうになってしまうくらい驚いてしまいました。
発覚の仕方がうまいねほんと。
クレアが意味もなく登場して「ベンと寝てた」とか言ってたときは「なんだこいつ?」と思いましたが、ちゃんと最後に仕事をするために出てきていたんですね。
このどんでん返しのラストを見るだけでこの映画を見る価値があると思いますね。
ただ、一つ残念なことはクリスティーンは結局浮気をしていたという事実。しかも安ホテルでDV男と一緒にデキちゃってるなんて最悪。しかもかわいい男の子と優しそうな旦那がいたのに。正直言って、最後はクリスティーンがバッドエンドになってもしょうがないかなと思いましたが、そこは監督さんが甘かったか、アダムと再会、障害も少し症状が回復する兆しが見えるという完ぺきなハッピーエンドでした。
映画リピーテッドの最後に
原作が小説というだけあってとても展開も早く、見ていて飽きないストーリーだと思います。サスペンスやミステリーが好きな方にはぜひおすすめです。またニコールキッドマンがいい役しますよね。今回は弱さ全開の障害を持ち、旦那と子に捨てられ、DV男にかわいがられちゃうあたりが本当にうまい演技をします。一方でシークレットアイズではかっこいい検事役で年齢を感じさせないアクティブな姿を見せてくれます。
記憶がなくなると言えばリーアムニーソンのアンノウンなんかもおもしろいですよ。あれは若干アクションよりですが、不思議な体験ができて面白いです。