ザ・サイレンス 闇のハンターのあらすじ
NY郊外に住むトウッチ家のヒューは妻のケリー、娘のアリーと息子のジュードたちと幸せに暮らしていました。娘のアリーは障害のため、喋ることができないので家族は手話で会話することがありました。
ある夜、街が騒ぎになり、テレビをつけると街が何者かに襲撃されているという報道が流れます。
友人のグレンも合流し、これからどうするか話し合い最終的に都市部を離れるほうがいいだろうと家を後に車に乗り込みます。
道中、街は混乱しており、また叔父のグレンも空を飛ぶクリーチャーによって殺されます。
ヒューたちは道中泊まった空き家で、カルト集団に出くわし、娘のアリーを差し出せと要求されます。
当然断ったヒューたちは、その夜カルト集団の策略によりクリーチャーに襲われ、妻の母親が死にますが命からがら逃げのびます。
そして、北に向かった彼らは無事難を逃れるのでした。
ザ・サイレンス 闇のハンター と他映画の比較
ネットフリックスの映画と言えば、その代表は「バード・ボックス」です
映画バード・ボックスのあらすじとネタバレ考察【それの正体を解説】
バードボックスと言えば、「見てはいけない」世界の話ですが、今回は「音を出してはいけない世界」です。
音を出してはいけない、と言えば
まず思いつく映画がクワイエットプレイスでしょう。
映画クワイエット・プレイスのあらすじとネタバレ感想【親子の愛の物語】
世界観や設定は似ていますが、大きな違いはクワイエットプレイスはほとんど人間が絶滅した後の世界であることと、ザ・サイレンス~闇のハンター~では人間が絶滅しはじめるところであること。
パニック映画としてはザ・サイレンス~闇のハンター~のほうが優秀です。何しろクワイエットプレイスでは全然人が死なないですから。その分、ザ・サイレンスのほうはしっかりと人が死にます。個人的にはもう少し色んなグループと行動して、襲われる回数と人間を倍にしてもいいのではないかと思いました。
クワイエットプレイスは親子愛を前面に出してくるので少しウェットな映画で、ザ・サイレンスのほうが淡々とパニック進むパニック映画、と言う印象です。
一方で、音を出してはいけない、という緊張感はクワイエットプレイスのほうが世界観は優秀でした。なんだかんだ、ザ・サイレンスではしゃべったり、音を出したりしてますので。
○○してはいけない
○○してはいけない、といえば冒頭紹介したバード・ボックスでしょう。
同じネットフリックス映画であり、違いはやはり巨額の予算でしょうか。バード・ボックスと言えば、主演のサンドラブロックが何十億というギャラで出演した「巨額ギャラ」の映画でも有名です。その分、サンドラブロックの熱演が光る、ハラハラドキドキの映画です。
パニック映画としてはやはり、バード・ボックスのほうが上でしょう。人間見えないのと、しゃべれないのではやはり「見えない」というほうがハンデが大きいです。
ザ・サイレンスは人間模様が極めてシンプルで、その分パニック映画として集中して見れるのですが、もう少し捻ってもよかったかもしれません。
終末の世界と言えば
スティーブンキングのミストでしょう。
あちらもカルト教団が出てくる話で、ストーリーラインは似ている部分があります。
バッドエンドとして有名な作品ですが、パニック映画としてよくできています。
あちらは「人間のほうが怖い」という流れですが、ザ・サイレンスはあくまでも正体不明な動物に侵略されるほうに特化しています。
ザ・サイレンス~闇のハンター~の評価と感想
★★★☆☆
どこかで見たことある既視感がぬぐえない一方で、B級映画としてはかなりよくできているほうだなと思いました。
ネットフリックスの中の視聴ランキングでもランクインするくらいのお手軽に見れるパニックものでもあるので、その点では万人におすすめできる作品です。
カルト教団の目的
ネットでの話題になっていましたが、途中で出てくるカルト集団の目的は何だったのでしょうか?
これは想像の域を出ませんでしたが、ヒュー達が街の薬局で見たものがヒントではないかと思います。
それは人間に植え付けられたたくさんのクリーチャーの卵です。
カルトたちはクリーチャーたちを神の使いのように扱っていたので、アリーをクリーチャーに捧げる(卵を産ませる土台にする)予定だったのではないでしょうか。
犬を放つシーンが好き
地味に犬を放つシーンが好きですね。
太平洋戦争下の沖縄では押し寄せる米軍に逃げ惑う人たちは、隠れる際に自分の赤ちゃんたちは殺したそうです(泣くため)。
何かを守るためには何かを即断で捨てる覚悟が必要です。
そんな印象を残したシーンでした。
おばあちゃん強し
そして、何よりいいキャラだったのはおばあちゃんです。
秘密にタバコを吸い、最後は家族を守るためにカルト集団を道ずれに絶叫します。
パニック映画に犠牲は付き物です。人の死なないパニックなど甘ったるいカレーを食っているようです。
最後に
映画好きからは酷評の本作ですが、個人的には興味深い作品だと思います。
劇場公開されていたらそんなにヒットはしないでしょうが、定額の動画配信サービスとしては十分満足できる内容だと思います。