映画シークレットアイズのネタバレ考察と・結末ラストの解説

シークレット・アイズの評価・あらすじ・キャストは?

【評価】

80/100点

サスペンスとしてもしっかりした作りになっています。

俳優の演技もそれなりによく臨場感もあり、安心して見れる作品です。

【あらすじ】

2002年のロサンゼルス。FBI捜査官レイ(キウェテル・イジョフォー)は、ある殺人現場へと急行する。

そこで彼は、被害者がテロ対策合同捜査班での相棒で良き友人のジェス(ジュリア・ロバーツ)のまな娘であることを知ってがく然とする。

エリート検事補のクレア(ニコール・キッドマン)と捜査にあたるレイは、容疑者の特定に成功。

しかし、FBIの内部事情が絡んだことから真相は葬り去られて未解決に終わってしまう。そして13年後……。

【 キャスト】

出演: キウェテル・イジョフォー, ニコール・キッドマン, ジュリア・ロバーツ, アルフレッド・モリーナ, マイケル・ケリー
監督: ビリー・レイ

ネタバレ解説・感想

サスペンスですが最後にどんでん返しがあります。脚本としてのどんでん返しというよりは静かにパタッと返されるイメージでしょうか。ちなみにどんでん返しは2回あり、そういう意味ではパタパタっと(?)折り返されます。

物語はFBIの同僚の 娘が殺される事件から始まります。しかもその被害者はFBI捜査官の娘。捜査のかいなく、事件はその後迷宮入りし、13年後に改めて新たな手がかりが見つかりその時の刑事が捜査に乗り出すという話です。

主人公でFBI のレイは相棒のジェシカの娘が殺されることで捜査に乗り出します。

彼自身はとても熱い人間ですし、ましてや今回の事件では相棒の娘が殺されたとあればその気合の入り様はとても凄まじいものがあります。

しかし彼が入り込む本当の理由は実は相棒の誕生日をその娘と一緒に祝おうとケーキ屋で待ち合わせするはずが、彼自身は仕事でいけなくなっしまい、一人で買いにいかせたことで事件が起きてしまったというのが彼のトラウマになっていたのでした。

今回はこのレイを中心に物語が展開されます。ジュリアロバーツとニコールキッドマンに挟まれてもとても素晴らしい演技をします。

レイにはクレアという想いを寄せる検事がいます。クレアは美しい美貌と知性を持っており、レイには高嶺の花です。

ここらへんの設定にどこまで価値があるのかわかりませんが、実際レイのクレアへの入れ込み様は異常なものがあります。クレアが犯人に襲われた時には我を忘れるくらい犯人をボコボコにしていました。

そんなレイ・ジェシカ・クレアというプライベートでも仕事でもつながりが強い3人が今回の事件に乗り出すのです。そういう意味ではキャラクターそれぞれが立っているので人物設定がうまくいっているのかもしれません。

もう一度言いますが、ニコールキッドマンとジュリアロバーツという超有名ハリウッド女優にレイ役のキウェテル・イジョフォーとうい人がかなりの熱演を演じます。ここらへんが作品の完成度をかなり上げています。

事件自体は正直言えばそれほど複雑な事件ではなくテロの情報やがある女の子に惚れてストーカーになってしまい地上のもつれから殺してしまうと言う単純な事件ではあります。

しかし一方で彼自身はテロリスト事件の情報屋と言う側面も持ちCIAなどが彼の身を守るために捜査を妨害してきます。

本作ではこういった犯罪を負う側、逃げる犯人、妨害する内部の人間の人間模様が細かく描かれていきます。特にそれぞれがそれぞれの利害や私怨、好意の中で人間の自分勝手な面がうまく描かれています。

レイは捜査手掛かりを追う過程で最終的にマージンという犯人の潜伏先を突き止め、無事に犯人と思われる男を捕らえて事件は解決したかのように見えました。

喜ぶレイ、しかしジェシカの顔はそれほど明るくありません。

その夜レイとクレアはジェシカに呼び出されました。

そしてジェシカの口から衝撃の事実が開かされるのです。

シークレットアイズの結末ラストは?

なんとジェシカは10年10年の前に犯人を捉え殺していたと言うのです。今回捕まったと思ったマージンは犯人ではありませんでした。

これが1つ目のどんでん返しです。

もう一つのどんでん返しが実は待っていました。

ジェシカの説明に納得がいかなかったレイはジェシカを尾行します。

そこで米が見たのはジェシカが犯人を俺の中に関係している場所でしたジェシカは犯人を殺したと言っていましたが殺したのではなく檻の中に10年以上も監禁していたのです。

マージンはレイに話をさせてくれと懇願します。哀れと思いながらも唖然とするレイにはそれでもマージンを助けようという気持ちは起きませんでした。

そっと銃を構えます。

しかし、彼はそれは自分の役目ではないと思いジェシカへ渡します。

一発の銃声が鳴り、すべてが終わりました。

複雑な表情をしながらレイは穴を掘っていました。

ジェシカはやはり子供を殺されたことで相手を許すことができませんでした。

彼女が作中でも言っていたとおり「私が彼を殺せば、私が刑務所で長く苦しみ、彼は一瞬の苦しみで終わる」と言っていた通り、彼女の無念を晴らすにはこれしかなかったのだと思います。

アメリカ映画であるパニッシャーのような法で裁けないなら自分が裁くという精神はよくある設定ですが、殺さずに監禁というのは新しいですね。

それぐらい親子の執念は恐ろしいというところでしょうか。

ジェシカを演じるジュリアロバーツが全く前半前に出てこないので、どうしたものかと思っていましたが、最後の最後でやらかしてくれました。

今回のMVPは彼女ですね。

一つ残念なところは事件と現在の捜査では10年以上の差がありますが現在と過去の境目が非常に分かりづらく、過去の振り返りなのかの出来事なのかがとても分かりづらいです。

なので誰かが死んだとしてもそれが過去に死んだことなのか今まさに起きている不幸なのかが混乱します。もう少し服装や原作では25年開いている明らかに若い人の使うなどそこら辺の工夫が欲しかったところです。

しかしサスペンスてはとても面白くどんでん返しもちゃんとありますので、曖昧な正義を堪能することができます。

シークレットアイズの最後に

余談ですが、ニコールキッドマンとジュリアロバーツは1967年生まれの同じ年のようですが、本作ではニコールキッドマンの美貌がとんでもなく前に出てきます。撮影の時はすでに50歳に近いと思いますが、かなり若く見えます。一方でジュリアロバーツが年相応というか、役柄的に娘が死んだ親なのでくたびれた感じが必要なのでしょうが、この二人の恰好が対照的すぎてこれも見ていて衝撃でした。

さて、作品自体はリメイクということもあり、原作もいくつも賞をとっているので脚本には全く問題ありません。ほかにもキャストも文句なしとあれば、迷わずお薦めできる作品だと思います。

一つあるとすればバッドエンドではないですが、ハッピーエンドというわけでもないので、そこだけ要注意です。