ダウンレンジのあらすじ
アメリカの荒野を1台の車が走っていました。
この車に乗っていた大学生カップルのトッドとサラ、相乗りしていたジョディ、ケレン、ジェフ、エリックたちはパンクを直すために車の周りに集まっていました。
すると突然タイヤを交換しようとしたジェフが狙撃されます。
近くにいたサラも狙撃され頭を撃ち抜かれて死んでしまいます。
混乱しながらも彼らは車や木の陰に隠れます。
狙撃犯は少し離れた木の上におり、少しでも彼らに隙があると撃ってきました。
エリック、トッドと立て続けに撃たれてしまい、残りはケレンとジョディになります。
その後も別の通行者や警察が駆けつけますが、全てスナイパーにやられてしまいます。
結末ラスト
ケレンも殺されてしまい、ジョディは一人になってしまいます。
やけくそになった彼女はパトカーに乗り込むとスナイパーの狙撃を交わしながらスナイパーの潜む木に突撃します。
その衝撃で木から落ちたスナイパーは慌ててジョディを殺そうとしますが、ジョディは落ちていたライフルで銃弾を浴びせて殺します。
激しい怒りと混乱で何度もライフルで犯人を殴打していると銃が暴発し、ジョディも死んでしまうのでした。
ダウンレンジのネタバレ感想
大学生が車に乗って出かけるとロクなことが起きない。
私の知る限り、大型の車に荒野を走る人たちは、総じて悪人か、パリピか、神様に見捨てられた類の人間で、例にもれず死にます。
テキサスの荒野を走っていれば皮をはがされ、キャビンに泊まればモンスターたちが襲って来るし、湖の近くでキャンプすればホッケーマスクを被った奴が襲って来る。
いずれにせよ大学生の遠出はロクなことが起きない。
それでも大学生は外へ出かけるのです、今日もホラーファンのために。。。。
ある日スナイパーに狙われて
前置きが長くなりましたが、今作も迷える子羊たちがなぜかスナイパーに狙われると言うシンプルな作品です。
なぜ今?なぜここで?どうして私たちが?そんなことはどうでもよく、今この場所で命を狙われているんだからとにかく必死に逃げろ、という映画ですのでそれ以上でもそれ以下でもありません。
犯人も動機も、生き残りもいません。文字通り救いのない話です。
北村龍平監督作品
そんな映画にも関わらずこの映画を見ようと思う人はおそらく監督が日本人、北村龍平さんだからでしょう。
日本人でもこういう映画を撮れるんだな、とある意味期待してしまいます。
どうしても日本人は呪いだとか霊だとか、とにかく理由を求めてしまうんですよね。だからその理由がきれいかきれいじゃないかで作品が評価されがちなので、この手の意味なし殺人ゲームは好まれないわけです。
一方で、海外ではこの手の淡々と人が殺されていくパニックやスリラーものはよくあるのでそれを日本人の感性で作るのはすごいと思います。
スリラーとして上出来
ちょっと前に見た海底47mという作品もよくできていましたが、
これも低予算ながらよくできた作品だと思います。
特に死体の出来、その死体が車に轢かれたり、カラスに食べられたり、の部分はかなり精巧にできていて感心しました。
ちょっとかわいいな、と思っていた女の子がすぐ死んで、ぽっちゃり暗めの女子は最後まで生き残ってしかも犯人まで殺してしまうなんて、、、これも予想をいい意味で裏切っていてグッドです。
最後に
映画館で見ると物足りなさを感じてしまうかもしれないですが、それでも日本人の作るパニックスリラーとしてはとても未来を感じる作品で、これからの北村監督に期待できる作品だと思います。