サラリーマン・バトルロワイヤル。
この題名を聞くと深作監督の日本の映画バトルロワイヤルを思い出します。
サラリーマン・バトルロワイヤルというだけあってまさにサラリーマンの殺し合いです。
主に日本版バトルロワイヤルとの比較をしながら本作のレビューを行っていきたいと思います。
もちろん殺し合いが中心のお話なのでR15です。
サラリーマン・バトルロワイヤルの評価とキャスト
★★★☆☆
日本版バトルロワイアルが好きなので面白そうだと思い借りました。
R15とくればとりあえず外さないかなと思いました。
当時のYahoo!映画で点数4点を超えていたので少し期待も高かったです。
サラリーマン・バトルロワイヤルのキャスト
<キャスト&スタッフ>
マイク…ジョン・ギャラガー・Jr(川島得愛)
バリー…トニー・ゴールドウィン(木下浩之)
リアンドラ…アドリア・アルホナ(大津愛理)
ウェンデル…ジョン・C・マッギンレー(斉藤次郎)
バド…マイケル・ルーカー(金子 修)
監督:グレッグ・マクリーン
製作:ピーター・サフラン
製作・脚本:ジェームズ・ガン
サラリーマン・バトルロワイヤルのあらすじ
コロンビアのボゴタにあるベルコ・インダストリーズに出社した80名の従業員。
いつも通りの業務が始まった矢先、突如会社のビル内にアナウンスが流れる。
「8時間後に皆ほぼ死ぬ。30分以内に同僚2人を殺せば生き残る確率があがる。」と。
安全のために避難しようとした社員たちだったが、その直後ビルの全ての窓は頑丈なシャッターで閉められ、状況を把握しようとする彼らにタイムリミットの30分がまもなく迫っていた……。
サラリーマン・バトルロワイヤルのレビュー
サラリーマンバトルロワイヤルは日本版バトルロワイアルにかなり影響を受けて作られているという印象です。
世間から隔離されている中で身体の中に爆破チップを埋められた人たちが互いを殺しあうという設定はまさに元祖の設定そのままの映画ですね。
もちろん人が死ぬシーンなんかもたくさんありますが、特に残酷でもなく殺害シーンもかなりカットされているので、R15に慣れている視聴者にはとても物足りないのではないでしょうか。
特に殺害は半分以上拳銃による殺害というところがサラリーマン・バトルロワイアルという名前の割にとにかくあっけない印象です。
やはり拳銃って良くないですね。
強いて言えばあっさり人が死なない=一人ひとりが死にたくない!という描写を多く見せるのでその点は迫力がありました。
サラリーマン・バトルロワイアルの一つの見どころはホールのようなところに集められて公開処刑される場面でしょう。処刑スタイルで殺されていきますが、命乞いするシーンもあり、このシーンは中々よかったです。
一方で日本のバトルロワイアルは学生が殺しあうという倫理的にもキツいものなので単にサラリーマンではそれほどの精神的な残酷さは出ません。
サラリーマン・バトルロワイアルはストーリー的にもかなりちぐはぐな部分も気になります。当初は頭に埋められたチップを取ろうとするとゲームマスターから警告を受けていましたが、最後のほうになると放置プレイなのかあっけなくチップを取り出す輩が出てきます。そこのところも日本版バトルロワイヤルの展開と似ているといえば似ていますね。
R15にどうせするのであればもう少し遊び心がほしかったところでしょうか。
例えば日本版だと武器は拳銃だけでなく鎌や鍋のふた、毒など多岐に渡っていました。本作でもウォータークーラーに毒が入っている!と言う人も出てきますが、実際に入っているかは謎ですし、それで死人が出るわけではありません。
また、バトルロワイヤルという割には本ゲームに参加するメンバーが少なすぎます。サラリーマン・バトルロワイアルでは多くがゲームに参加した少数の人間に虐げられるだけの存在でした。
彼らがもう少し殺し合いに参加してくれればもう少し展開に幅が出たように思います。そういう意味では武器庫の鍵は早い段階から開けるべきでしたね。
最後に
日本版バトルロワイヤルを想像していたせいでサラリーマン・バトルロワイアルのハードルがあがってしまいました。
結果的に「なーんだ、こんなもんか」という感じに収まってしまいました。
もし私がサラリーマン・バトルロワイアルを取り直すなら①若い人を殺しあわせる②もっと武器を多彩にして色々な殺人シーンを作る③少しブラックコメディー要素を入れる④主人公とヒロインの印象をもっと濃くする、ぐらいは必要に思います。
サラリーマン・バトルロワイアルの最後の終わり方がハンバーゲームのようなトーナメント方式のようなシーンがありましたので続編がありそうな感じです。
そういえばハンガーゲームも日本版バトルロワイヤルだと当時騒がれていました。
あまりそういう広告はおすすめできないですね、、、日本版バトルロワイヤルはおそらくそう簡単には作れないように思います。
と言いつつそういう作品が出たらまた見に行ってしまうのが人間の悲しいところです。まあ次回作はもっと思い切った作品にしてほしいです。